音楽業界は、今からがチャンスだ。origami PRODUCTIONSの代表・対馬芳昭が語る

J-WAVEで放送中の番組『GOLDEN PASS』(ナビゲーター:藤田琢己)。11月24日(日)のオンエアでは、Kan SanoやOvallらが所属するレーベル・origami PRODUCTIONSの代表・対馬芳昭がゲストに登場。レコード・レーベルの代表という視点から、音楽業界の未来を語った。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年12月1日28時59分まで)


■好きな音楽を売るために戦略を立てる

origami PRODUCTIONSでは、国内市場のみに留まらないポテンシャルを持つアーティストが続々と輩出されている。どのような基準で自社にアーティストを迎え入れるのか。

対馬:まず自分がグッとくるか。これしか考えていないです。そのアーティストと死ぬまで一緒に仕事をしていきたいかどうか、ですね。音楽って、戦略的にものを作って売っていくっていうのは悪いことではないです。だけど、個人的には音楽を売るために戦略を立てるという順番に、できる限りしたいなと思っています。「こういう音楽を作ったら売れるんじゃないか。じゃあそういうアーティストを探そう」といった方式は、うちの会社はとっていないですね。

アーティストが世界中でヒットするには、“認知されること”が必要不可欠だ。日本の音楽を海外に発信をする上で、レーベル名をつける際にも心を配ったという。

対馬:レーベル名のorigami PRODUCTIONSは、「外国人が知っている日本語」を探して、つけました。富士山、芸者、寿司など……その中で、折り紙をレーベル名にしました。1枚の紙があればなんでも折れるように、所属しているミュージシャンも、1つの楽器があればなんでもできるんです。そうした思いをプロダクション名に込めました。海外に広げていくことは、最初から戦略的に考えていたことです。


■日本の音楽業界の未来はあるのか

リスナーから「音楽業界に未来はあるのか」というメッセージが寄せられ、対馬は自身の考えを明かした。

対馬:未来しかないですね。今は本当に、盛り上がっています。インターネットって、ネガティブなものが回りだすと、止まらないイメージってあるじゃないですか。リスナーさんに限った話ではなくて、アーティスト自身も「CDが売れない」ってことをよく言っていました。残念な話ですけど、日本の音楽シーンって少し遅れているんですね。アメリカが先を進んでいる。とはいえ、音楽産業で見れば日本って、アメリカの次、2位なんです。先を進むアメリカを見ていると、数年後にだいたい同じことが日本に起きるんですよ。アメリカは今、音楽産業がV字回復でとてつもなく大きくなっていまして。SpotifyやApple Musicなどの聴き放題サービスというのは、お金にならないという話になっていますが、実は全く逆で。数年後にはCDの売り上げを上回るっていうのが統計上わかっているんですね。こういったシステムは、はじめは我慢が必要な時期があるんですが、数年後にはとてつもないビジネスになっていくんです。

アメリカでは現在、音楽を教育カリキュラムに取り込み、ビジネスに繋いでいるという。

対馬:日本ももう少ししたら、音楽が真ん中にくるような時代が来ると思います。一時期は音楽業界から人がいなくなっちゃったんですけど、今はチャンスです。若い学生の方々は、音楽関係の会社に就職したら、これから絶対よくなると思いますよ。

『GOLDEN PASS』では、世界に目を向け、活躍する日本発のゲストから、活動や思いを伺う。放送は毎週日曜の23時から。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年12月1日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『GOLDEN PASS』
放送日時:毎週日曜 23時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/goldenpass/

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