J-WAVEで放送中の番組『INNOVATION WORLD』(ナビゲーター:川田十夢)のワンコーナー「ROAD TO INNOVATION」。4月24日(金)のオンエアでは、シンガーソングライター・ASKAが登場。CHAGE and ASKA時代とソロ活動時代の歌詞の変化についてトークを展開し、かつて抱えていた歌詞へのコンプレックスを明かした。
■ASKAの歌詞を分析。最近は表現がストレートに?
今回の放送では、3月20日にニューアルバム『Breath of Bless』をリリースしたASKAと川田が対談をおこなった。対談に伴い、川田はCHAGE and ASKA時代とソロ活動時代のASKAが使う、それぞれの歌詞をタグ・クラウド化して分析。データを読みながら、2人はトークを進行した。
川田:ソロ活動をしてからのASKAさんは、「alive」「冷たい」「心」という言葉がよく使われていることがわかりました。
ASKA:『Love is alive』って曲は覚えているんだけど、それ以外で使っているかなあ。
川田:9回使用されているようですよ。あとは「朝」「海」「未来」という言葉が、独立後は特徴的ですね。
ASKA:なるほど。
川田:今までのASKAさんは物語の世界というか、「苦しい」とか「寂しい」ってことを感じても、その言葉を使わずにメタファーとしていろんなことを歌われていたんですね。最近のASKAさんは、未来や孤独といったことをストレートに歌われている印象です。
ASKA:昔は本当に歌詞を書くのが苦手で。1行目が書けると、少しずつ組み立てていく。そして歌詞を振り返りながら、推敲を重ねていましたね。それがね、事件を機に歌詞を書くのがすごく早くなって、1作を書くのに4時間以上かかることはほぼなくなりましたね。それまでは1作書くのに1ヵ月ぐらいかかったことがありました。自分のなかで、明らかな変化が起こったことは、間違いないですね。
川田:ひとつの世界を生み出すということに、気負いのようなものがあったのでしょうか。
ASKA:どうなんでしょうね。ただ、以前の自分はたくさんの言葉が並んだときに「この言葉を選んでしまったら、その先に何が見えるんだろう」ってことばかり考えていたんですよ。今は、言葉のチョイス自体が早くて。それに、チョイスしたあともその先に見える景色っていうのがすぐ浮かぶようになりましたね。
■作詞能力は「散文詩」を読んで鍛えた
ASKAの歌詞は、表現の豊かさ、奥深さなどが高く評価されている。しかし実はもとももと「作詞に興味がなかった」とASKAが明かす。デビュー当初は苦労しながら、言葉をもっと深く知るために、古本屋であるものを買い集めていたそうだ。
ASKA:昔は、作詞ができなくてできなくて。できない理由としては、作詞に興味がなかった。歌詞は語呂がよければいいやと思っていたんですね。そう思いながら作り込みはしていたんですけど、今にして思うと到達の具合は甘くて。それでデビューした当時は、6曲しかオリジナル曲がありませんでした。こんなプロはいないですよ。当時のプロデューサーは歌詞に厳しい人で、けちょんけちょんに言われました。それで、言葉の大切さを感じようとして、「言葉が持つ奥深さや行間を知るには、どうすればいいだろう」と考えるようになりました。
ASKAがたどり着いた結論は「散文詩を読むこと」。ツアーで全国をまわる際に古書店に立ち寄り、散文詩の本を買っていたという。
ASKA:当時の僕を知る人は「いつも本を持っていたよね」って言いますね。
川田:散文詩と言いますと、谷川俊太郎さんあたりですか?
ASKA:谷川俊太郎さん、大好きですよ。実際にお会いすることもできました。
川田:谷川さんとASKAさんとは、「孤独感」とか「壮大なスケールのなかで感じる存在感」のような世界観が、隣り合っているように感じています。
ASKA:谷川さんは「僕の詩集に影響を受けているようには見えないなあ」と仰っていたんですよね。だけど、僕は確実に谷川さんの言葉の使い方を学ばせていただきましたよ。
川田:ご自身が納得できる歌詞を書けるようになったのって、いつぐらいのことですか?
ASKA:最近ですよ。とはいえ、未だに歌詞は苦手です。すごい詩を書いてくれる人がいないかなって思いながらも、なんだかんだで自分で書いちゃうんですよね。
5月1日(金)オンエアの同コーナーにも、ASKAが登場する。『INNOVATION WORLD』の「ROAD TO INNOVATION」は毎週金曜日の20時10分ごろから。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年5月1日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『INNOVATION WORLD』
放送日時:毎週金曜 20時-22時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/
■ASKAの歌詞を分析。最近は表現がストレートに?
