J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)のワンコーナー「SONAR TRAX」。J-WAVE がプッシュしている楽曲20曲の中から毎日1曲をピックアップして掘り下げ、今聴くべきアーティスト、ネクストブレイクアーティストを紹介。8月21日(水)のオンエアでは、森永陽実とイル・パラディソの『みんみんTV』をピックアップした。
■ルーツはブラジル音楽やソウルミュージック
森永陽実(もりなが あきみ)は、都内を中心に活動するシンガーソングライター。「森永陽実」として活動を始めたのはおよそ2年前で、昨年6曲入りの1st EP『オマージュの部屋』をリリース。そして今年のフジロックでは、8人バンド「森永陽実とイル・パラディソ」としてROOKIE A GO-GOに出演した。編成は、森永陽実(ボーカル)、Ryosuke Tomita(ドラム)、坂本宗介(ベース)、二階堂亜美(ピアノ)、渡辺洋輔(バイオリン)、石川ゆう太(ギター)、カガユウ(コーラス)、高野いづる(コーラス)の8人。まずは、森永に音楽のルーツを語った。
森永:大学生くらいから、ブラジルの音楽やソウルミュージック、ユーミンなどを聴き始め、その周辺の音楽が今やっている音楽のルーツなんじゃないかなと思っています。ブラジル音楽を聴き始めたきっかけは、フジファブリックが好きで、インタビューで「ブラジルのエドゥ・ロボという人が好き」という話をしていたこと。また、プロデューサーのトミー・リピューマがマイケル・フランクスも手がけていて、彼が好きだったのでその繋がりで聴いていったら、ジョアン・ジルベルトのアルバムに辿りついたりしたことです。
普段は、どのように曲作りを?
森永:日常生活の中にあるブルージーな感覚や、激しい恋愛をしている過程で生まれる感情を仮定して作ったりしています。自分はマルチプレイヤーではないし、ジェイコブ・コリアーみたいなことはできないので、"人に頼らなきゃ"というところから8人編成になりました。みんなルーツが違って、クラシックの人もいたりして、でもソウルミュージックは好きなのはみんな一緒ですね。
曲のデモをメンバーに渡し、「どんなアレンジが返ってくるのかが楽しみ」と森永。アレンジ作業はどのように行っているのか。
森永:メンバーは、フォーマットに沿ったプレイをするタイプの人たちじゃないので、そういう意味ではノンバーバルコミュニケーションかもしれないですね。あまり要求をしたりしなくて、そのほうがおもしろいものが生まれるかなって思ってます。スタジオとかでいきなりやってみて、いいって思っているものの蓄積が音源になるというか。「まあいいんじゃないですか」みたいな感じでやってると、そのうち「そういう意味でやってるんだ」って、プレイヤーたちが相手のやっている意味を理解していくみたいな、アレンジはそういう作業なんじゃないかなと思っています。
■聴きどころは、どんどん夢要素が濃くなっていく後半
今回SONAR TRAXになっている『みんみんTV』は、どのようなきっかけで生まれた曲なのか。
森永:毎朝テレビを見てると、そのうち好きなアナウンサーとかできてくると思うんですけど、最近はみんなInstagramとかやっているので、コメント欄とか覗いてみるんです。ファンの人がいろいろコメントしてるんですけど、たまに距離感が近い人がいて、「今日は顔色悪かったね」とか書いてて、返信があるわけでもないのに......。そういうのを見たときになんとなく歌詞がひらめいて、Instagramでその人に話しかけるイメージで歌詞を書き出した感じですね。
サウンド面で意識したことは?
森永:一回ジェームス・ブラウンをやってみたいなと思っていて、ファンクなので同じことを繰り返すわけなんですけど、自分がそれをやるとおもしろくならないなというのがあって。そこで、自分のルーツになっているブラジル音楽のマルコス・ヴァーリとか、アジムスの軽やかな感じをサビのところに入れてみようとか、ドナルド・フェイゲンの神経質そうな歌声を真似してみようとか、全部思いつきで足し算方式で入れてった感じの曲です。
聴きどころや、楽曲のおもしろさも訊いた。
森永:デモを作った段階では、頭の部分で「いい感じのファンクができて嬉しい! 」って思っていたけど、レコーディングが終わってみたら最後のほうがいいですね。ギターソロからの最後のサビの部分が、「これはあなたの夢でした~」というオチではなくて、この主人公が最後にそのアナウンサーと愛し合っている様を描きたくて。最後のほうに描けたんじゃないかなって思います。後半にしたがってどんどん夢要素が濃くなっていくのが、この曲のおもしろいところなんじゃないかなと思っています。
曲を聴いたあっこゴリラは「めちゃめちゃかっこいい! 大好きだわ~。超ファンクですね。でもメロディーの譜割りすごい不思議じゃないですか? このビートにこうやって乗っけるんだ、みたいな。ちょっと初めての体験でした。これがルーツでいうブラジル音楽なんですかね。そのあたりも知りたくなっちゃいました。これは刺さった方多いんじゃないですかね」と大絶賛。
■森永陽実とイル・パラディソ『みんみんTV』配信はこちら https://linkco.re/UqZvvz4H
最後に、今後の目標について訊いた。
森永:この前、久しぶりに去年出したEPを聴き返したら「めちゃくちゃカルトだなぁ」って思って、次はハッピーで聴きやすいやつをやっていきたいですね。『みんみんTV』もそうですけど、テレビがすごく好きなので、おばあちゃんが生きてるうちにテレビに出られたらいいなと思いながらやってます。
独特の雰囲気や歌い方が癖になること間違いなしの森永陽実とイル・パラディソ。要チェック!
