夏に向けて本格的なフェスシーズンが到来! 進化し続けるミュージックフェスティバルの今について、これまで100以上の海外フェスに足を運んでいるフェスジャーナリスト・津田昌太朗さんにお話を訊きました。
【5月2日(木)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、増井なぎさ)】
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20190502101012
■コーチェラ・フェスティバルを振り返る
大学を卒業して広告代理店に入社したものの、イギリスのグラストンベリー・フェスティバルに感銘を受けて会社を辞めた津田さん。海外フェス横断プロジェクト 「Festival Junkie」を立ち上げ、その後、フェス情報サイト「Festival Life」の編集長に。海外フェス情報をまとめた『THE WORLD FESTIVAL GUIDE - 海外音楽フェス完全ガイド』も先日発売しました。
今年のコーチェラ・フェスティバルに参加したという津田さん。去年より期待値は低かったものの、チャイルディッシュ・ガンビーノやアリアナ・グランデなどのパフォーマンスを観た感想を「今の音楽を象徴するのがコーチェラで、グラミー賞や(アメフトの)スーパーボウルに並んでいると実感しました。日本で言うNHK紅白歌合戦みたいなものです」とコメントしました。
特に話題になったビリー・アイリッシュのパフォーマンスについて、その凄さを語ります。
津田:カルト的な人気というか、周りの女の子が泣いているという。17歳なんですけど同年代の娘が彼女観たさに来ていて、僕はずっとオッサンみたいな感じでした。久々にスーパーヒーローが登場したような雰囲気です。
サッシャ:ビリー・アイリッシュのライブって何が凄いんですか?
津田:音楽は暗いと評されるのですがライブは飛び跳ねたりMCも喋るし、今年よかったのはPVを後ろで流すんですけど、涙を流すPVと一緒に自分も涙を流すという演出が本当にすごくて、去年のビヨンセもそうでしたけどライブを観るよりエンターテイメントのショーを見せられた感じでした。
■ストリーミング配信やグッズ販売の方法にも変化が
2週にわたって開催されるコーチェラ・フェスティバルは、今まで1週目のみをストリーミング配信するのが通例でした。今年は初めて2週ともストリーミング配信されました。この試みには狙いがあるようです。
津田:僕の見立てだと、2週目のチケットは取りやすいんです。みんな何が出てくるかわからない1週目に集中するので。でも2週目が中継されたことで、2週目がかなり豪華でサプライズもあって、ジャスティン・ビーバーがアリアナ・グランデのステージに出てきたり、カニエ・ウエストのライブも2週目しかなかったり。来年からは2週目の集客に影響があるんじゃないかなと思います。
また、フェスには他にもさまざまな変化が起こっているそうです。
津田:海外では、あまりフェスの物販に並ぶというのはないのですが、「コーチェラに記念に行く」という人が増えたので、今年は導線ができていました。あとアプリで予約できるようになって、アプリの取り置きのサービスがありました。
イギリスのグラストンベリー・フェスティバルは今年、会場内で5Gの電波を導入することを発表しました。田舎での開催で人も多いため、ネットがつながらないことも。5G電波の導入は、SNSとの連携などを考慮した新たな取り組みとのこと。また、会場内でモバイルバッテリーを販売し、充電後に空になったバッテリーはフルの充電器と交換でき、その結果充電エリアに人が集中しないという仕組みもあるのだとか!
今年、25周年を迎えるスペイン・バルセロナのSónar Festivalは、12.4光年離れた宇宙の星に向けて音源を送信するというプロジェクトを行います。それを聴いた宇宙人が数年後に返してくれるかもしれないというユニークなものです。
■世界のオススメフェス3選
最後に、初心者でも気軽に行けるフェスや記憶に残ったオススメのフェスを紹介してもらいました。
・「Clockenflap」(香港)
津田:11月に香港の公園で開催されるフェスです。なかなか日本に来ないようなアーティストが出たり、日本からも水曜日のカンパネラやSEKAI NO OWARIが出演するフェスです。台湾やタイなどアジアのフェスは、物価も安くて休みもたくさんとらなくてもいいのでオススメです。
・「Bestival」(イギリス)
津田:ドレスコードがフェスで発表されるんです。テーマも「FUTURE」など、各々の解釈に委ねられる淡い感じで、難しんですけど皆さんが考えてハロウィンのような仮装で参加します。アーティストもテーマに沿った衣装だったりして楽しいフェスです。
・「Sziget Festival」(ハンガリー)
津田:ヨーロッパでは有名なフェスで、ドナウ川の真ん中の島を貸し切って1週間以上フェスをします。今年はエド・シーランが出たり、去年僕はここでラナ・デル・レイを観ました。街中を貸し切っているので、昼間はブダペストの温泉を楽しめたり、街の観光も楽しめます。船上クルージングもあります。
番組では、津田さんがセレクトしたビリー・アイリッシュの『when the party's over』をオンエアしました。前述の、「涙を流すPVと一緒に自分も涙を流す」演出でコーチェラ・フェスティバルで披露した曲です。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