今回の放送では、3月20日にニューアルバム『Breath of Bless』をリリースしたASKAと川田が対談をおこなった。対談に伴い、川田はCHAGE and ASKA時代とソロ活動時代のASKAが使う、それぞれの歌詞をタグ・クラウド化して分析。データを読みながら、2人はトークを進行した。
川田:ソロ活動をしてからのASKAさんは、「alive」「冷たい」「心」という言葉がよく使われていることがわかりました。
ASKA:『Love is alive』って曲は覚えているんだけど、それ以外で使っているかなあ。
川田:9回使用されているようですよ。あとは「朝」「海」「未来」という言葉が、独立後は特徴的ですね。
ASKA:なるほど。
川田:今までのASKAさんは物語の世界というか、「苦しい」とか「寂しい」ってことを感じても、その言葉を使わずにメタファーとしていろんなことを歌われていたんですね。最近のASKAさんは、未来や孤独といったことをストレートに歌われている印象です。
ASKA:昔は本当に歌詞を書くのが苦手で。1行目が書けると、少しずつ組み立てていく。そして歌詞を振り返りながら、推敲を重ねていましたね。それがね、事件を機に歌詞を書くのがすごく早くなって、1作を書くのに4時間以上かかることはほぼなくなりましたね。それまでは1作書くのに1ヵ月ぐらいかかったことがありました。自分のなかで、明らかな変化が起こったことは、間違いないですね。
川田:ひとつの世界を生み出すということに、気負いのようなものがあったのでしょうか。
ASKA:どうなんでしょうね。ただ、以前の自分はたくさんの言葉が並んだときに「この言葉を選んでしまったら、その先に何が見えるんだろう」ってことばかり考えていたんですよ。今は、言葉のチョイス自体が早くて。それに、チョイスしたあともその先に見える景色っていうのがすぐ浮かぶようになりましたね。
■作詞能力は「散文詩」を読んで鍛えた
ASKAの歌詞は、表現の豊かさ、奥深さなどが高く評価されている。しかし実はもとももと「作詞に興味がなかった」とASKAが明かす。デビュー当初は苦労しながら、言葉をもっと深く知るために、古本屋であるものを買い集めていたそうだ。
ASKA:昔は、作詞ができなくてできなくて。できない理由としては、作詞に興味がなかった。歌詞は語呂がよければいいやと思っていたんですね。そう思いながら作り込みはしていたんですけど、今にして思うと到達の具合は甘くて。それでデビューした当時は、6曲しかオリジナル曲がありませんでした。こんなプロはいないですよ。当時のプロデューサーは歌詞に厳しい人で、けちょんけちょんに言われました。それで、言葉の大切さを感じようとして、「言葉が持つ奥深さや行間を知るには、どうすればいいだろう」と考えるようになりました。
ASKAがたどり着いた結論は「散文詩を読むこと」。ツアーで全国をまわる際に古書店に立ち寄り、散文詩の本を買っていたという。
ASKA:当時の僕を知る人は「いつも本を持っていたよね」って言いますね。
川田:散文詩と言いますと、谷川俊太郎さんあたりですか?
ASKA:谷川俊太郎さん、大好きですよ。実際にお会いすることもできました。
川田:谷川さんとASKAさんとは、「孤独感」とか「壮大なスケールのなかで感じる存在感」のような世界観が、隣り合っているように感じています。
ASKA:谷川さんは「僕の詩集に影響を受けているようには見えないなあ」と仰っていたんですよね。だけど、僕は確実に谷川さんの言葉の使い方を学ばせていただきましたよ。
川田:ご自身が納得できる歌詞を書けるようになったのって、いつぐらいのことですか?
ASKA:最近ですよ。とはいえ、未だに歌詞は苦手です。すごい詩を書いてくれる人がいないかなって思いながらも、なんだかんだで自分で書いちゃうんですよね。
5月1日(金)オンエアの同コーナーにも、ASKAが登場する。『INNOVATION WORLD』の「ROAD TO INNOVATION」は毎週金曜日の20時10分ごろから。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年5月1日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『INNOVATION WORLD』
放送日時:毎週金曜 20時-22時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/
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