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ASKAが「AI美空ひばり」を称賛する理由とは? 自身のAI化も歓迎

ASKAが「AI美空ひばり」を称賛する理由とは? 自身のAI化も歓迎

J-WAVEで放送中の番組『INNOVATION WORLD』(ナビゲーター:川田十夢)のワンコーナー「ROAD TO INNOVATION」。5月1日(金)のオンエアでは、先週に引き続きシンガーソングライター・ASKAが登場。自身の歌唱や「AI美空ひばり」について語った。

【前回の記事】
ASKA、デビュー当時は作詞が苦手だった…言葉の奥深さを知るための努力とは?


■ASKAをカラオケデビューに導いたのは亀田興毅!

3月20日にニューアルバム『Breath of Bless』をリリースしたASKAと川田が対談。川田が「ASKAさんといえば、めちゃくちゃ歌がうまい」と話すが、ASKAは「一度たりとも自分でうまいと思ったことはない」と言う。

川田:レコーディングしてて「俺の声、伸びるな」とかも思ったことないですか?
ASKA:声量があるというのは、いろいろな人から言われて自分でもそうだなと思うんですが、ピッチコントロールは全然ですよ。
川田:カラオケは行くんですか?
ASKA:行かなかったですね。
川田:最近は行かれるんですか?
ASKA:2年前の亀田興毅との出会いで行くようになりました。興毅がカラオケに誘うので「興毅が言うんだったら行くよ」ということで。
川田:すごいな、亀田興毅。
ASKA:興毅と一緒にカラオケに行くようになってから、最近はあまり抵抗ないですね。
川田:ご自身の歌を歌うんですか?
ASKA:それもありますし、人の歌もあります。
川田:それは大変貴重な機会ですね。
ASKA:いやいや。でも俺と玉置がカラオケルームに入ったら面白いですよ。
川田:玉置浩二さん?
ASKA:玉置は歌うのが好きだから、ずっとマイクを持ってます。
川田:(笑)。
ASKA:カラオケをこうやって楽しんでいるやつもそばにいるんだなと思って。どちらかといえば、プロフェッショナルになると、オケというものがどういう過程で積み上げられていったかとか、本物で歌いたいという思考ができる。カラオケはデータで全部サンプルだから、そういうものに対して興味が全然なくて。でも最近のカラオケはよくできていますし、昔のような抵抗はなくなりましたね。


■ASKAが「AI美空ひばり」を称賛する理由

川田は、『第70回NHK紅白歌合戦』に登場した「AI美空ひばり」についてASKAが肯定的な発言をしていたことに触れた。その理由とは?

ASKA:やっぱり、モノを作ったら喜んでもらいたいと思うでしょ? それで今は亡き美空ひばりさんですよ。この前のNHKでは立体画像で彼女が出てきて新曲を歌った。今のIT技術を注ぎ込んで美空ひばりさんを再現しよう、ひばりさんのファンの方々を感動させてみたいという、そういう情熱のほうに僕は先にいきました。モノを作る人はそうですけど、なにかできたときの喜びがあるじゃないですか。聴いている人、観ている人の評価はどうでもいいんです。世の中、好き嫌いは絶対に出るから。僕は新しいものにどんどんと取り組みたいので、あれに関しては称賛でしたね。
川田:僕があれに対して感動したのは、美空ひばりさんの歌の声を分析していったら、何十何百通りの発音の仕方をされていて、それはちゃんと研究をしなかったらわからなかったことなんです。美空さんご自身がすごく努力をされていたということですけど、そういうことが明るみになり、さらに美空さんのすごさがわかるという意味では、決して悪い一面だけじゃないなと思うんです。
ASKA:ああいうことが今後さまざまなかたちで行われていくと思いますよ。もちろん流行るとブームが終わって「またか」というときもあるでしょうけど。今や仮想現実と現実の世界というのは、ほぼ区別がつかなくなってきていますから。


■生きているうちに「AI ASKA」を!

川田が「『AI ASKA』みたいなものができると嫌ですか?」と問いかけると、ASKAは「全然嫌じゃない」と回答した。

ASKA:だって探求して一生懸命に作ってくれるわけでしょ。なんなら僕が生きているうちに作っていただいて、2、3人で歌いたいぐらい。
川田:リアルタイムで「ASKA and ASKA」というか(笑)。
ASKA:レコーディング中は自分で自分にハモるわけでしょ。だったらステージで自分がメインボーカルで、横で自分がハモっているさまがリアルで出てくれば音源の再現になる。こんなにいいことないですよね。
川田:新しい楽器みたいに、それがないとできないこともありますよね。
ASKA: AR三兄弟はある種、空間のなかで別物を見せたりしていたじゃないですか。あれはどのあたりからアイデアがわきました?
川田:そもそも僕が好きなゲーム、歌、音楽とかって拡張現実的なものなんです。現実に対してオーバーレイで音が聴こえてくるとか、電車に乗ってCHAGE and ASKAを聴きながら風景を見たりとか、それ自体が拡張現実っぽいんです。今までそれは聴覚だけだったんですが、それに視覚を合わせたり、いろいろな感覚を配置したりしてもいいんじゃないかというところが着想です。今はこういう情勢ですから、あまりコンサートにも行けないというときは、表現形態がより拡張されるべきだなと思っています。
ASKA:人間のすばらしさというのは、人間がどれほど精巧に組み立てられているものなのか、というところにいくと思います。人間もミクロの世界でいくと動きがカクカクしていると思うんですよ。
川田:そうですね(笑)。
ASKA:点と点にむかうあいだは必ず溝があるはずだから。それを我々は、なめらかに見えるように生きているわけでしょ? 子どものころから運動をしていると、次から次へと動作のドットが小さくなる。だから子どもは覚えるのが早いし、子どものころから運動をするとなめらかな動きになる。
川田:すごく普通に話していますけど、ASKAさんは科学的な本などをいろいろと読まれていますよね。今のは、人間が1秒間にとらえられるフレームレートの話ですよね。やっぱりスゲーな、ASKAさん。

ASKAの最新情報は公式サイトまで。

各界のイノベーターやクリエイターを迎えて仕事へのこだわりや、描く未来について語り合う「ROAD TO INNOVATION」は毎週金曜日の20時25分ごろからオンエア。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年5月8日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『INNOVATION WORLD』
放送日時:毎週金曜 20時-22時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/

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