2009年6月25日にマイケル・ジャクソンが亡くなってから、早10年。日本屈指のマイケル・ジャクソン研究家であるNONA REEVESの西寺郷太さんを迎え、マイケルが残した功績や魅力について訊きました。
【6月25日(火)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、増井なぎさ)】
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20190625101141
■西寺さんが監修した写真集
今年2月に出た写真集『THE COMPLETE MICHAEL JACKSON 〜KING OF POP マイケル・ジャクソンの全軌跡』は西寺さんが監修をしています。
西寺:監修というか、英語の文章を日本語に訳すとき意味合いがあっているか、全部チェックしました。著者の方の考えはそのままに、完全に間違っているところは直してデータをチェックしています。僕、名前を出していないマイケルの仕事はめちゃくちゃあるんですよ。
サッシャ:そうなんですか!
西寺:その人達がやりたいことを邪魔してもあれなので、この本も基本的に僕がチェックしているんですけど、著者が言いたいことを変えちゃうと僕の本になっちゃうから、“Special Thanks”になっていますがめちゃくちゃがんばりました(笑)。
■次の世代にも電波していくアーティスト
亡くなっても話題が事欠かない、時代のポップスターであるマイケル。2001年のアルバム『Invincible』以降はアルバムを出さず、裁判をしていたり、子育てをしていましたが、復活しようとした『This is it』のツアー直前に亡くなってしまいました。マイケルが亡くなってからこの10年間の研究で、見えてきたこととは?
西寺:2010年代はブルーノ・マーズやレディー・ガガなどいろんな方が「マイケルだったらどうするか」というのを含めて再評価が進んだ10年だったと思いますね。マイケルはブラックアフリカンでブラックスターでしたけど、入れ替わるようにアジアの血をひいたブルーノ・マーズが出てきて、そういう意味でマイケルはどこかの軸にあったと思います。
サッシャ:それがすごい。
西寺:マイケル・ジャクソンを追いかけると、フレッド・アステアやジェームス・ブラウン、スティーヴィー・ワンダーなど過去のアーティストを知れる。僕はザ・ビートルズをマイケルに教わった感じです。今の若い人にとってはマイケル・ジャクソンを若いアーティストから知って、また伝播していくと思います。再評価のMAXが100だと、今はまだ1か2くらいだと感じますね。モーツァルトやベートベンも、当時は最新流行のポップス音楽だったけど、何百年経ったらクラシックと言われて、音楽教室にバッハやベートベンの顔が貼ってあるじゃないですか。あそこに200年、300年の差があるわけですよ。僕らからしたら昔の人ですけど、マイケルはボクらの時代のミュージシャンとして100年後、200年後にちゃんと貼ってあるアーティストだと思います。
■息子はYouTuber?
西寺さんだからこそ知るマイケルの話題は何でしょうか?
西寺:マイケルの話題としては、彼の息子さんたちがYouTuberなんです。プリンスとブランケット、マイケルの兄の息子タジーの3人を中心に、映画のことを喋ったり。はじめはアクセスがめっちゃ来たらしいです。僕、評論はそういうお金持ちがするべきだと思っています。自分の経済基盤がしっかりしていて、何も怖くない人たち。いろんなもの、芸術に小さい頃から触れていた人が一番ピュアに評論できると思っているんです。プリンスくんやブランケットくんは、まさに芸術にも小さい頃から触れているだろうし、いいことも悪いことも誰よりも経験していると思う。マスコミの卑劣さや一般人の手のひら返しとかね。
■携帯に例えるなら、マイケルはOSを作った人
改めて「マイケル・ジャクソン」とは何か、訊きました。
西寺:不可能を可能にした人ですね。携帯電話もそうですけど、普通になっちゃうと凄みがわからないんですよ。なかった時代のことがわからない。ロックは白人だと思われていたのを、マイケルが自分のところにより戻してグローバルなものにして、日本人やいろんなアジア人にも楽しいと思えるようなものを作った。そのあとの人たちは、携帯の中でアプリを作っているみたいな。
サッシャ:OSを作ったのはマイケルで?
