J-WAVEで放送中の番組『GOLDEN PASS』(ナビゲーター:藤田琢己)。12月29日(日)のオンエアでは、声優の南條愛乃が登場し、これまでのキャリアや海外での活動について語った。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年1月5日28時59分まで)
■勇気を出してバイトを辞めたら、声優の仕事が増えた
南條は『ラブライブ!』をはじめとする数々のアニメやゲームの声優を務めたり、音楽ユニット・fripSideのボーカルとして活躍する一方、2012年12月にはミニアルバム「カタルモア」でソロデビューも果たしている。声優として着実にキャリアを積んできたように見えるが、実は新人時代は大変だったそうだ。
南條:お仕事を始めた頃は、バイトもいろいろやっていました。どうしても声優のお仕事が急遽入ると休みをもらっていたので、バイトをしながら声優をしていた新人時代が一番しんどかったですね。ターニングポイントは、思い切ってバイトを全部辞めたときです。「野垂れ死んでしまう!」と思いましたが、逆に声優のお仕事が増えていきました。
藤田:バイトを辞めた心持ちで、取り組みも無意識に変わっていったのかもしれないですね。
南條:事務所にも伝えていたので、「バイトを辞めたからあの子(生活が)大変だ!」ってなっていたのかも(笑)。
■役作りではキャラクターの人生まで考える
役作りにおいては、台本には書かれていない、そのキャラクターが歩んできた人生に焦点を当てることを心掛けているという。
南條:例えば「17歳の高校生」としか書いていなくても、17年分の人生を埋めていくことで、より深みが増すと思います。ある一日でも、前後で楽しいことや辛いことがあったかもしれない。想像でいいからそこを埋めると、その子が一番輝けます。でも、現場に行くと「(想像が)全然足りてないな」となるんですけどね。また、物語の説明をする立ち回りのキャラクターもいます。そのセリフがなければ前後の物語が成立しないのですが、声優としてはその子の人生に寄り添いたい。「この子の今日の気持ちでは、このセリフは出てこないですよね」という矛盾を監督と話し合いつつ、どう落とし込むかというのは現場でやっていますね。
声優デビューして3年後、前ボーカルが脱退したことからfripSideのボーカルとして声がかかった南條。すでにファンがついているユニットへの加入については戸惑いが強かったようだ。
南條: 声優デビューして3年、まだまだわからないことだらけの状態で、新たに歌のお仕事が始まりました。すでにファンがついているユニットで活動するなんて、責任を果たせないと思ってずっと断っていました。結局は「大丈夫だから!」と押し切られたんですが。
藤田:実際の手ごたえはどうでしたか?
南條:fripSideでリリースしたシングル「only my railgun」がすごく売れたんですけど、特に実感もなく日常生活も変わりありませんでしたね。自分ができることをわからないなりにやってみただけという感じで。
■日本のアニメ熱は海外からの逆輸入で可能性が広がる?
2019年10月には、台湾で開催された「リスアニ!LIVE TAIWAN 2019」に出演。ソロ活動では初の海外フェス出演となった。
南條:特にアジアの皆さんは、アニメで日本語を覚えるくらい熱心に作品を見てくれています。ライブも事前に日本の映像をチェックしてくれていたので、日本でやっている通りにできました。一瞬どこでライブしているかわからないくらい。MCもゆっくりとした日本語だったので、やっぱり日本のアニメ文化ってすごいなって改めて思いましたね。あと、中国は現地の声優よりも日本の声優が声を当てている作品が好きだという人が多いみたいなんです。
声優の第一線で活躍している南條から見て、アニメやゲームなどのコンテンツにおける海外のムーブメントと日本のムーブメントには大きなギャップを感じているそう。
南條:イベントやライブで海外に赴くと、すごく熱量が高いんです。海外では、本屋さんに日本のコミックスのコーナーがあるという話も聞きます。でも日本にいるとそこまで(アニメやゲームなどのコンテンツは)チヤホヤされないですよね。
藤田:当たり前のように存在している感覚でしょうか。
南條:昔に比べたら随分オープンになりましたけど、マイナスなイメージを持っている方もいます。一つの趣味として見てもらえないときもある。でも海外だと「オタク=格好いい」とか「本当に素晴らしい文化だ」という見方になる。海外が推しているコンテンツなのになぜ日本では大事にしないんだろうと思うことはあります。一部のアニメやゲーム好きが盛り上げてくれているけど、もっと誇っていいんじゃないかなって。
藤田:逆輸入で気付かされるかもしれないですね。もっとポップカルチャーとして広く、別の方向で働きかけがあってもいいですよね。
南條:可能性はありそうですよね。
舞台やミュージカル、朗読劇、ラジオなど、声優としての仕事の幅が以前にも増して広がっている現状についての南條独自の見解などにも話が及び、盛りだくさんな1時間となった。また、番組では南條が2019年3月にリリースした『サヨナラの惑星』と同年2月にリリースした『君のとなり わたしの場所』をお届けした。
『GOLDEN PASS』では、さまざまな分野で国際的に活躍をする、日本発のゲストを迎えて、活動や思いを伺う。放送は毎週日曜の23時から。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年1月5日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『GOLDEN PASS』
