J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。
2020年12月1日(火)のオンエアでは、ライター/編集者として活動する小田部 仁がゲストに登場。「全世界レーベル新人青田買いSP!」をテーマにお届けした。
あっこゴリラ:普段はライター/編集者として活動しながら、音楽を掘りまくっているという小田部さんに新しい音楽を紹介しまくってもらおうと思います。では早速、名門レーベル所属の、いま注目すべきアーティストを教えてもらいたいのですが、まず最初のレーベルは?
小田部:イギリスのレーベル「Transgressive Records」です。
あっこゴリラ:こちらはどんなレーベルなんですか?
小田部:2004年結成のロンドンのインディレーベルで、At The Drive-In、Foalsなどが在籍しています。J-WAVEでもよくかかっているラッパーのロイル・カーナーも所属しています。イギリスの豊潤な音楽を扱っているレーベルという印象があります。
あっこゴリラ:確かに所属アーティストを聞くと、すごくセンスのいいレーベルなんだなって思いますね。そんな「Transgressive Records」で、「2021年もっと来るんじゃないか!?」というアーティストはどなたでしょうか?
小田部:もう有名で申し訳ないんですけど、Arlo Parksです。このアーティストは外せません
あっこゴリラ:出た! 彼女は「SONAR TRAX」にも選ばれていました。
小田部:Arlo Parksは、南ロンドン生まれの20歳で、詩人としても活動しています。彼女の楽曲はすごく癒されるし、詳しく調べてみたら面白い人だってことがわかって聴くようになったんです。村上春樹さんとかもお好きみたいです。
あっこゴリラ:そうなんだ~。
小田部:ブレイクが期待される新人が選ばれる、BBCの「Sound of 2020」にも選出されているし、ディオールのショーに招かれるなどファッション業界からも注目されています。そして、2021年1月にはファーストアルバムをリリース予定です。
番組では、Arlo Parks『Black Dog』をオンエアした。
あっこゴリラ:続いて、「全世界レーベル新人青田買い」、2組目は?
小田部:またまた「Transgressive Records」と「Canvasback Music」に所属している、ニューヨークのバンド「Michell」です。
あっこゴリラ:どんなアーティストなんですか?
小田部:ニューヨークのマンハッタン、ブルックリン出身、21歳の男女混合6人組バンドです。90'sのヴォーカルグループ風のハーモニーを持っていって、バンドサウンドなんだけど、コーラスグループみたいな感じのニュアンスもあってすごくかっこいいバンドです。
あっこゴリラ:(ビジュアルを見て)本当だ~! イケてる男女!
小田部:彼らの『SUNRISE』という曲には、先ほど紹介したArlo Parksがゲストで参加しています。元々Arlo Parksのファンで、コラボしたことによって声がかかりレーベルメイトになったそうです。
あっこゴリラ:へえ~!
小田部:彼らの曲を聴いてるとセクシュアリティも、ジェンダーもわからなくて、わりとそのあたりも揺らいでいるのかなって思いますね。
あっこゴリラ:そのへんも今の時代を表してるのかもしれないですね。
番組ではMICHELL『SUNRISE feat. Arlo Parks』をオンエアした。
あっこゴリラ:では、アジアの注目すべきレーベル新人アーティストを教えてもらいましょう! 「全世界レーベル新人青田買い」アジア編、1組目は?
小田部:イギリスの名門「Ninja Tune」と契約した、韓国のPark Hye Jin(パク・ヘジン)です。
あっこゴリラ:注目ポイントはどこですか?
小田部:韓国のハウスシーンはここ数年じわじわと注目されていて、彼女はその決定打となるような存在です。今はLAにいますが、メルボルンやロンドンで暮らしていたこともあります。曲がすごく良くて、DJとしても素晴らしいです。自分で歌ったりラップもするのですが、ジャンルに縛られず、彼女なりのポップネスに包まれていて、そういうところにすごく惹きつけられました。
あっこゴリラ:アジアのアーティストでも、アメリカやイギリスを拠点にしているアーティストってすごい増えたなって感じしますよね。
小田部:そうですね。
あっこゴリラ:ちなみに、この「Ninja Tune」はどんなレーベルなんですか?
小田部:1990年に設立されたレーベルで、90年代初頭からクラブミュージックを牽引してきた老舗レーベルです。コールドカットの2人が設立したレーベルで、社長もアーティストです。
番組では、Park Hye Jin『Like This』を紹介した。
あっこゴリラ:続いて、「全世界レーベル新人青田買い」アジア編、2組目は?
