J-WAVEで放送中の番組『VOLVO CROSSING LOUNGE』(ナビゲーター:アン ミカ)。10月9日(金)のオンエアでは、アイドルグループ・仮面女子の猪狩ともかがゲストに登場。2年前の不慮の事故から車いす生活を送ることになった猪狩の、新たな道の切り拓き方を掘り下げた。
現在はアイドルのほか、「東京2020パラリンピックの成功とバリアフリー推進に向けた懇談会」のメンバーとしても活動している。今年7月には、著書『100%の前向き思考――生きていたら何だってできる!一歩ずつ前に進むための55の言葉』(東洋経済新報社)を刊行した。
アン:思いもよらない事故と向き合いながら、日々の気づきをノートに記されていたんですよね。その内容がこの本に詰まっているとか。
猪狩:入院中に毎日書いていたノートをもとに、詳しく思い出しながら書きました。入院当時は前向きなことばかり書いていたわけではなく、そのときの葛藤や悲しみ、悔しい思いも全部まるごと書いていました。書いて吐き出すことでスッキリしていた面もありましたね。
アン:もともとポジティブな性格ではなかったんですよね?
猪狩:そうですね。今でも自分のことをポジティブだとは思っていないです。ポジティブな言葉を無理やり発することで、脳内をポジティブに錯覚させる形に近いかな。
アン:本には、ネガティブな性格からどんどん自分の気持ちをポジティブに持っていったと書いてあります。ネガティブで苦しんでいる人も「ポジティブになれるんだ」って思える内容です。
猪狩:考え方ひとつで心の持ちようも変わってくると思いますね。
猪狩:入院4日目くらいのときに母と「すぐに助けが来てくれてよかったよね。不幸中の幸いだったのかもね」という話になったんです。それで、「そういうことってたくさんあるからリストにしてみよう」ということで書き出しました。「不幸中の幸いリスト」については、いろいろな方から褒めていただけて反響がありますね。
アン:悩んでいるときはみんな「絶対に自分が一番不幸だ」と視野が狭くなって、目の前の幸せに気づきにくいんですよね。これ、すごくいいな。悩んでいる友だちに勧めたい。
猪狩:ぜひ! スタンダードな方法として広まってほしいなと思いますね。
また、目標を4段階に分ける方法も実践。通っていた管理栄養士の専門学校で習ったそうだ。最終目標である「また歩きたい」に向かって、今やるべきこと、このあとどうなるべきかなど、入院中から考えていたという。
猪狩:いろいろな人に「猪狩さんはすごい」「強い人」と言ってもらえるんですが、そんなことはないんです。葛藤や挫折の経験を経て前向きになれるマインドを手に入れました。その方法を見て少しでも前を向いてくれる人がいてくれたらという思いを本に込めました。
アン:生きる力をもらえるし、絶望している人はこの本を読んでほしい。物事の捉え方で人生はこんなに景色が変わるということを感じさせていただきます。私もバイブルにします。
アン:猪狩さんの力強い言葉を「元気に歌うぞ!」という仲間の気持ちが溢れ出てますね。
猪狩:ありがとうございます! たくさん聴いてください。
アン:これからも作詞は?
猪狩:やりたいです!
猪狩は、仮面女子の正規メンバーに至るまで、長い道のりを経験している。
アン:アイドルだから年齢も焦るんじゃないですか?
猪狩:すごく焦っていましたね。24、25歳とかだったので「この年でまだ候補生なんてやっていていいのか」と。
アン:諦めずに4回目で無事に昇格されたけれども、その直後に不慮の事故に遭われた。でも会社の方もプロデューサーさんも、仮面女子としての椅子をちゃんと空けて待っていてくださったんですよね。
猪狩:そうなんです。
アン:「たくさんの人に希望の光を届けたい」という猪狩さんの気持ちがみなさんに届いたんでしょうね。今、何かに絶望している人も、周りの愛ある言葉で希望の道が見えるということが、この本から学べます。だから、遠慮して声をかけてあげなかった人にも声をかけてあげなきゃと思いました。世の中では「距離感」と言いすぎて、声をかけない思いやりがあるじゃないですか。
猪狩:遠慮しがちですよね。
アン:みんなからの一言はやっぱり大きかったですか?
猪狩:大きかったですね。日常の些細な出来事を伝えてくれることも嬉しかったですし、「私たちはライブを盛り上げて待ってるからね」というメンバーの声も嬉しかったです。
アン:誰かに声をかけてあげることって大事ですね。
9月に仮面女子を卒業予定だった猪狩だが、新型コロナウイルスの影響で卒業および卒業ライブが12月に延期された。秋葉原にある「仮面女子CAFE」でも卒業公演を行う。卒業後は執筆やトークなどマルチに活動していく予定だ。
『VOLVO CROSSING LOUNGE』では、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをゲストに迎えて、大人の良質なクロストークを繰り広げる。オンエアは毎週金曜日の23時30分から。
脳内をポジティブに錯覚させる
1991年生まれの猪狩は、仮面女子の「見習い生」からスタートし、長い下積み期間を経て2017年に正規メンバーに昇格した。2018年4月、強風で煽られた看板の下敷きとなり、脊髄を損傷。下半身不随となったが、事故から4カ月後、車いすに乗った姿で復帰して話題となった。現在はアイドルのほか、「東京2020パラリンピックの成功とバリアフリー推進に向けた懇談会」のメンバーとしても活動している。今年7月には、著書『100%の前向き思考――生きていたら何だってできる!一歩ずつ前に進むための55の言葉』(東洋経済新報社)を刊行した。
アン:思いもよらない事故と向き合いながら、日々の気づきをノートに記されていたんですよね。その内容がこの本に詰まっているとか。
猪狩:入院中に毎日書いていたノートをもとに、詳しく思い出しながら書きました。入院当時は前向きなことばかり書いていたわけではなく、そのときの葛藤や悲しみ、悔しい思いも全部まるごと書いていました。書いて吐き出すことでスッキリしていた面もありましたね。
アン:もともとポジティブな性格ではなかったんですよね?