放送日時:毎週日曜 23時00分-23時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/goldenpass/
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■勇気を出してバイトを辞めたら、声優の仕事が増えた
南條は『ラブライブ!』をはじめとする数々のアニメやゲームの声優を務めたり、音楽ユニット・fripSideのボーカルとして活躍する一方、2012年12月にはミニアルバム「カタルモア」でソロデビューも果たしている。声優として着実にキャリアを積んできたように見えるが、実は新人時代は大変だったそうだ。
南條:お仕事を始めた頃は、バイトもいろいろやっていました。どうしても声優のお仕事が急遽入ると休みをもらっていたので、バイトをしながら声優をしていた新人時代が一番しんどかったですね。ターニングポイントは、思い切ってバイトを全部辞めたときです。「野垂れ死んでしまう!」と思いましたが、逆に声優のお仕事が増えていきました。
藤田:バイトを辞めた心持ちで、取り組みも無意識に変わっていったのかもしれないですね。
南條:事務所にも伝えていたので、「バイトを辞めたからあの子(生活が)大変だ!」ってなっていたのかも(笑)。
■役作りではキャラクターの人生まで考える
役作りにおいては、台本には書かれていない、そのキャラクターが歩んできた人生に焦点を当てることを心掛けているという。
南條:例えば「17歳の高校生」としか書いていなくても、17年分の人生を埋めていくことで、より深みが増すと思います。ある一日でも、前後で楽しいことや辛いことがあったかもしれない。想像でいいからそこを埋めると、その子が一番輝けます。でも、現場に行くと「(想像が)全然足りてないな」となるんですけどね。また、物語の説明をする立ち回りのキャラクターもいます。そのセリフがなければ前後の物語が成立しないのですが、声優としてはその子の人生に寄り添いたい。「この子の今日の気持ちでは、このセリフは出てこないですよね」という矛盾を監督と話し合いつつ、どう落とし込むかというのは現場でやっていますね。
声優デビューして3年後、前ボーカルが脱退したことからfripSideのボーカルとして声がかかった南條。すでにファンがついているユニットへの加入については戸惑いが強かったようだ。
南條: 声優デビューして3年、まだまだわからないことだらけの状態で、新たに歌のお仕事が始まりました。すでにファンがついているユニットで活動するなんて、責任を果たせないと思ってずっと断っていました。結局は「大丈夫だから!」と押し切られたんですが。
藤田:実際の手ごたえはどうでしたか?
南條:fripSideでリリースしたシングル「only my railgun」がすごく売れたんですけど、特に実感もなく日常生活も変わりありませんでしたね。自分ができることをわからないなりにやってみただけという感じで。
■日本のアニメ熱は海外からの逆輸入で可能性が広がる?
2019年10月には、台湾で開催された「リスアニ!LIVE TAIWAN 2019」に出演。ソロ活動では初の海外フェス出演となった。
南條:特にアジアの皆さんは、アニメで日本語を覚えるくらい熱心に作品を見てくれています。ライブも事前に日本の映像をチェックしてくれていたので、日本でやっている通りにできました。一瞬どこでライブしているかわからないくらい。MCもゆっくりとした日本語だったので、やっぱり日本のアニメ文化ってすごいなって改めて思いましたね。あと、中国は現地の声優よりも日本の声優が声を当てている作品が好きだという人が多いみたいなんです。
声優の第一線で活躍している南條から見て、アニメやゲームなどのコンテンツにおける海外のムーブメントと日本のムーブメントには大きなギャップを感じているそう。
南條:イベントやライブで海外に赴くと、すごく熱量が高いんです。海外では、本屋さんに日本のコミックスのコーナーがあるという話も聞きます。でも日本にいるとそこまで(アニメやゲームなどのコンテンツは)チヤホヤされないですよね。
藤田:当たり前のように存在している感覚でしょうか。
南條:昔に比べたら随分オープンになりましたけど、マイナスなイメージを持っている方もいます。一つの趣味として見てもらえないときもある。でも海外だと「オタク=格好いい」とか「本当に素晴らしい文化だ」という見方になる。海外が推しているコンテンツなのになぜ日本では大事にしないんだろうと思うことはあります。一部のアニメやゲーム好きが盛り上げてくれているけど、もっと誇っていいんじゃないかなって。
藤田:逆輸入で気付かされるかもしれないですね。もっとポップカルチャーとして広く、別の方向で働きかけがあってもいいですよね。
南條:可能性はありそうですよね。
舞台やミュージカル、朗読劇、ラジオなど、声優としての仕事の幅が以前にも増して広がっている現状についての南條独自の見解などにも話が及び、盛りだくさんな1時間となった。また、番組では南條が2019年3月にリリースした『サヨナラの惑星』と同年2月にリリースした『君のとなり わたしの場所』をお届けした。
『GOLDEN PASS』では、さまざまな分野で国際的に活躍をする、日本発のゲストを迎えて、活動や思いを伺う。放送は毎週日曜の23時から。
【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年1月5日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『GOLDEN PASS』
放送日時:毎週日曜 23時00分-23時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/goldenpass/