【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
■ルーツはブラジル音楽やソウルミュージック
森永陽実(もりなが あきみ)は、都内を中心に活動するシンガーソングライター。「森永陽実」として活動を始めたのはおよそ2年前で、昨年6曲入りの1st EP『オマージュの部屋』をリリース。そして今年のフジロックでは、8人バンド「森永陽実とイル・パラディソ」としてROOKIE A GO-GOに出演した。編成は、森永陽実(ボーカル)、Ryosuke Tomita(ドラム)、坂本宗介(ベース)、二階堂亜美(ピアノ)、渡辺洋輔(バイオリン)、石川ゆう太(ギター)、カガユウ(コーラス)、高野いづる(コーラス)の8人。まずは、森永に音楽のルーツを語った。
森永:大学生くらいから、ブラジルの音楽やソウルミュージック、ユーミンなどを聴き始め、その周辺の音楽が今やっている音楽のルーツなんじゃないかなと思っています。ブラジル音楽を聴き始めたきっかけは、フジファブリックが好きで、インタビューで「ブラジルのエドゥ・ロボという人が好き」という話をしていたこと。また、プロデューサーのトミー・リピューマがマイケル・フランクスも手がけていて、彼が好きだったのでその繋がりで聴いていったら、ジョアン・ジルベルトのアルバムに辿りついたりしたことです。
普段は、どのように曲作りを?
森永:日常生活の中にあるブルージーな感覚や、激しい恋愛をしている過程で生まれる感情を仮定して作ったりしています。自分はマルチプレイヤーではないし、ジェイコブ・コリアーみたいなことはできないので、"人に頼らなきゃ"というところから8人編成になりました。みんなルーツが違って、クラシックの人もいたりして、でもソウルミュージックは好きなのはみんな一緒ですね。
曲のデモをメンバーに渡し、「どんなアレンジが返ってくるのかが楽しみ」と森永。アレンジ作業はどのように行っているのか。
森永:メンバーは、フォーマットに沿ったプレイをするタイプの人たちじゃないので、そういう意味ではノンバーバルコミュニケーションかもしれないですね。あまり要求をしたりしなくて、そのほうがおもしろいものが生まれるかなって思ってます。スタジオとかでいきなりやってみて、いいって思っているものの蓄積が音源になるというか。「まあいいんじゃないですか」みたいな感じでやってると、そのうち「そういう意味でやってるんだ」って、プレイヤーたちが相手のやっている意味を理解していくみたいな、アレンジはそういう作業なんじゃないかなと思っています。
■聴きどころは、どんどん夢要素が濃くなっていく後半
今回SONAR TRAXになっている『みんみんTV』は、どのようなきっかけで生まれた曲なのか。
森永:毎朝テレビを見てると、そのうち好きなアナウンサーとかできてくると思うんですけど、最近はみんなInstagramとかやっているので、コメント欄とか覗いてみるんです。ファンの人がいろいろコメントしてるんですけど、たまに距離感が近い人がいて、「今日は顔色悪かったね」とか書いてて、返信があるわけでもないのに......。そういうのを見たときになんとなく歌詞がひらめいて、Instagramでその人に話しかけるイメージで歌詞を書き出した感じですね。
サウンド面で意識したことは?
森永:一回ジェームス・ブラウンをやってみたいなと思っていて、ファンクなので同じことを繰り返すわけなんですけど、自分がそれをやるとおもしろくならないなというのがあって。そこで、自分のルーツになっているブラジル音楽のマルコス・ヴァーリとか、アジムスの軽やかな感じをサビのところに入れてみようとか、ドナルド・フェイゲンの神経質そうな歌声を真似してみようとか、全部思いつきで足し算方式で入れてった感じの曲です。
聴きどころや、楽曲のおもしろさも訊いた。
森永:デモを作った段階では、頭の部分で「いい感じのファンクができて嬉しい! 」って思っていたけど、レコーディングが終わってみたら最後のほうがいいですね。ギターソロからの最後のサビの部分が、「これはあなたの夢でした~」というオチではなくて、この主人公が最後にそのアナウンサーと愛し合っている様を描きたくて。最後のほうに描けたんじゃないかなって思います。後半にしたがってどんどん夢要素が濃くなっていくのが、この曲のおもしろいところなんじゃないかなと思っています。
曲を聴いたあっこゴリラは「めちゃめちゃかっこいい! 大好きだわ~。超ファンクですね。でもメロディーの譜割りすごい不思議じゃないですか? このビートにこうやって乗っけるんだ、みたいな。ちょっと初めての体験でした。これがルーツでいうブラジル音楽なんですかね。そのあたりも知りたくなっちゃいました。これは刺さった方多いんじゃないですかね」と大絶賛。
■森永陽実とイル・パラディソ『みんみんTV』配信はこちら https://linkco.re/UqZvvz4H
最後に、今後の目標について訊いた。
森永:この前、久しぶりに去年出したEPを聴き返したら「めちゃくちゃカルトだなぁ」って思って、次はハッピーで聴きやすいやつをやっていきたいですね。『みんみんTV』もそうですけど、テレビがすごく好きなので、おばあちゃんが生きてるうちにテレビに出られたらいいなと思いながらやってます。
独特の雰囲気や歌い方が癖になること間違いなしの森永陽実とイル・パラディソ。要チェック!
【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/