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セカオワ、メンバー同士は「幼なじみだけどライバル」 Nakajin× いきものがかり・水野が対談

セカオワ、メンバー同士は「幼なじみだけどライバル」 Nakajin× いきものがかり・水野が対談

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。2月28日(木)のオンエアは、いきものがかりの水野良樹とのコンビでお届けしました。日替わりナビゲーターがお送りするコーナー「DAILY SESSIONS」で、水野と、SEKAI NO OWARIでリーダーを務めるNakajinさんが対談。曲作りなどについて語りました。


■メンバー同士は「幼なじみだけど…」

SEKAI NO OWARIは、アルバム『Eye』『Lip』を2枚同時にリリース。2枚合わせて26曲を収録した、ボリューミーなアルバムです。

水野:オフィシャルインタビューを読ませていただいて、このアルバムとは別に、世界発売を目指しているアルバム制作があって、この曲も作っていて、とんでもない数の曲を作っていますよね。
Nakajin:「4年もためて、なんだよ」とお客さんは思うかもしれないけど。
水野:これだけの量の楽曲で、トーンが統一されているようにも見えるし、一概にそうとも言えないとも言える。厚みも深みもあるラインナップになっている中で、バンドメンバーの変化も感じられます。3~4年の間に、このバンド内で起きたことって、すごい物語があるんだろうなと想像させるんです。
Nakajin:普通のアーティストは、アルバムやシングルを出したらツアーをやるっていう感じだけど、僕らは2015年にアルバム『Tree』を出してから、3回やりました。海外にも行ったし、プライベートではメンバーのうち3人が結婚しましたし、いろいろありましたね。メンバー4人はずっと仲良くやっているので、幼なじみからの空気感を残しつつ、話すことは話してます。ガッツリと話す機会を設けるというよりは、常日頃ちょっとずつ話を共有したりしています。阿吽の呼吸みたいなものは感じますね。
水野:自分のグループの話で恐縮ですけど、僕らも、幼なじみっていう感じではないけど、学生時代からずっと一緒で、仲良しなところからスタートしています。どこかで「それだけだと前に進めない」という時期がきたりして、それぞれちょっとずつプロフェッショナルになっていかなければいけないというか。「きみはシンガーだよね。僕はソングライターだ」っていう瞬間が訪れるじゃないですか。それをこえて、もう少し仲良くなることを何回か繰り返してます。
Nakajin:なるほど。
水野:今回のSEKAI NO OWARIのアルバムをはじめ、今の積極的な活動のスピード感で、みなさんの関係性だったり、作るということに対してのモチベーションだったりが、どういうふうに変わっていったのか気になったんです。
Nakajin:シングルを作るモチベーションと、アルバムを作るモチベーションは全然違うというのを、改めて気づいたんです。一番違うと思ったのは、それぞれの個性を強く認め合えた感じがしました。
水野:そうなんですね。
Nakajin:シングルは、1曲で4人の意見がまとまった状態で出さないといけないけど、アルバムのようにたくさんの曲があると、「この曲はSaoriちゃんの色が出ている」「この曲はFukaseの色が出ていいよね」という、お互いの尊重し合いが、自然と感じられたと思います。
水野:共作というか、タッグを組む形っていろいろあるじゃないですか。やってるほうとしては難しいと思うんですよね。意見をどっちにすり合わせるか、とか。
Nakajin:いきものがかりさんも最近、共作で出しましたよね。
水野:あれは、もう少し肩肘はらずにいってみようとしたからできたと思うけど、それとは違って、きちんとぶつかりながらも尊重し合うっていうのは、矛盾してるようで、実はすごく大事ですよね。SEKAI NO OWARIは、それを成立されてると思うんです。
Nakajin:幼なじみで友だちだけど、ライバル意識みたいなものもあります。誰かが頑張って注目されてるっていうことになると、ほかのメンバーも頑張るという構図はずっとあります。馴れ合いにはならないというか。誰かがファインプレーをしたら「俺もファインプレーしたい」という気持ちがあります。
水野:素敵な刺激があるのかもしれないですね。

