新たな1年を迎えた1月。まだまだ風邪やノロウイルスに注意が必要なシーズンだ。今回は油断大敵な季節の除菌、そして消毒にフォーカス。何を、どれだけ除菌するのが正しいのか、誰もが知りたい適切な除菌方法のアドバイスを行う保存版だ。
J-WAVEで放送中の『STEP ONE』のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、セレイナ・アン)では、1月16日(木)のオンエアで今の時期に流行しがちな風邪やノロ、インフルエンザ対策に適切な除菌について解説。ゲストは、芝大門 いまづクリニック院長の今津嘉宏さん。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年1月23日28時59分まで)
【1月16日(木)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、セレイナ・アン)】
■持ち物は除菌、手洗いは適宜
2019年11月にも同番組に登場し、インフルエンザ対策に関するアドバイスを語った今津さん。まずは除菌、消臭に関する5つの質問にYES、NO形式で回答してもらった。回答は以下のとおり。
(1) アルコール消毒するなら全ての持ちものにしたほうがいい? → YES
(2) ショッピングモールの椅子や、駅のベンチに座る際は除菌が必要? → NO
(3) 1時間ごとに手を洗うのはやりすぎ? → YES
(4) トイレにあるジェット式送風ドライヤー、除菌されている? → YES
(5) 電車のつり革や、ポールにつかまるときはアルコール消毒を先にしたほうがいい? → NO
持ちものなど自分の周囲のものへの除菌はできれば行ったほうがいいが、神経質になりすぎる必要はないと言う今津さん。サッシャも気になるジェット式送風ドライヤーについても解説してくれた。
サッシャ:トイレにあるジェット式送風ドライヤー。ちゃんと除菌できているということで、YESでしたね。
今津:ちゃんとしてると思いますよ。ただ、ポイントが2つあるんですね。あれ、半乾きでやっちゃうとダメなんですね。
サッシャ:半乾きはダメ?
今津:ダメ。なのでやるならしっかりと全部乾燥させる。2つ目のポイントは、乾かしている間に手がドライヤーの横のほうについちゃうことがあるじゃないですか。それはちょっとダメなので、横につけないようにゆっくりと。慎重にというよりはゆっくりと、完全に乾かすという。
サッシャ:混んでるときとかチャチャっとやっちゃうんですよね~。次の人に迷惑と思ってね。で、電車のつり革などは(触る前に)アルコール消毒をしなくていい?
今津:ベタベタ触ると(菌が)つきますけど、ついたあとに洗ったほうが効率的ですから。そのほうがいいと思いますね。
■「石鹸でこする」だけが正しい手洗いではない
正しい手洗いというと石鹸で指や爪の間までしっかり洗うというイメージだが、実際にはたくさんの水で表裏10秒ずつ洗い流せば十分だと、今津さんは話す。
今津:石鹸を使うポイントは実は石鹸をつけることが目的じゃなくて、石鹸で泡立てる。表面活性でゴミを取りますから、しっかり泡立てないと石鹸を付けた意味がないんですね。これがたとえば油でベタベタならば、油を取るために石鹸がいりますけど、今回は感染症予防なので石鹸が必ずしも必要なわけでなく、プラス石鹸を使うのであればしっかりと泡立てる。
サッシャ:一概に「手」といっても、指も手のひらも手の甲もありますけれど、集中的に洗ったほうがいい場所ってあるんですか?
今津:実は僕はもともと外科医なんですが、僕ら外科医が洗うときには肘よりも上を全部洗うんです。
サッシャ:洗ってる! 確かに、手術するときとかって皆さん、ドラマとかで見ても肘くらいまで洗ってますよね。
今津:だから、本当の意味ではそこまで洗わなきゃダメなんですよ。
サッシャ:え~! できるかなぁ……。
今津:(笑)。なので、そうなると毎日何回も洗うとか考えるならば、もう簡単にできる方法を取るのが一番いいんですよ。で、自分がよく使う部分、たとえば右手が利き腕だったら利き腕のほうをよく洗うとか。そういう意識があればよいと思います。
サッシャ:そうか、ものってだいたい利き腕でしか触らないですもんね。
今津:ええ。
また、手洗い後のアルコール除菌は非常に効果的とのこと。アルコール消毒をするのであれば、洗った手は完全に乾いている必要はない。アルコール濃度が下がらない程度にある程度乾いていれば効果を発揮してくれる。ただし、つけたあとにこすって十分乾かすことがポイントとなる。
■なんでも除菌をする必要はない
サッシャ:持ちものや周りのものを除菌する際は、最低限どこまでするべきですか?
