J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。
12月11日(金)のオンエアでは、11月25日にニューアルバム『Anyways』をリリースした、ラッパー・環ROYが登場。ここでは、音楽のルーツや、ラップで韻を踏む練習について語った部分を紹介しよう。
クリス:ROYくんって、どこ出身なの?
環ROY:仙台です。
クリス:いいですね。
環ROY:クリスさんは?
クリス:僕は東京都新宿区生まれです。
環ROY:新宿区生まれで3カ国語を……?
クリス:2カ国語だけです。フランス語は勉強したんだけど、しゃべれませんね。ただアクセントはいい、みたいな。
環ROY:そうなんですか? フランス語って難しくないですか?
クリス:うちの小学校では4年生ぐらいからフランス語を勉強させられたんです。フランス人にあいさつをすると、(発音を聞いて)しゃべれると思われてグワーっと話しかけられるけど、何を言っているのかさっぱりわからない。
環ROY:僕は今年3月にフランスへ行って、本当に言葉が難しくて何も発音できなかったです。
クリス:ヨーロッパ語のなかでも難しいよね。
環ROY:発音することすらできなくて衝撃を受けちゃって。
クリス:日本人がヨーロッパの言葉で発音しやすいのはドイツ語かな。フランスには遊びで行ったの?
環ROY:仕事で行きました。僕はモダンダンス、コンテンポラリーダンスをやっている島地保武さんという方とふたりでダンスの舞台を作っていて、パリ日本文化会館で公演をやって、それが終わった3月17日に打ち上げをしていたら「明日から全部閉めてください」っていうニュースが出て。
クリス:ロックダウンが入った。
環ROY:それで次の日に帰国しました。ぎりぎり公演をさせていただいたんです。
クリス:それ以降はどうですか?
環ROY:4~8月まではおうちにいて、そこから少しずつ音楽ライブのご用命をいただくようになりました。
クリス:小さいころは何をして遊んでいました?
環ROY:中学生になったらスケートボードばっかりやっていましたね。それで音楽を聴き始めていくっていう感じでした。
クリス:それはヒップホップ?
環ROY:最初はスケートボードのVHSを友だちのお兄ちゃんとかが持っていて観させてもらって、そこで流れているものがハードコアな速い曲で、The OffspringとかGreen Dayとか、そういうのから始まりました。それまでは親が車で流していた山下達郎やCHAGE and ASKAを受動的に聴いてました。初めて買ったCDも、中学校に入ったばかりのころにアニメ主題歌の8センチのCDを買うような感じで、全然意識してなかったです。でも音楽を能動的に摂取していくようになったのって、スケートボードを始めてからの中学2年生とか、そのぐらいだったと思いますね。
クリス:最初に買ったアニメ主題歌はなんだったの?
環ROY:『幽☆遊☆白書』という漫画が原作のアニメの主題歌です。PERSONZというグループ名ということしか覚えてないんですけど、ジャケットも『幽☆遊☆白書』のキャラクターが載ってました(編注:PERSONZ『sayonaraは言わない』)。
環ROY:中学3年生のときに受験勉強をしていて、偶然ラジオからヒップホップのBUDDHA BRANDの音楽が流れてきたんです。全然知らなくて、ナビゲーターが「ただいまお送りした曲はBUDDHA BRANDの『人間発電所』です」って言うので、すぐにメモをして、そこからどっぷりと10年ぐらいヒップホップしか聴いてないみたいな人生。当時は「ハードディスクMTR」が発売されたぐらいの時期で、わりとテクノロジーも発展していて、おうちでデモぐらいは作れるような時代だったので、録音してみたりして、遊びでやっていたんですけど、結局そこからラップをしつづけているっていう感じです。
クリス:そうすると始めたのは2003、2004年ぐらい?
