1月から日本のユーザーが増加している招待制の音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」。気になりつつ、まだ利用したことがない人もいるのではないだろうか。
そこで、J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ・増井なぎさ)では、クラブハウスのおもしろさや、ビジネス活用の可能性などを紹介した。解説してくれたのは、百年コンサルティング代表・鈴木貴博さん。オンエアは2月9日(火)。
鈴木:YouTubeは映像を使って、いろんな人が自由に配信をしているイメージがあるじゃないですか。クラブハウスも同様に、自分のラジオ番組を持っていなくても気軽に話がはじめられるし、みんながその音声を聴くことができるんです。会ったこともない、知らない人の音声を聴ける楽しみというものがあると思います。
増井:(音声が)残らない点は、YouTubeとは異なる部分ですよね。
鈴木:そうなんです。YouTubeの場合、真面目に動画編集をやらないといけないってイメージがあるじゃないですか。クラブハウスだと2、3人がパッと集まって話がスタートするんですが、録音をしてはいけないし、話したことをメモに残すのもルール上ダメなんですよ。なので、安心して会話を聴ける気軽さがクラブハウスの強みだと思います。
増井:朝から晩までクラブハウスにハマっていたという方もいるそうですね。どんなところに中毒性があると思いますか?
鈴木:自分も、ハマる理由を考えたんですよ。そうしたら、この感覚って“盗み聞き”に近いなって感じたんです。
台本に沿って喋るのとは違う、自由な楽しさ。実際に利用しているサッシャは「インスタライブに近い感覚もありますね」と話す。
サッシャ:インスタライブでタレントさんたちがコラボをしたりすると、素の雰囲気が見えるときがあるんですよ。クラブハウスでも有名人の話を聴いていると、「楽屋だとこんな感じで話しているのかな」って想像が膨らみます。あとは、専門家の方が面白い話をしてくれるのも面白いですね。クラブハウスにはいろんな魅力があるなと感じましたね。
また、話し手としては「会話のタイムラグがないから、電話のような感覚で話してしまう」とコメント。それによって不特定多数に発信している意識が薄れ、素の自分が出やすいと体感を述べた。
鈴木:タイムラグがないのは企業秘密の技術らしいです。その点も人気を支えている1つと言われていますね。
サッシャ:あと、招待制というのも戦略的だなと思いました。
鈴木:「枯渇マーケティング」と呼ばれるものですね。手に入りにくいものほど、行列に並んで買いたくなるじゃないですか。クラブハウスは招待をされないと利用ができないので、参加したい人が急増したのだと思います。
増井:もともとアメリカからはじまったサービスですけれども、どんな経緯があって日本で広まったのでしょうか?
鈴木:クラブハウスは2020年4月にサービスを開始したのですが、5月ぐらいにベンチャーキャピタリストの間で一度話題になりましたね。だけど、当時はハッキリ言ってそんなに流行っていたわけではないんですよ。音楽関係の人たちがちょっと活用していたぐらいの雰囲気でした。2021年の1月22日にクラブハウスが大規模な資金調達したことが、大きな転機だったと思います。集めた資金でシステム増強をして、会員数を増やせる状況になったタイミングで、世界中からの招待が増えました。実は、アメリカでもユーザーが劇的に増えたのは1月の下旬からなんですよ。
鈴木:今は実装されていませんが、課金制度が導入されれば、有名人が放送することで収益を得ることができますよね。投資家あたりにも広がっていくんじゃないでしょうか。収益を得ることができないと、投資家としては本格的なセミナーを実施しづらいですからね。
サッシャ:収益化が可能になれば、オンラインセミナーが広まっていきそうですね。
鈴木:クラブハウスには許可した人しか聴けない設定ができるので、活用方法としてはオープンに限った話じゃないんですよ。クローズドなトークルームで業務用に使用するといったことも増えていくんじゃないでしょうか。
サッシャ:ファイルの共有とかがなければ、オンライン会議も捗りそうですね。
鈴木:そうですね。営業所の朝礼なんかだと、スムーズに音声のやりとりができて便利だと思います。ただ、気をつけないといけない点としては、クラブハウスはあくまでもSNSということですね。管理者はヘイトスピーチをしていないか確認するため、発言を聴いています。ですから、完全に秘密にしたい話をするのは控えたほうがいいと思います。
サッシャ:会社の機密事項に関しては、クローズドなトークであっても発言に気をつけないといけないということですね。
サッシャ:クラブハウスって、バックグラウンドでもアプリが動くんですよ。TwitterとかInstagramといった、今までのSNSは可処分時間の奪い合いだったじゃないですか。ところが、クラブハウスの場合、利用しながら別のSNSが使えるんですよね。
鈴木:情報発信がしやすくなるわけですね。
サッシャ:そうですね。話しながら検索もできますし、仕事をしながら聴くこともできます。そこがクラブハウスの強みだと思いますね。
鈴木:じゃあ、ますますハマっちゃいますね。
サッシャ:そうなんですよ!