今津:小さな子どもたちが口に入れるのを前提だとすると、哺乳瓶の口とかみたいに滅菌しなきゃだめですよね。でも僕らが日常生活で使うときには、あまり気にしないで使ってますよね。
サッシャ:まぁ、スマホ食べる人はいませんからね。
今津:いません。そうなるとざっと手垢が取れるようにやっておけばいいですから、徹底的にというのはいらないと思います。
サッシャ:たとえば、どの範囲で考えればいいですか。
今津:よく触るところ。たとえばですね、手で触ると指紋が付きますよね。これは手の脂が付いているんです。そういう脂の付いているところにタンパク質があって、そこに菌が付いちゃうんですね。
サッシャ:スマホの画面とかまさにそうですね。
今津:それがいちばん大切なんです。で、2つ目は、静電気で寄ってくるんです。
サッシャ:静電気に……。 え、寄ってくるんですか!?
今津:だから、女性の長い髪の毛だとか。ストッキング、あるいは化繊の服ですね。こういうところにくっついてくるので。こういうところはブラシで拭いてもいいですし、アルコールのスプレーでもよいですから、やっておくといいんじゃないかと思いますね。
サッシャ:なるほど。静電気で寄ってくるっていうのは知りませんでしたね。
今津:ただ、あまりナーバスになりすぎるのはよくない。やっぱりやりすぎにどうしてもなっていってしまいます。過剰になっていますから。ですが日ごろからよく触るところ、使うところだけでいいと思いますね。
よく使う部分を触る前に拭いたり除菌したりすること、触ったあとは手をキレイにすることの2段階である程度ウイルスはブロックが可能。さらにうがいの習慣をつけることで粘膜に付いたウイルスの量を減らし、感染力を低下させることができるそうだ。「やりすぎない3段階除菌」で、まだまだ猛威を振るう冬の風邪、ウイルスを予防してみてはどうだろうか。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年1月23日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/stepone
J-WAVEで放送中の『STEP ONE』のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、セレイナ・アン)では、1月16日(木)のオンエアで今の時期に流行しがちな風邪やノロ、インフルエンザ対策に適切な除菌について解説。ゲストは、芝大門 いまづクリニック院長の今津嘉宏さん。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年1月23日28時59分まで)
【1月16日(木)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、セレイナ・アン)】
■持ち物は除菌、手洗いは適宜
2019年11月にも同番組に登場し、インフルエンザ対策に関するアドバイスを語った今津さん。まずは除菌、消臭に関する5つの質問にYES、NO形式で回答してもらった。回答は以下のとおり。
(1) アルコール消毒するなら全ての持ちものにしたほうがいい? → YES
(2) ショッピングモールの椅子や、駅のベンチに座る際は除菌が必要? → NO
(3) 1時間ごとに手を洗うのはやりすぎ? → YES
(4) トイレにあるジェット式送風ドライヤー、除菌されている? → YES
(5) 電車のつり革や、ポールにつかまるときはアルコール消毒を先にしたほうがいい? → NO
持ちものなど自分の周囲のものへの除菌はできれば行ったほうがいいが、神経質になりすぎる必要はないと言う今津さん。サッシャも気になるジェット式送風ドライヤーについても解説してくれた。
サッシャ:トイレにあるジェット式送風ドライヤー。ちゃんと除菌できているということで、YESでしたね。
今津:ちゃんとしてると思いますよ。ただ、ポイントが2つあるんですね。あれ、半乾きでやっちゃうとダメなんですね。
サッシャ:半乾きはダメ?
今津:ダメ。なのでやるならしっかりと全部乾燥させる。2つ目のポイントは、乾かしている間に手がドライヤーの横のほうについちゃうことがあるじゃないですか。それはちょっとダメなので、横につけないようにゆっくりと。慎重にというよりはゆっくりと、完全に乾かすという。
サッシャ:混んでるときとかチャチャっとやっちゃうんですよね~。次の人に迷惑と思ってね。で、電車のつり革などは(触る前に)アルコール消毒をしなくていい?