小田部:シンガポールのレーベル「Umami Records」から、「Gareth T」というアーティストです。
あっこゴリラ:いい名前! どんなレーベルなんですか?
小田部:2013年に設立されたインディレーベルです。アンダーグラウンドで、メインストリームとはちょっと違った音楽性のアーティストの作品をいろいろリリースしています。
あっこゴリラ:へえ~!
小田部:「Gareth T」はR&Bのシンガーですが、レーベルにはHIP HOPのラッパーもいるし、バンドっぽい人もいて、いま掘って聴いてる最中なんですけどおもしろいです。
番組で紹介したのは、Gareth T『2 more weeks』。
あっこゴリラ:「全世界レーベル新人青田買い」アジア編、3組目は?
小田部:超定番ですが、9m88(Joanne Baba)というアーティストを紹介させてください。
あっこゴリラ:「9m88」と書いて、Joanne Babaと読むんですよね。フィーチャリングでよく聞く名前ですけど、どんなアーティストなんですか?
小田部:台湾出身で、今はニューヨークで活動しているミュージシャンです。R&Bやジャズのシンガーで、少し前に竹内まりやさんの『Plastic Love』をカバーして7インチで出したりしています。
あっこゴリラ:『Plastic Love』は、みんなカバーしていますよね。
小田部:確かに。あはははは。ちなみに僕は「88rising」のプレイリストで9m88を知りました。
ここではYELLOW黄宣 & 9m88『怪天氣』を紹介した。
あっこゴリラ:アメリカで注目すべきレーベルは?
小田部:おもしろいなと思ったレーベルは、「FADAR LABEL」です。「FADAR」という雑誌、メディアが運営しているレーベルで、ベッドルーム・ポップの「Clairo(クレイロ)」が所属しています。雑誌なのにレーベルやってるって歴史を遡るといろいろあるけど、今の時代にこんなにヒットする人がいるのも珍しいなって思います。
あっこゴリラ:その中でも注目のアーティストは?
小田部:「Binki」というアーティストです。ペンシルベニア出身、ケニアからの移民の家庭に生まれた23歳のアーティストで、最初は演劇の勉強をしていたんですが、途中からラッパーやミュージシャンに転向しました。ファレル・ウィリアムスやカニエ・ウェストから影響を受けています。
あっこゴリラ:へえ~!
小田部:彼の『Hey bb!』という曲は、けっこういろいろなCMで使われていて、最近だと、COACHとかUrban OutfittersなどアパレルのCMにも使われました。一番大きいのは、AppleのCMでしょうか。
番組ではBinki『Hey bb!』を紹介。
あっこゴリラ:続いて、「全世界レーベル新人青田買い」アメリカ編、2組目は?
小田部:「Remi Wolf」です。これまで紹介したアーティストとはちょっと違って一風変わってて、サウンドはインディポップど真ん中って感じなんですけど、レーベルは超大手「ISLAND RECORD」に所属しています。
あっこゴリラ:「ISLAND RECORD」は、どんなレーベルなんですか?
小田部:1959年設立で、今回紹介した中でも一番歴史の古いレーベルだと思います。アリアナ・グランデやジャスティン・ビーバーも「ISLAND RECORD」なんじゃないかな。
あっこゴリラ:そうなんだ~。
小田部:「Remi Wolf」は、けっこうポップアーティストみたいな感じなんですけど、サウンドを聴くと全然そんなことないんです。
ここではRemi Wolf『Photo ID』を紹介。
あっこゴリラ:最後に、今の時代にレーベルで聴くって、どんな楽しさがあると思いますか?
小田部:僕らリスナーにとってはレーベルってあまり意味がないですし、レーベル聴きってそんなリアルなものじゃないじゃないですか。でも、あえてレーベルに目を向けてみると、“実は、あの人とあの人がレーベルメイトだったんだ”とか、好きなアーティストのレーベルに所属する人を聴いてみるとか、そういう掘り方ができるので、もう一度レーベルに注目してみると意外と楽しいのかなと思います。
2020年12月1日(火)のオンエアでは、ライター/編集者として活動する小田部 仁がゲストに登場。「全世界レーベル新人青田買いSP!」をテーマにお届けした。
名門レーベル所属の注目アーティストは?