環ROY:2003年とかですね。そのころ果敢にクラブとかに行って友だちを増やしました。「一緒にラップできる人がいるといいな」と思って、いろいろと知り合っていたら、出会いが出会いを呼んで、2004年にコンピレーションCDにラップが収録されたりしたんです。それが大学3年生のころとか。「イケる気がする」っていう気持ちにもなるし、先輩から「就職活動の面接は怖い」「圧迫面接をしてくる」と聞いて「社会怖いなあ」と思って、逃げに逃げて「ラップでいける」とそっちに逃げていて、大学卒業してバイトをしながらラップをずっと続けていたら、どうにかこうにか職業になっていったという感じですね。
環ROY:若いときはずっとブツブツ言ってました。「なんか見たら韻踏んでやろう」みたいな。そういうことを繰り返していると、言葉のストックがどんどん溜まっていくんです。今も考えなきゃと思って「クリス・ペプラー、高いぜ会話のテクは」とか考えちゃってました。
クリス:なるほど! 常にそういうことを考えるわけですね。
環ROY:そうですね。いまは自然にですけど……。いまもペプラーさんでストックを溜めてますもん。「空飛ぶセスナ、クリス・ペプラー、高いぜ会話のテクは」。
クリス:ああ、なるほどねえ。
環ROY:「英語で『ハイ』はイエスだ、クリス・ペプラー、空飛ぶセスナ」。どんどん溜まりますね。
クリス:すごいなあ! 自然にやっちゃうわけですね。でも、最近は韻を踏まないラッパーも多くないですか?
環ROY:そうですね。でもここ2年ぐらいでまた「やっぱり韻を踏んだほうがいいよな」っていうカウンターがきてます。韻を一回軽視してみて、歌詞の可能性みたいなのを検討してみるのもいいんじゃないかっていうカウンターがあって、「やっぱり韻を踏んだほうが気持いいよね」っていうカウンターがまたきている感じがありますね。
12月18日(金)の同番組にも、引き続き環ROYが登場する。放送は23時から。
12月11日(金)のオンエアでは、11月25日にニューアルバム『Anyways』をリリースした、ラッパー・環ROYが登場。ここでは、音楽のルーツや、ラップで韻を踏む練習について語った部分を紹介しよう。
フランス公演が終わった直後にロックダウン!
環ROYは今年、フランスで仕事をしたそうだ。オープニングトークでは、クリスとフランス語について盛り上がった。クリス:ROYくんって、どこ出身なの?
環ROY:仙台です。
クリス:いいですね。
環ROY:クリスさんは?
クリス:僕は東京都新宿区生まれです。
環ROY:新宿区生まれで3カ国語を……?
クリス:2カ国語だけです。フランス語は勉強したんだけど、しゃべれませんね。ただアクセントはいい、みたいな。
環ROY:そうなんですか? フランス語って難しくないですか?
クリス:うちの小学校では4年生ぐらいからフランス語を勉強させられたんです。フランス人にあいさつをすると、(発音を聞いて)しゃべれると思われてグワーっと話しかけられるけど、何を言っているのかさっぱりわからない。
環ROY:僕は今年3月にフランスへ行って、本当に言葉が難しくて何も発音できなかったです。
クリス:ヨーロッパ語のなかでも難しいよね。
環ROY:発音することすらできなくて衝撃を受けちゃって。
クリス:日本人がヨーロッパの言葉で発音しやすいのはドイツ語かな。フランスには遊びで行ったの?
環ROY:仕事で行きました。僕はモダンダンス、コンテンポラリーダンスをやっている島地保武さんという方とふたりでダンスの舞台を作っていて、パリ日本文化会館で公演をやって、それが終わった3月17日に打ち上げをしていたら「明日から全部閉めてください」っていうニュースが出て。
クリス:ロックダウンが入った。
環ROY:それで次の日に帰国しました。ぎりぎり公演をさせていただいたんです。
クリス:それ以降はどうですか?
環ROY:4~8月まではおうちにいて、そこから少しずつ音楽ライブのご用命をいただくようになりました。
スケートボードをきっかけに、音楽を能動的に聴くように
環ROYが本格的に音楽を聴き始めたきっかけは、中学生で始めたスケートボードがきっかけ。クリス:小さいころは何をして遊んでいました?
環ROY:中学生になったらスケートボードばっかりやっていましたね。それで音楽を聴き始めていくっていう感じでした。
クリス:それはヒップホップ?