【5月2日(木)『STEP ONE』の「BEHIND THE SCENE」(ナビゲーター:サッシャ、増井なぎさ)】
http://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20190502101012
■コーチェラ・フェスティバルを振り返る
大学を卒業して広告代理店に入社したものの、イギリスのグラストンベリー・フェスティバルに感銘を受けて会社を辞めた津田さん。海外フェス横断プロジェクト 「Festival Junkie」を立ち上げ、その後、フェス情報サイト「Festival Life」の編集長に。海外フェス情報をまとめた『THE WORLD FESTIVAL GUIDE - 海外音楽フェス完全ガイド』も先日発売しました。
今年のコーチェラ・フェスティバルに参加したという津田さん。去年より期待値は低かったものの、チャイルディッシュ・ガンビーノやアリアナ・グランデなどのパフォーマンスを観た感想を「今の音楽を象徴するのがコーチェラで、グラミー賞や(アメフトの)スーパーボウルに並んでいると実感しました。日本で言うNHK紅白歌合戦みたいなものです」とコメントしました。
特に話題になったビリー・アイリッシュのパフォーマンスについて、その凄さを語ります。
津田:カルト的な人気というか、周りの女の子が泣いているという。17歳なんですけど同年代の娘が彼女観たさに来ていて、僕はずっとオッサンみたいな感じでした。久々にスーパーヒーローが登場したような雰囲気です。
サッシャ:ビリー・アイリッシュのライブって何が凄いんですか?
津田:音楽は暗いと評されるのですがライブは飛び跳ねたりMCも喋るし、今年よかったのはPVを後ろで流すんですけど、涙を流すPVと一緒に自分も涙を流すという演出が本当にすごくて、去年のビヨンセもそうでしたけどライブを観るよりエンターテイメントのショーを見せられた感じでした。
■ストリーミング配信やグッズ販売の方法にも変化が
2週にわたって開催されるコーチェラ・フェスティバルは、今まで1週目のみをストリーミング配信するのが通例でした。今年は初めて2週ともストリーミング配信されました。この試みには狙いがあるようです。
津田:僕の見立てだと、2週目のチケットは取りやすいんです。みんな何が出てくるかわからない1週目に集中するので。でも2週目が中継されたことで、2週目がかなり豪華でサプライズもあって、ジャスティン・ビーバーがアリアナ・グランデのステージに出てきたり、カニエ・ウエストのライブも2週目しかなかったり。来年からは2週目の集客に影響があるんじゃないかなと思います。
また、フェスには他にもさまざまな変化が起こっているそうです。
津田:海外では、あまりフェスの物販に並ぶというのはないのですが、「コーチェラに記念に行く」という人が増えたので、今年は導線ができていました。あとアプリで予約できるようになって、アプリの取り置きのサービスがありました。
イギリスのグラストンベリー・フェスティバルは今年、会場内で5Gの電波を導入することを発表しました。田舎での開催で人も多いため、ネットがつながらないことも。5G電波の導入は、SNSとの連携などを考慮した新たな取り組みとのこと。また、会場内でモバイルバッテリーを販売し、充電後に空になったバッテリーはフルの充電器と交換でき、その結果充電エリアに人が集中しないという仕組みもあるのだとか!
今年、25周年を迎えるスペイン・バルセロナのSónar Festivalは、12.4光年離れた宇宙の星に向けて音源を送信するというプロジェクトを行います。それを聴いた宇宙人が数年後に返してくれるかもしれないというユニークなものです。
■世界のオススメフェス3選
最後に、初心者でも気軽に行けるフェスや記憶に残ったオススメのフェスを紹介してもらいました。
・「Clockenflap」(香港)
津田:11月に香港の公園で開催されるフェスです。なかなか日本に来ないようなアーティストが出たり、日本からも水曜日のカンパネラやSEKAI NO OWARIが出演するフェスです。台湾やタイなどアジアのフェスは、物価も安くて休みもたくさんとらなくてもいいのでオススメです。
・「Bestival」(イギリス)
津田:ドレスコードがフェスで発表されるんです。テーマも「FUTURE」など、各々の解釈に委ねられる淡い感じで、難しんですけど皆さんが考えてハロウィンのような仮装で参加します。アーティストもテーマに沿った衣装だったりして楽しいフェスです。
・「Sziget Festival」(ハンガリー)
津田:ヨーロッパでは有名なフェスで、ドナウ川の真ん中の島を貸し切って1週間以上フェスをします。今年はエド・シーランが出たり、去年僕はここでラナ・デル・レイを観ました。街中を貸し切っているので、昼間はブダペストの温泉を楽しめたり、街の観光も楽しめます。船上クルージングもあります。
番組では、津田さんがセレクトしたビリー・アイリッシュの『when the party's over』をオンエアしました。前述の、「涙を流すPVと一緒に自分も涙を流す」演出でコーチェラ・フェスティバルで披露した曲です。
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/