いきものがかり・水野良樹×SEKAI NO OWARI・Nakajin


■水野良樹をうらやましいと思う理由

水野が“放牧時代”にハイペースで楽曲を作っていたことに対して、Nakajinさんからこんな質問が飛び出しました。

Nakajin:あのときって、どういう気持ちだったんですか? 水野さんのTwitterをチェックしていて、曲数の多さにビックリして、「この曲も水野さんなの?」と思ってました。表に出るモードじゃないモードでずっといるわけじゃないですか。それってどういう気持ちだったんですか?
水野:体力的にはめっちゃきついけど、メンタルはすごく安定するんです。
Nakajin:やっぱり。僕もそうなんです。作っているときのほうが安心できるというか。
水野:自分のあり方に迷いがない。
Nakajin:足をちゃんと一歩一歩進めてるっていう感じがしますよね。
水野:かといって、作ることが楽なわけじゃないんだけど、正当な苦しさに向き合っているという感じがすごくあるんです。
Nakajin:やったらやっただけの達成感というか。
水野:グループの看板が外れたところで、自分はどうやって1人で戦えるんだろうという気持ちが強くあったので、その中でいろいろなアーティストのみなさんの姿を見ながらやれたのは、すごくよくて、メンタル的に安定してました。
Nakajin:僕もたくさん活躍されている水野さんを見て、うらやましいと思ってました。そういう期間があったら、自分はどうなるんだろうって、気になってました。
水野:大変だから苦しいと思うけど、結果的にうまくできてると嬉しかったり、「結局、俺はこれが好きなんだな」っていうのを再確認したりするのが、すごくいい作業でした。視点を変えると、僕の場合は放牧したことによって、ほかのアーティストの制作現場に行く機会を得ることができたんです。それが自分にとっては大きくて。SEKAI NO OWARIのみなさんも、4人だけでやっていると思いきや、全然そうでなくて、いろいろなアレンジャーさんが入ったり、クリエイターさんとつながったり。外と繋がることに関してはどういう刺激を受けていますか?
Nakajin:細かいことから大きいことまで、すごくありますね。小林武史さんは優しくて尊重してくれるけど、押し進めていく力強さもあって、音で納得させるようなところもあります。一方、斎藤ネコさんとも2曲作ったんですけど、斎藤さんはデモを全然作らなくて、譜面で説明するんです。『Lip』に収録している『千夜一夜物語』は50〜60人のオケでやって、2テイクで終わるんです。そういう音楽の録り方もあるのかと、カルチャーショックを受けましたね。それがどう反映されるのかはわからないけど、そういうのをどんどん受け入れていい時期かなって思いましたね。
水野:この4人じゃなきゃできないバンドだとすごく思うんです。でも、ほかの人が入ってきてもSEKAI NO OWARIという世界観はブレることがなく、ただ大きくなるだけというか、それがすごいなって思います。
Nakajin:そうなっていたら、すごく嬉しいです。
水野:しかも、2枚のアルバムの先に「End of the World」として海外でアルバム『Chameleon』をリリースするんですよね?
Nakajin:そろそろ完成します。あとはMIXだけです。


■一生大切にしたい曲

最後に、水野の対談企画では恒例の質問「Nakajinさんにとって、グッドミュージックとは?」を訊きました。

Nakajin:難しいところだけど、聴く人、一生大切にしたいと思える曲ですかね。
水野:誰かの宝物になってほしいっていう気持ちが強いですか?
Nakajin:そうですね。自分も音楽を聴いてきて、「自分が好きな曲ってなんだろう」とイメージしたときに、自分を高めてくれたり、子どものときに聴くものと大人になってから聴くものとでは違うけど、ずっと聴いてるものがあって、自分にとって芯になる音楽だし、自分の人生に寄り添ってくれる音楽だと思うので、そういう音楽が僕も作れたらいいなって。そういうものが、グッドミュージックだと思います。

水野は対談を振り返り、改めてSEKAI NO OWARIがいろいろなものを取り入れていくことについてコメントしました。

水野:SEKAI NO OWARIは、あの4人じゃないとできないという意味では、すごいバンド。それがもう少しオープンして、愛される先進的な場として機能していくのが面白いです。その中にいるNakajinさんが、何をどう作っていくか、作り手として深く掘っていってる感じがうらやましかったです。それに、自分たちには何ができるだろうと思いました。

SEKAI NO OWARIの今後の活躍にも注目です。

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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