ビジネスシーンでは、第一印象が非常に重要だと言われています。第一印象を良くするために心がけたいことを、『ビジネス心理学 100本ノック』の著者で心理学博士の榎本博明さんに訊きました。
【7月4日(木)J-WAVE『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・増井なぎさ)のワンコーナー「SAWAI SEIYAKU SOUND CLINIC」(10:54頃)】
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20190704105418
■人はどうしても先入観や色眼鏡で人を見てしまう
榎本さんは、心理学をベースにして、人材育成やコミュニケーション方法などがテーマの講演活動もしています。去年出版された『ビジネス心理学 100本ノック』は、心理学の基礎知識を身に着けてビジネスシーンでの人間関係で活用していく、という内容で話題になりました。今回は「初対面での印象付け」をテーマに伺いました。
榎本:私たちは会って話せばわかってもらえると思いがちですが、人間は主観的な生き物なので、どうしても先入観や色眼鏡で人を見てしまいます。その最初の色を付けるのが、初対面の印象です。その色によって、その後の言動の解釈や意味付けが決まってきます。たとえば、「誠実そう・信頼できそう」という印象を持つと、その後の説明もスッと入ってきますが、「何か胡散臭い」と思うと説明が入ってこない。もし遅刻したときでも「あの人はきちんとした人だ」という色付けができていれば、「よほどの事情があったんだろう」と思います。一方で「だらしない」と思われると、「時間にもルーズなのか」となってしまいます。
では、第一印象を良くするために心がけたいことは、どのようなことなのでしょうか。
榎本:身だしなみに注意することはよく言われますが、それに加えて相手に心から関心を持つことが大事です。人は自分に関心を持ってもらうと非常に嬉しい。逆に「あれを言わなきゃ」とか「説得しなきゃ」「これを紹介しないと」と自分のことで精一杯だと、相手のことが眼中にない雰囲気になってしまうので、印象は良くないです。常に相手のことを心から関心を持つ、という心構えが大事です。
■第一印象が悪かったときの対応は?
第一印象が良くなかったとき、あとから自分のイメージを回復させることはできるのでしょうか。そのアプローチの方法を訊きました。
榎本:わざとらしい方法で「こうすれば相手が喜ぶ」というのも良くありません。率直に自分を出していくのが大事だと思います。心理学では自己開示と言います。自己開示が心理的距離を縮めることがあるので、一度こじれてしまったときは心理的距離を縮めて、気持ちを繋げることが大事です。自分らしさ、内面やプライベートな部分を出して、飾らない部分を見てもらうことです。
率直に自分の気持ちを伝えて相手の気分を害してしまったときも、率直に謝罪の気持ちを伝えることが重要になります。
榎本:「あそこで気分を害したんだな」と思ったときにはその話題を出して、「あのときは自分がいっぱいいっぱいになっていて、失礼な言い方をしてすみませんでした」と率直に言う。テクニックに走るような人がいますが、それは作為的でかえって印象を悪くします。自分の想いを率直に伝えて、それで嫌われるようだったら「縁がなかった」と思って開き直って、本当に自分の想いを伝えるのが大事だと思います。よく知らない人には警戒心があって不安があります。それを率直に出してもらえると、ホッとするし親近感が湧きます。そういう意味では、自己開示は大きなカギになります。
コーナー後半では、リスナーの悩みに音楽を処方。この日は「梅雨の湿気で体が重くてダルいです。軽くなる処方をお願いします!」というリスナーのために、サッシャは「音楽で軽くなるには、スカッとするパンク!」と、Green Dayの『Welcome To Paradise』を流しました。
【この記事の放送回をradikoで聴く(2019年7月11日28時59分まで)】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
【7月4日(木)J-WAVE『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・増井なぎさ)のワンコーナー「SAWAI SEIYAKU SOUND CLINIC」(10:54頃)】
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■人はどうしても先入観や色眼鏡で人を見てしまう
榎本さんは、心理学をベースにして、人材育成やコミュニケーション方法などがテーマの講演活動もしています。去年出版された『ビジネス心理学 100本ノック』は、心理学の基礎知識を身に着けてビジネスシーンでの人間関係で活用していく、という内容で話題になりました。今回は「初対面での印象付け」をテーマに伺いました。
榎本:私たちは会って話せばわかってもらえると思いがちですが、人間は主観的な生き物なので、どうしても先入観や色眼鏡で人を見てしまいます。その最初の色を付けるのが、初対面の印象です。その色によって、その後の言動の解釈や意味付けが決まってきます。たとえば、「誠実そう・信頼できそう」という印象を持つと、その後の説明もスッと入ってきますが、「何か胡散臭い」と思うと説明が入ってこない。もし遅刻したときでも「あの人はきちんとした人だ」という色付けができていれば、「よほどの事情があったんだろう」と思います。一方で「だらしない」と思われると、「時間にもルーズなのか」となってしまいます。
では、第一印象を良くするために心がけたいことは、どのようなことなのでしょうか。
榎本:身だしなみに注意することはよく言われますが、それに加えて相手に心から関心を持つことが大事です。人は自分に関心を持ってもらうと非常に嬉しい。逆に「あれを言わなきゃ」とか「説得しなきゃ」「これを紹介しないと」と自分のことで精一杯だと、相手のことが眼中にない雰囲気になってしまうので、印象は良くないです。常に相手のことを心から関心を持つ、という心構えが大事です。
■第一印象が悪かったときの対応は?
第一印象が良くなかったとき、あとから自分のイメージを回復させることはできるのでしょうか。そのアプローチの方法を訊きました。
榎本:わざとらしい方法で「こうすれば相手が喜ぶ」というのも良くありません。率直に自分を出していくのが大事だと思います。心理学では自己開示と言います。自己開示が心理的距離を縮めることがあるので、一度こじれてしまったときは心理的距離を縮めて、気持ちを繋げることが大事です。自分らしさ、内面やプライベートな部分を出して、飾らない部分を見てもらうことです。
率直に自分の気持ちを伝えて相手の気分を害してしまったときも、率直に謝罪の気持ちを伝えることが重要になります。
榎本:「あそこで気分を害したんだな」と思ったときにはその話題を出して、「あのときは自分がいっぱいいっぱいになっていて、失礼な言い方をしてすみませんでした」と率直に言う。テクニックに走るような人がいますが、それは作為的でかえって印象を悪くします。自分の想いを率直に伝えて、それで嫌われるようだったら「縁がなかった」と思って開き直って、本当に自分の想いを伝えるのが大事だと思います。よく知らない人には警戒心があって不安があります。それを率直に出してもらえると、ホッとするし親近感が湧きます。そういう意味では、自己開示は大きなカギになります。
コーナー後半では、リスナーの悩みに音楽を処方。この日は「梅雨の湿気で体が重くてダルいです。軽くなる処方をお願いします!」というリスナーのために、サッシャは「音楽で軽くなるには、スカッとするパンク!」と、Green Dayの『Welcome To Paradise』を流しました。
【この記事の放送回をradikoで聴く(2019年7月11日28時59分まで)】
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番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/