環ROY:最初はスケートボードのVHSを友だちのお兄ちゃんとかが持っていて観させてもらって、そこで流れているものがハードコアな速い曲で、The OffspringとかGreen Dayとか、そういうのから始まりました。それまでは親が車で流していた山下達郎やCHAGE and ASKAを受動的に聴いてました。初めて買ったCDも、中学校に入ったばかりのころにアニメ主題歌の8センチのCDを買うような感じで、全然意識してなかったです。でも音楽を能動的に摂取していくようになったのって、スケートボードを始めてからの中学2年生とか、そのぐらいだったと思いますね。
クリス:最初に買ったアニメ主題歌はなんだったの?
環ROY:『幽☆遊☆白書』という漫画が原作のアニメの主題歌です。PERSONZというグループ名ということしか覚えてないんですけど、ジャケットも『幽☆遊☆白書』のキャラクターが載ってました(編注:PERSONZ『sayonaraは言わない』)。
BUDDHA BRANDをラジオで聴いて、ラップを始めた
楽器は学校でピアニカやリコーダーしか演奏したことがないという環ROYが、曲を作るようになったきっかけとは?環ROY:中学3年生のときに受験勉強をしていて、偶然ラジオからヒップホップのBUDDHA BRANDの音楽が流れてきたんです。全然知らなくて、ナビゲーターが「ただいまお送りした曲はBUDDHA BRANDの『人間発電所』です」って言うので、すぐにメモをして、そこからどっぷりと10年ぐらいヒップホップしか聴いてないみたいな人生。当時は「ハードディスクMTR」が発売されたぐらいの時期で、わりとテクノロジーも発展していて、おうちでデモぐらいは作れるような時代だったので、録音してみたりして、遊びでやっていたんですけど、結局そこからラップをしつづけているっていう感じです。
クリス:そうすると始めたのは2003、2004年ぐらい?
環ROY:2003年とかですね。そのころ果敢にクラブとかに行って友だちを増やしました。「一緒にラップできる人がいるといいな」と思って、いろいろと知り合っていたら、出会いが出会いを呼んで、2004年にコンピレーションCDにラップが収録されたりしたんです。それが大学3年生のころとか。「イケる気がする」っていう気持ちにもなるし、先輩から「就職活動の面接は怖い」「圧迫面接をしてくる」と聞いて「社会怖いなあ」と思って、逃げに逃げて「ラップでいける」とそっちに逃げていて、大学卒業してバイトをしながらラップをずっと続けていたら、どうにかこうにか職業になっていったという感じですね。
韻を踏む練習を繰り返すと、言葉のストックが溜まっていく
クリスが「ラップってどんな練習をするの?」と素朴な疑問をぶつけると、環ROYは「ビートに乗っかってみるの繰り返し」と明かし、「クリス・ペプラー」を題材にラップを披露してみせた。環ROY:若いときはずっとブツブツ言ってました。「なんか見たら韻踏んでやろう」みたいな。そういうことを繰り返していると、言葉のストックがどんどん溜まっていくんです。今も考えなきゃと思って「クリス・ペプラー、高いぜ会話のテクは」とか考えちゃってました。
クリス:なるほど! 常にそういうことを考えるわけですね。
環ROY:そうですね。いまは自然にですけど……。いまもペプラーさんでストックを溜めてますもん。「空飛ぶセスナ、クリス・ペプラー、高いぜ会話のテクは」。
クリス:ああ、なるほどねえ。
環ROY:「英語で『ハイ』はイエスだ、クリス・ペプラー、空飛ぶセスナ」。どんどん溜まりますね。
クリス:すごいなあ! 自然にやっちゃうわけですね。でも、最近は韻を踏まないラッパーも多くないですか?
環ROY:そうですね。でもここ2年ぐらいでまた「やっぱり韻を踏んだほうがいいよな」っていうカウンターがきてます。韻を一回軽視してみて、歌詞の可能性みたいなのを検討してみるのもいいんじゃないかっていうカウンターがあって、「やっぱり韻を踏んだほうが気持いいよね」っていうカウンターがまたきている感じがありますね。
12月18日(金)の同番組にも、引き続き環ROYが登場する。放送は23時から。
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2020年12月18日28時59分まで
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番組情報
- SAPPORO BEER OTOAJITO
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毎週金曜23:00-23:30