サブスクでのリスニングが一般的になった昨今。レーベル単位で音楽をディグすることが少なくなったようにも感じるが、そんな時代にもやはり名門レーベルは面白いアーティストを輩出し続けている。そこで、この日のオンエアでは、全世界のレーベルの新人を3時間たっぷり紹介した。あっこゴリラ:普段はライター/編集者として活動しながら、音楽を掘りまくっているという小田部さんに新しい音楽を紹介しまくってもらおうと思います。では早速、名門レーベル所属の、いま注目すべきアーティストを教えてもらいたいのですが、まず最初のレーベルは?
小田部:イギリスのレーベル「Transgressive Records」です。
あっこゴリラ:こちらはどんなレーベルなんですか?
小田部:2004年結成のロンドンのインディレーベルで、At The Drive-In、Foalsなどが在籍しています。J-WAVEでもよくかかっているラッパーのロイル・カーナーも所属しています。イギリスの豊潤な音楽を扱っているレーベルという印象があります。
あっこゴリラ:確かに所属アーティストを聞くと、すごくセンスのいいレーベルなんだなって思いますね。そんな「Transgressive Records」で、「2021年もっと来るんじゃないか!?」というアーティストはどなたでしょうか?
小田部:もう有名で申し訳ないんですけど、Arlo Parksです。このアーティストは外せません
あっこゴリラ:出た! 彼女は「SONAR TRAX」にも選ばれていました。
小田部:Arlo Parksは、南ロンドン生まれの20歳で、詩人としても活動しています。彼女の楽曲はすごく癒されるし、詳しく調べてみたら面白い人だってことがわかって聴くようになったんです。村上春樹さんとかもお好きみたいです。
あっこゴリラ:そうなんだ~。
小田部:ブレイクが期待される新人が選ばれる、BBCの「Sound of 2020」にも選出されているし、ディオールのショーに招かれるなどファッション業界からも注目されています。そして、2021年1月にはファーストアルバムをリリース予定です。
番組では、Arlo Parks『Black Dog』をオンエアした。
あっこゴリラ:続いて、「全世界レーベル新人青田買い」、2組目は?
小田部:またまた「Transgressive Records」と「Canvasback Music」に所属している、ニューヨークのバンド「Michell」です。
あっこゴリラ:どんなアーティストなんですか?
小田部:ニューヨークのマンハッタン、ブルックリン出身、21歳の男女混合6人組バンドです。90'sのヴォーカルグループ風のハーモニーを持っていって、バンドサウンドなんだけど、コーラスグループみたいな感じのニュアンスもあってすごくかっこいいバンドです。
あっこゴリラ:(ビジュアルを見て)本当だ~! イケてる男女!
小田部:彼らの『SUNRISE』という曲には、先ほど紹介したArlo Parksがゲストで参加しています。元々Arlo Parksのファンで、コラボしたことによって声がかかりレーベルメイトになったそうです。
あっこゴリラ:へえ~!
小田部:彼らの曲を聴いてるとセクシュアリティも、ジェンダーもわからなくて、わりとそのあたりも揺らいでいるのかなって思いますね。
あっこゴリラ:そのへんも今の時代を表してるのかもしれないですね。
番組ではMICHELL『SUNRISE feat. Arlo Parks』をオンエアした。
「全世界レーベル新人青田買い」アジア編
続いての舞台は、アジア。どのようなアーティストがいるのだろうか。あっこゴリラ:では、アジアの注目すべきレーベル新人アーティストを教えてもらいましょう! 「全世界レーベル新人青田買い」アジア編、1組目は?
小田部:イギリスの名門「Ninja Tune」と契約した、韓国のPark Hye Jin(パク・ヘジン)です。
あっこゴリラ:注目ポイントはどこですか?
小田部:韓国のハウスシーンはここ数年じわじわと注目されていて、彼女はその決定打となるような存在です。今はLAにいますが、メルボルンやロンドンで暮らしていたこともあります。曲がすごく良くて、DJとしても素晴らしいです。自分で歌ったりラップもするのですが、ジャンルに縛られず、彼女なりのポップネスに包まれていて、そういうところにすごく惹きつけられました。
あっこゴリラ:アジアのアーティストでも、アメリカやイギリスを拠点にしているアーティストってすごい増えたなって感じしますよね。
小田部:そうですね。
あっこゴリラ:ちなみに、この「Ninja Tune」はどんなレーベルなんですか?
