J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。12月26日(水)のオンエアでは、年末年始に実家に帰れない若者が増加しているという、バイト強制問題の実態に注目しました。さまざまな働き方について調査や研究を行っているツナグ働き方研究所所長の平賀充記さんに話を聞きました。
■年末年始のシフトを断れないケースが続出
近年、よく聞かれるようになったブラックバイトという言葉。この季節は、「年末年始に帰省したいのに、バイト先から勤務条件を突きつけられた」「年末年始に休みの希望を出したら店長にキレられた」といった書き込みが、ネットの掲示板などで増えています。年末年始に休みを希望しているアルバイトに、雇用者側が拒否やシフトを強制することは問題にならないのでしょうか。実際に、バイト強制問題に関する相談は来ているのか、平賀さんに訊くと……。
平賀:相談は実際も届いています。高校生でコンビニでバイトしている子からの相談で、休みの日に「なんでバイトに来ないの?」と電話がかかってくるくらいの猛烈な店長さんがいて、年末年始も「当然、出るよね」と言われていて、どうやって断ろうかとビクビクしていました。
サッシャ:相手が大人で、高校生とかだと断りづらいですよね。
平賀:あと「代わりを連れてこい」と言われたとかですね。けっこう無理強いをされているケースもあります。
■バイトにシワ寄せが来る理由
年末年始だけどバイト……という話は、以前から聞かれます。平賀さんも「自分が学生のときは、お正月は給料がはずんだのでシフトの取り合いになっていました」と話します。なぜ、ここ最近になって“強制される”と問題になっているのか、理由を訊きました。
平賀:理由のひとつは、学生・若者が減り、アルバイトは主婦の方が増えたこと。主婦は年末年始は家庭に入るから働けない、と学生にお鉢が回ってきますが、数が少ないため、シワ寄せがいきやすくなっています。また、最近の学生の気質として、給料をはずむよと言ってもお金になびかなかったり、規制すると祖父母からお年玉がもらえるので、より効率的にお金が入ってくるというのもあります。そして真面目な子が多いので、ブラックバイトのように店長やオーナーの言いなりになってしまう断れない子が多いのもあります。断り方がわからないんです。
雇用側が強制することについて、平賀さんは「99%問題」とした上で、こう話しました。
平賀:残りの1%は、労働契約書の書面の就業規則に、忙しいときにシフトに入ってもらうと書いてある場合は認められますが、それでも強制や無理強いはだめです。
個人営業の店のオーナーなどは、知らない上に契約書も交わさないので、雇う側、雇われる側の両方がルールを知らないというのも問題なのだそうです。
■困ったらまずは大人に相談
では、このような状況で「年末年始にシフトから外れたい」「帰省したい」という人はどのように対処すればいいのでしょうか?
平賀:自分が言いにくいのであれば、大人に対応してもらいましょう。知り合いの誰かに相談するとか、言いにくいかもしれませんが、親御さんに事情を思い切って言ってみる。自分で悶々としているのではなく、誰か他人に相談してください。公的機関、労働基準監督署とかもありますので、そこまでの問題かというのはあるのですが、相談するという方法もあります。
サッシャ:年明けにバイトも続けたいという人は言いにくいですよね……。でも、シフトを無理強いするようなバイトはスパッとやめることも、社会をよくするために大事かもしれないですね。
平賀さんは「最近は、大手のスーパーやファミレスも、年末年始24時間開けるのをやめて“休もうか”というムードにはなっています」と、売上げよりも従業員の満足する現場づくりに重点を置くことが、長期的にみてプラスになると考えが変わってきていると話していました。
平賀さんのツナグ働き方研究所も、アルバイトの雇用問題の相談も受けています。困ったときは、公式サイトを見てみてください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
■年末年始のシフトを断れないケースが続出
近年、よく聞かれるようになったブラックバイトという言葉。この季節は、「年末年始に帰省したいのに、バイト先から勤務条件を突きつけられた」「年末年始に休みの希望を出したら店長にキレられた」といった書き込みが、ネットの掲示板などで増えています。年末年始に休みを希望しているアルバイトに、雇用者側が拒否やシフトを強制することは問題にならないのでしょうか。実際に、バイト強制問題に関する相談は来ているのか、平賀さんに訊くと……。
平賀:相談は実際も届いています。高校生でコンビニでバイトしている子からの相談で、休みの日に「なんでバイトに来ないの?」と電話がかかってくるくらいの猛烈な店長さんがいて、年末年始も「当然、出るよね」と言われていて、どうやって断ろうかとビクビクしていました。
サッシャ:相手が大人で、高校生とかだと断りづらいですよね。
平賀:あと「代わりを連れてこい」と言われたとかですね。けっこう無理強いをされているケースもあります。
■バイトにシワ寄せが来る理由
年末年始だけどバイト……という話は、以前から聞かれます。平賀さんも「自分が学生のときは、お正月は給料がはずんだのでシフトの取り合いになっていました」と話します。なぜ、ここ最近になって“強制される”と問題になっているのか、理由を訊きました。
平賀:理由のひとつは、学生・若者が減り、アルバイトは主婦の方が増えたこと。主婦は年末年始は家庭に入るから働けない、と学生にお鉢が回ってきますが、数が少ないため、シワ寄せがいきやすくなっています。また、最近の学生の気質として、給料をはずむよと言ってもお金になびかなかったり、規制すると祖父母からお年玉がもらえるので、より効率的にお金が入ってくるというのもあります。そして真面目な子が多いので、ブラックバイトのように店長やオーナーの言いなりになってしまう断れない子が多いのもあります。断り方がわからないんです。
雇用側が強制することについて、平賀さんは「99%問題」とした上で、こう話しました。
平賀:残りの1%は、労働契約書の書面の就業規則に、忙しいときにシフトに入ってもらうと書いてある場合は認められますが、それでも強制や無理強いはだめです。
個人営業の店のオーナーなどは、知らない上に契約書も交わさないので、雇う側、雇われる側の両方がルールを知らないというのも問題なのだそうです。
■困ったらまずは大人に相談
では、このような状況で「年末年始にシフトから外れたい」「帰省したい」という人はどのように対処すればいいのでしょうか?
平賀:自分が言いにくいのであれば、大人に対応してもらいましょう。知り合いの誰かに相談するとか、言いにくいかもしれませんが、親御さんに事情を思い切って言ってみる。自分で悶々としているのではなく、誰か他人に相談してください。公的機関、労働基準監督署とかもありますので、そこまでの問題かというのはあるのですが、相談するという方法もあります。
サッシャ:年明けにバイトも続けたいという人は言いにくいですよね……。でも、シフトを無理強いするようなバイトはスパッとやめることも、社会をよくするために大事かもしれないですね。
平賀さんは「最近は、大手のスーパーやファミレスも、年末年始24時間開けるのをやめて“休もうか”というムードにはなっています」と、売上げよりも従業員の満足する現場づくりに重点を置くことが、長期的にみてプラスになると考えが変わってきていると話していました。
平賀さんのツナグ働き方研究所も、アルバイトの雇用問題の相談も受けています。困ったときは、公式サイトを見てみてください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/