クラブハウスは現在、iOSのみ対応で、登録は招待制。そうした制限が解除されれば、ブームはさらに加速しそうだ。
J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」では、気になるニュースをその裏側から光を当て、様々な視点から紹介する。放送は月曜~木曜の10時10分頃から。
そこで、J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ・増井なぎさ)では、クラブハウスのおもしろさや、ビジネス活用の可能性などを紹介した。解説してくれたのは、百年コンサルティング代表・鈴木貴博さん。オンエアは2月9日(火)。
“盗み聞き”かのような、自然な会話を聞ける楽しさ
鈴木さんは、クラブハウスを「YouTubeのラジオ版」と表現する。鈴木:YouTubeは映像を使って、いろんな人が自由に配信をしているイメージがあるじゃないですか。クラブハウスも同様に、自分のラジオ番組を持っていなくても気軽に話がはじめられるし、みんながその音声を聴くことができるんです。会ったこともない、知らない人の音声を聴ける楽しみというものがあると思います。
増井:(音声が)残らない点は、YouTubeとは異なる部分ですよね。
鈴木:そうなんです。YouTubeの場合、真面目に動画編集をやらないといけないってイメージがあるじゃないですか。クラブハウスだと2、3人がパッと集まって話がスタートするんですが、録音をしてはいけないし、話したことをメモに残すのもルール上ダメなんですよ。なので、安心して会話を聴ける気軽さがクラブハウスの強みだと思います。
増井:朝から晩までクラブハウスにハマっていたという方もいるそうですね。どんなところに中毒性があると思いますか?
鈴木:自分も、ハマる理由を考えたんですよ。そうしたら、この感覚って“盗み聞き”に近いなって感じたんです。
台本に沿って喋るのとは違う、自由な楽しさ。実際に利用しているサッシャは「インスタライブに近い感覚もありますね」と話す。
サッシャ:インスタライブでタレントさんたちがコラボをしたりすると、素の雰囲気が見えるときがあるんですよ。クラブハウスでも有名人の話を聴いていると、「楽屋だとこんな感じで話しているのかな」って想像が膨らみます。あとは、専門家の方が面白い話をしてくれるのも面白いですね。クラブハウスにはいろんな魅力があるなと感じましたね。
また、話し手としては「会話のタイムラグがないから、電話のような感覚で話してしまう」とコメント。それによって不特定多数に発信している意識が薄れ、素の自分が出やすいと体感を述べた。
鈴木:タイムラグがないのは企業秘密の技術らしいです。その点も人気を支えている1つと言われていますね。
サッシャ:あと、招待制というのも戦略的だなと思いました。
鈴木:「枯渇マーケティング」と呼ばれるものですね。手に入りにくいものほど、行列に並んで買いたくなるじゃないですか。クラブハウスは招待をされないと利用ができないので、参加したい人が急増したのだと思います。
大規模な資金調達でシステムを強化し、ユーザー増加に繋がった
クラブハウスが急成長を遂げた理由として、鈴木さんは2021年の1月に大きな転機があったと解説する。増井:もともとアメリカからはじまったサービスですけれども、どんな経緯があって日本で広まったのでしょうか?
鈴木:クラブハウスは2020年4月にサービスを開始したのですが、5月ぐらいにベンチャーキャピタリストの間で一度話題になりましたね。だけど、当時はハッキリ言ってそんなに流行っていたわけではないんですよ。音楽関係の人たちがちょっと活用していたぐらいの雰囲気でした。2021年の1月22日にクラブハウスが大規模な資金調達したことが、大きな転機だったと思います。集めた資金でシステム増強をして、会員数を増やせる状況になったタイミングで、世界中からの招待が増えました。実は、アメリカでもユーザーが劇的に増えたのは1月の下旬からなんですよ。
クラブハウスをビジネスで活用するには?
クラブハウスはビジネスの世界でも活用される可能性があると鈴木さんは分析する。鈴木:今は実装されていませんが、課金制度が導入されれば、有名人が放送することで収益を得ることができますよね。投資家あたりにも広がっていくんじゃないでしょうか。収益を得ることができないと、投資家としては本格的なセミナーを実施しづらいですからね。
サッシャ:収益化が可能になれば、オンラインセミナーが広まっていきそうですね。
鈴木:クラブハウスには許可した人しか聴けない設定ができるので、活用方法としてはオープンに限った話じゃないんですよ。クローズドなトークルームで業務用に使用するといったことも増えていくんじゃないでしょうか。
サッシャ:ファイルの共有とかがなければ、オンライン会議も捗りそうですね。
鈴木:そうですね。営業所の朝礼なんかだと、スムーズに音声のやりとりができて便利だと思います。ただ、気をつけないといけない点としては、クラブハウスはあくまでもSNSということですね。管理者はヘイトスピーチをしていないか確認するため、発言を聴いています。ですから、完全に秘密にしたい話をするのは控えたほうがいいと思います。
サッシャ:会社の機密事項に関しては、クローズドなトークであっても発言に気をつけないといけないということですね。
“ながら聞き”できるのも強み
サッシャはクラブハウスの機能の利点として、アプリがバックグラウンド状態でも利用可能な点を挙げた。サッシャ:クラブハウスって、バックグラウンドでもアプリが動くんですよ。TwitterとかInstagramといった、今までのSNSは可処分時間の奪い合いだったじゃないですか。ところが、クラブハウスの場合、利用しながら別のSNSが使えるんですよね。
鈴木:情報発信がしやすくなるわけですね。
サッシャ:そうですね。話しながら検索もできますし、仕事をしながら聴くこともできます。そこがクラブハウスの強みだと思いますね。
鈴木:じゃあ、ますますハマっちゃいますね。
サッシャ:そうなんですよ!
クラブハウスは現在、iOSのみ対応で、登録は招待制。そうした制限が解除されれば、ブームはさらに加速しそうだ。
J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」では、気になるニュースをその裏側から光を当て、様々な視点から紹介する。放送は月曜~木曜の10時10分頃から。
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2021年2月16日28時59分まで
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番組情報
- STEP ONE
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月・火・水・木曜9:00-13:00