小田部:1990年に設立されたレーベルで、90年代初頭からクラブミュージックを牽引してきた老舗レーベルです。コールドカットの2人が設立したレーベルで、社長もアーティストです。
番組では、Park Hye Jin『Like This』を紹介した。
あっこゴリラ:続いて、「全世界レーベル新人青田買い」アジア編、2組目は?
小田部:シンガポールのレーベル「Umami Records」から、「Gareth T」というアーティストです。
あっこゴリラ:いい名前! どんなレーベルなんですか?
小田部:2013年に設立されたインディレーベルです。アンダーグラウンドで、メインストリームとはちょっと違った音楽性のアーティストの作品をいろいろリリースしています。
あっこゴリラ:へえ~!
小田部:「Gareth T」はR&Bのシンガーですが、レーベルにはHIP HOPのラッパーもいるし、バンドっぽい人もいて、いま掘って聴いてる最中なんですけどおもしろいです。
番組で紹介したのは、Gareth T『2 more weeks』。
あっこゴリラ:「全世界レーベル新人青田買い」アジア編、3組目は?
小田部:超定番ですが、9m88(Joanne Baba)というアーティストを紹介させてください。
あっこゴリラ:「9m88」と書いて、Joanne Babaと読むんですよね。フィーチャリングでよく聞く名前ですけど、どんなアーティストなんですか?
小田部:台湾出身で、今はニューヨークで活動しているミュージシャンです。R&Bやジャズのシンガーで、少し前に竹内まりやさんの『Plastic Love』をカバーして7インチで出したりしています。
あっこゴリラ:『Plastic Love』は、みんなカバーしていますよね。
小田部:確かに。あはははは。ちなみに僕は「88rising」のプレイリストで9m88を知りました。
ここではYELLOW黄宣 & 9m88『怪天氣』を紹介した。
「全世界レーベル新人青田買い」アメリカ編
最後は、アメリカで注目すべきレーベルを紹介。「全世界レーベル新人青田買い」アメリカ編、1組目はどんなアーティストなのだろうか。あっこゴリラ:アメリカで注目すべきレーベルは?
小田部:おもしろいなと思ったレーベルは、「FADAR LABEL」です。「FADAR」という雑誌、メディアが運営しているレーベルで、ベッドルーム・ポップの「Clairo(クレイロ)」が所属しています。雑誌なのにレーベルやってるって歴史を遡るといろいろあるけど、今の時代にこんなにヒットする人がいるのも珍しいなって思います。
あっこゴリラ:その中でも注目のアーティストは?
小田部:「Binki」というアーティストです。ペンシルベニア出身、ケニアからの移民の家庭に生まれた23歳のアーティストで、最初は演劇の勉強をしていたんですが、途中からラッパーやミュージシャンに転向しました。ファレル・ウィリアムスやカニエ・ウェストから影響を受けています。
あっこゴリラ:へえ~!
小田部:彼の『Hey bb!』という曲は、けっこういろいろなCMで使われていて、最近だと、COACHとかUrban OutfittersなどアパレルのCMにも使われました。一番大きいのは、AppleのCMでしょうか。
番組ではBinki『Hey bb!』を紹介。
あっこゴリラ:続いて、「全世界レーベル新人青田買い」アメリカ編、2組目は?
小田部:「Remi Wolf」です。これまで紹介したアーティストとはちょっと違って一風変わってて、サウンドはインディポップど真ん中って感じなんですけど、レーベルは超大手「ISLAND RECORD」に所属しています。
あっこゴリラ:「ISLAND RECORD」は、どんなレーベルなんですか?
小田部:1959年設立で、今回紹介した中でも一番歴史の古いレーベルだと思います。アリアナ・グランデやジャスティン・ビーバーも「ISLAND RECORD」なんじゃないかな。
あっこゴリラ:そうなんだ~。
小田部:「Remi Wolf」は、けっこうポップアーティストみたいな感じなんですけど、サウンドを聴くと全然そんなことないんです。
ここではRemi Wolf『Photo ID』を紹介。
あっこゴリラ:最後に、今の時代にレーベルで聴くって、どんな楽しさがあると思いますか?
小田部:僕らリスナーにとってはレーベルってあまり意味がないですし、レーベル聴きってそんなリアルなものじゃないじゃないですか。でも、あえてレーベルに目を向けてみると、“実は、あの人とあの人がレーベルメイトだったんだ”とか、好きなアーティストのレーベルに所属する人を聴いてみるとか、そういう掘り方ができるので、もう一度レーベルに注目してみると意外と楽しいのかなと思います。
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2020年●●月●●日28時59分まで
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