今津:ベタベタ触ると(菌が)つきますけど、ついたあとに洗ったほうが効率的ですから。そのほうがいいと思いますね。
■「石鹸でこする」だけが正しい手洗いではない
正しい手洗いというと石鹸で指や爪の間までしっかり洗うというイメージだが、実際にはたくさんの水で表裏10秒ずつ洗い流せば十分だと、今津さんは話す。
今津:石鹸を使うポイントは実は石鹸をつけることが目的じゃなくて、石鹸で泡立てる。表面活性でゴミを取りますから、しっかり泡立てないと石鹸を付けた意味がないんですね。これがたとえば油でベタベタならば、油を取るために石鹸がいりますけど、今回は感染症予防なので石鹸が必ずしも必要なわけでなく、プラス石鹸を使うのであればしっかりと泡立てる。
サッシャ:一概に「手」といっても、指も手のひらも手の甲もありますけれど、集中的に洗ったほうがいい場所ってあるんですか?
今津:実は僕はもともと外科医なんですが、僕ら外科医が洗うときには肘よりも上を全部洗うんです。
サッシャ:洗ってる! 確かに、手術するときとかって皆さん、ドラマとかで見ても肘くらいまで洗ってますよね。
今津:だから、本当の意味ではそこまで洗わなきゃダメなんですよ。
サッシャ:え~! できるかなぁ……。
今津:(笑)。なので、そうなると毎日何回も洗うとか考えるならば、もう簡単にできる方法を取るのが一番いいんですよ。で、自分がよく使う部分、たとえば右手が利き腕だったら利き腕のほうをよく洗うとか。そういう意識があればよいと思います。
サッシャ:そうか、ものってだいたい利き腕でしか触らないですもんね。
今津:ええ。
また、手洗い後のアルコール除菌は非常に効果的とのこと。アルコール消毒をするのであれば、洗った手は完全に乾いている必要はない。アルコール濃度が下がらない程度にある程度乾いていれば効果を発揮してくれる。ただし、つけたあとにこすって十分乾かすことがポイントとなる。
■なんでも除菌をする必要はない
サッシャ:持ちものや周りのものを除菌する際は、最低限どこまでするべきですか?
今津:小さな子どもたちが口に入れるのを前提だとすると、哺乳瓶の口とかみたいに滅菌しなきゃだめですよね。でも僕らが日常生活で使うときには、あまり気にしないで使ってますよね。
サッシャ:まぁ、スマホ食べる人はいませんからね。
今津:いません。そうなるとざっと手垢が取れるようにやっておけばいいですから、徹底的にというのはいらないと思います。
サッシャ:たとえば、どの範囲で考えればいいですか。
今津:よく触るところ。たとえばですね、手で触ると指紋が付きますよね。これは手の脂が付いているんです。そういう脂の付いているところにタンパク質があって、そこに菌が付いちゃうんですね。
サッシャ:スマホの画面とかまさにそうですね。
今津:それがいちばん大切なんです。で、2つ目は、静電気で寄ってくるんです。
サッシャ:静電気に……。 え、寄ってくるんですか!?
今津:だから、女性の長い髪の毛だとか。ストッキング、あるいは化繊の服ですね。こういうところにくっついてくるので。こういうところはブラシで拭いてもいいですし、アルコールのスプレーでもよいですから、やっておくといいんじゃないかと思いますね。
サッシャ:なるほど。静電気で寄ってくるっていうのは知りませんでしたね。
今津:ただ、あまりナーバスになりすぎるのはよくない。やっぱりやりすぎにどうしてもなっていってしまいます。過剰になっていますから。ですが日ごろからよく触るところ、使うところだけでいいと思いますね。
よく使う部分を触る前に拭いたり除菌したりすること、触ったあとは手をキレイにすることの2段階である程度ウイルスはブロックが可能。さらにうがいの習慣をつけることで粘膜に付いたウイルスの量を減らし、感染力を低下させることができるそうだ。「やりすぎない3段階除菌」で、まだまだ猛威を振るう冬の風邪、ウイルスを予防してみてはどうだろうか。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年1月23日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/stepone