竹内まりやが明かす、楽曲のアイデアが浮かぶ瞬間

J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)。9月5日(木)のオンエアでは、竹内まりやが登場。40周年記念アルバム『Turntable』や共感できる歌詞の秘密、楽曲のアイデアが浮かぶ瞬間などについて語った。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年9月12日28時59分まで)


■山下達郎とのデュエット曲も収録

竹内は、40周年記念アルバム『Turntable』を9月4日に発売したばかり。コンセプトごとに分けられた3枚組、全62曲。DISC 1にはベストアルバム『Expressions』に収録されなかった楽曲を、DISC 2にはセルフカバーやレアな音源を、DISC 3には洋楽を収録している。それぞれの曲には、竹内によるコメントも添えられている。

タイトルを『Turntable』にした理由は?

竹内:音楽のときめきを私に与えてくれたものの象徴として、ターンテーブルの盤の上に針を落とす瞬間が、私にとっては小さい頃、本当に大きな夢を育んでくれたものなので。その象徴的なアイコンとしての『Turntable』というタイトルがいいかなと思いました。

DISC 3には、竹内のルーツにあるというザ・ビートルズの12曲も含まれている。杉 真理が組んでいるバンド・BOXのメンバーと演奏したそうだ。竹内と杉は学生時代からの付き合いで、杉のバンドで竹内がコーラスを担当していたことが音楽業界に入るきっかけだったという。竹内は「(杉との演奏が)とても楽しくて、『これをやりたくてこの職業をやってるんだ』って思ったくらいです」と振り返った。

DISC 3には、山下達郎とのデュエット曲『For Your Love』も収録されている。

竹内:結婚披露宴とかに呼ばれると、ふたりでデュエットをすることがあったので、ホームレコーディングでカラオケを何曲か作っていたうちのひとつです。


■共感できる歌詞の秘密

竹内は、リスナーから届いた質問にも答えた。「多くの人が共感できる言葉を、どのようにして歌詞にできるのでしょう?」という質問には、「奇をてらわないこと」と答えた。

竹内:ごく普通の言葉で人間の心情を考えて、平易な日本語で書くことをひとつのポリシーとしています。どうしても日本語で言い表せないことは英語にします。ストーリーに関しては、小説を描くようにイメージを広げていき、人生観として出したい曲は、自分が普段考えている『毎日がスペシャル』とか、誰かを励ましたいと思えば『元気を出して』のような曲を、「どういう形で励ましたいか」ということを考えて書きます。エッセイを書くような感じと、小説を書くような感じで、歌詞は振り分けているかもしれないですね。

歌詞は、曲調でイメージを決めるそうだ。

竹内:曲調やメロディーのあり方、そして、達郎のアレンジがあがった段階で見えてくるものがあります。例えば、「青い空が見えた」となれば詞が変わっていったりとか。メロディーは「ラララ」で歌っておいて、詞をつけるとか。もちろん、最初から歌詞が全部ついていて、達郎に渡すとそれに合うアレンジになっていく、逆のパターンもあります。
クリス:まりやさんが「達郎」って言っているのが好きです。
竹内:ごめんなさい。癖になっちゃって(笑)。


■アイデアはシャンプーの途中で

「リラックスできる時間は?」という質問には、「アロマを入れたお風呂に入っているとき」と回答。温度が低めのお湯に入り、シャンプーをしているときにメロディーが浮かぶことが多いそうだ。

竹内:無心でシャンプーをしていると、繋がらなかったメロディーが繋がったりします。いいフレーズが降りてくるのは大体お風呂の中なんです。行き詰まるとお風呂に入ります。メロディーやフレーズが浮かぶと、すぐにお風呂から出て一気に書きます。
クリス:アルバムには『シャンプー』も収録されてありますよね?
竹内:達郎が書いてアン・ルイスが歌ったバージョンがとても好きだったので、今回はカバーしました。ピアノとベースの伴奏だけで歌いました。


■好きな女性像は

竹内の楽曲には様々な女性が登場することから、「好きな女性像」についても話した。

竹内:歌詞に登場させる女性はいろいろな子がいてほしいので、けっこうズルい子がいますよね(笑)。『トライアングル』も、わりとエゴイスティックな女の人が出てきます。全員がいい子だとつまらないから、いろいろな女性になって歌って、苦しい恋に悩んでいる女性がいたり、素朴な子がいたりとか。それを歌いながら楽しんでいますね。
クリス:ストーリーを考える楽しみもあるんでしょうね?
竹内:洗わないといけないお皿がたくさんあるなかで、目の前の現実と全く違うことを考えるんですよ。この対比が面白くて、その時間がすごく好きなんです。すごく客観的に書くんですけど、そこが作詞をしているときの楽しさですね。現実と乖離すればするほど面白いです。
クリス:家の中のどこで作るんですか?
竹内:ダイニングテーブルの上にミニキーボードを置いて、色々なリズムパターンを出しながら「16ビートのダンサブルなものにしようか」とか、「ワルツにしようか」とか。試行錯誤するのは、大体ダイニングテーブルですね。

そして、「家事を何もしたくないときに、『これさえ作れば大丈夫』という料理はありますか?」という質問に対して、ピーマン、ツナ、鶏がらスープの素、ごま油を合わせてチンするだけの「無限ピーマン」を紹介した竹内。「これは本当に無限に食べられる。達郎はピーマンが嫌いなのであまり食べないけど、私は無限に食べるの(笑)」と明かした。



【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年9月12日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/

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