猪狩:そうですね。今でも自分のことをポジティブだとは思っていないです。ポジティブな言葉を無理やり発することで、脳内をポジティブに錯覚させる形に近いかな。
アン:本には、ネガティブな性格からどんどん自分の気持ちをポジティブに持っていったと書いてあります。ネガティブで苦しんでいる人も「ポジティブになれるんだ」って思える内容です。
猪狩:考え方ひとつで心の持ちようも変わってくると思いますね。
【猪狩ともか氏初の著作、本日発売!】
— 東洋経済の本 (@toyokeizai_book) July 31, 2020
最強の地下アイドル「仮面女子」の猪狩ともか氏。26歳のある日、強風で倒れた看板の下敷きになり下半身不随に。それでも「前を向き続ける」彼女を支える55の言葉がありました。『100%の前向き思考』全編書き下ろしで、ついに発売です。https://t.co/J7vwGH92Cg pic.twitter.com/e67YTAtusY
「不幸中の幸い」を考える
「日常の小さなことに喜びを見つけて楽しむのが得意」という猪狩。著書では、「不幸中の幸いリスト」を公開している。猪狩:入院4日目くらいのときに母と「すぐに助けが来てくれてよかったよね。不幸中の幸いだったのかもね」という話になったんです。それで、「そういうことってたくさんあるからリストにしてみよう」ということで書き出しました。「不幸中の幸いリスト」については、いろいろな方から褒めていただけて反響がありますね。
アン:悩んでいるときはみんな「絶対に自分が一番不幸だ」と視野が狭くなって、目の前の幸せに気づきにくいんですよね。これ、すごくいいな。悩んでいる友だちに勧めたい。
猪狩:ぜひ! スタンダードな方法として広まってほしいなと思いますね。
また、目標を4段階に分ける方法も実践。通っていた管理栄養士の専門学校で習ったそうだ。最終目標である「また歩きたい」に向かって、今やるべきこと、このあとどうなるべきかなど、入院中から考えていたという。
猪狩:いろいろな人に「猪狩さんはすごい」「強い人」と言ってもらえるんですが、そんなことはないんです。葛藤や挫折の経験を経て前向きになれるマインドを手に入れました。その方法を見て少しでも前を向いてくれる人がいてくれたらという思いを本に込めました。
アン:生きる力をもらえるし、絶望している人はこの本を読んでほしい。物事の捉え方で人生はこんなに景色が変わるということを感じさせていただきます。私もバイブルにします。
「ライブを盛り上げて待ってるからね」嬉しかったメンバーの言葉
仮面女子は9月に、3つの新曲『RIOT☆DAISY』『POPPING☆SUMMER』『ファンファーレ☆』を同時公開した。このうち『ファンファーレ☆』は、猪狩が自身初となる作詞を担当した。猪狩:ありがとうございます! たくさん聴いてください。
アン:これからも作詞は?
猪狩:やりたいです!
猪狩は、仮面女子の正規メンバーに至るまで、長い道のりを経験している。
アン:アイドルだから年齢も焦るんじゃないですか?
猪狩:すごく焦っていましたね。24、25歳とかだったので「この年でまだ候補生なんてやっていていいのか」と。
アン:諦めずに4回目で無事に昇格されたけれども、その直後に不慮の事故に遭われた。でも会社の方もプロデューサーさんも、仮面女子としての椅子をちゃんと空けて待っていてくださったんですよね。
猪狩:そうなんです。
アン:「たくさんの人に希望の光を届けたい」という猪狩さんの気持ちがみなさんに届いたんでしょうね。今、何かに絶望している人も、周りの愛ある言葉で希望の道が見えるということが、この本から学べます。だから、遠慮して声をかけてあげなかった人にも声をかけてあげなきゃと思いました。世の中では「距離感」と言いすぎて、声をかけない思いやりがあるじゃないですか。
猪狩:遠慮しがちですよね。
アン:みんなからの一言はやっぱり大きかったですか?
猪狩:大きかったですね。日常の些細な出来事を伝えてくれることも嬉しかったですし、「私たちはライブを盛り上げて待ってるからね」というメンバーの声も嬉しかったです。
アン:誰かに声をかけてあげることって大事ですね。
9月に仮面女子を卒業予定だった猪狩だが、新型コロナウイルスの影響で卒業および卒業ライブが12月に延期された。秋葉原にある「仮面女子CAFE」でも卒業公演を行う。卒業後は執筆やトークなどマルチに活動していく予定だ。
『VOLVO CROSSING LOUNGE』では、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをゲストに迎えて、大人の良質なクロストークを繰り広げる。オンエアは毎週金曜日の23時30分から。
radikoで聴く
2020年10月16日28時59分まで
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
番組情報
- VOLVO CROSSING LOUNGE
-
毎週金曜23:30-24:00