西寺:そう。手で持って電話できる世界みたいなものを作ったのはマイケルで、それによっていろんな差別もなくなったと思います。人種の壁もあってテレビに映らなかったり、不可能だったものを可能にした。想像を絶することだったと思いますね。
マイケルの写真集『THE COMPLETE MICHAEL JACKSON 〜KING OF POP マイケル・ジャクソンの全軌跡』もチェックしてみてください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
【6月25日(火)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、増井なぎさ)】
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■西寺さんが監修した写真集
今年2月に出た写真集『THE COMPLETE MICHAEL JACKSON 〜KING OF POP マイケル・ジャクソンの全軌跡』は西寺さんが監修をしています。
西寺:監修というか、英語の文章を日本語に訳すとき意味合いがあっているか、全部チェックしました。著者の方の考えはそのままに、完全に間違っているところは直してデータをチェックしています。僕、名前を出していないマイケルの仕事はめちゃくちゃあるんですよ。
サッシャ:そうなんですか!
西寺:その人達がやりたいことを邪魔してもあれなので、この本も基本的に僕がチェックしているんですけど、著者が言いたいことを変えちゃうと僕の本になっちゃうから、“Special Thanks”になっていますがめちゃくちゃがんばりました(笑)。
■次の世代にも電波していくアーティスト
亡くなっても話題が事欠かない、時代のポップスターであるマイケル。2001年のアルバム『Invincible』以降はアルバムを出さず、裁判をしていたり、子育てをしていましたが、復活しようとした『This is it』のツアー直前に亡くなってしまいました。マイケルが亡くなってからこの10年間の研究で、見えてきたこととは?
西寺:2010年代はブルーノ・マーズやレディー・ガガなどいろんな方が「マイケルだったらどうするか」というのを含めて再評価が進んだ10年だったと思いますね。マイケルはブラックアフリカンでブラックスターでしたけど、入れ替わるようにアジアの血をひいたブルーノ・マーズが出てきて、そういう意味でマイケルはどこかの軸にあったと思います。
サッシャ:それがすごい。
西寺:マイケル・ジャクソンを追いかけると、フレッド・アステアやジェームス・ブラウン、スティーヴィー・ワンダーなど過去のアーティストを知れる。僕はザ・ビートルズをマイケルに教わった感じです。今の若い人にとってはマイケル・ジャクソンを若いアーティストから知って、また伝播していくと思います。再評価のMAXが100だと、今はまだ1か2くらいだと感じますね。モーツァルトやベートベンも、当時は最新流行のポップス音楽だったけど、何百年経ったらクラシックと言われて、音楽教室にバッハやベートベンの顔が貼ってあるじゃないですか。あそこに200年、300年の差があるわけですよ。僕らからしたら昔の人ですけど、マイケルはボクらの時代のミュージシャンとして100年後、200年後にちゃんと貼ってあるアーティストだと思います。
■息子はYouTuber?
西寺さんだからこそ知るマイケルの話題は何でしょうか?
西寺:マイケルの話題としては、彼の息子さんたちがYouTuberなんです。プリンスとブランケット、マイケルの兄の息子タジーの3人を中心に、映画のことを喋ったり。はじめはアクセスがめっちゃ来たらしいです。僕、評論はそういうお金持ちがするべきだと思っています。自分の経済基盤がしっかりしていて、何も怖くない人たち。いろんなもの、芸術に小さい頃から触れていた人が一番ピュアに評論できると思っているんです。プリンスくんやブランケットくんは、まさに芸術にも小さい頃から触れているだろうし、いいことも悪いことも誰よりも経験していると思う。マスコミの卑劣さや一般人の手のひら返しとかね。
■携帯に例えるなら、マイケルはOSを作った人
改めて「マイケル・ジャクソン」とは何か、訊きました。
西寺:不可能を可能にした人ですね。携帯電話もそうですけど、普通になっちゃうと凄みがわからないんですよ。なかった時代のことがわからない。ロックは白人だと思われていたのを、マイケルが自分のところにより戻してグローバルなものにして、日本人やいろんなアジア人にも楽しいと思えるようなものを作った。そのあとの人たちは、携帯の中でアプリを作っているみたいな。
サッシャ:OSを作ったのはマイケルで?
西寺:そう。手で持って電話できる世界みたいなものを作ったのはマイケルで、それによっていろんな差別もなくなったと思います。人種の壁もあってテレビに映らなかったり、不可能だったものを可能にした。想像を絶することだったと思いますね。
マイケルの写真集『THE COMPLETE MICHAEL JACKSON 〜KING OF POP マイケル・ジャクソンの全軌跡』もチェックしてみてください。
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番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/