J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。木曜日は、いきものがかりの水野良樹とお届けしています。12月13日(木)の「DAILY SESSIONS」では、2018年5月5日と6日に六本木ヒルズアリーナで開催された「
J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S YOSHIKI MIZUNO EDITION」を振り返りました。
「TOKYO M.A.P.S」は、毎年J-WAVEと六本木ヒルズが行なっているフリーライブイベントです。今年は水野がプログラム・オーガナイザーを担当し、当日は藤田と司会も務めました。そこで、「TOKYO M.A.P.S」を5つに分けて以下のように紹介しました。
【ライブ写真】あいみょん、Official髭男dismら8組が出演! 「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S」1日目
【ライブ写真】BONNIE PINK、FLYING KIDSら8組が出演! 「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S」2日目
■とにかく出てくれた人たち、ありがとう!
水野:出てくれた人たちに感謝ですよ。ゴールデンウィークにいろいろなイベントがあるなかで、「TOKYO M.A.P.S」を選んでいただいたんです。「初めまして」のアーティストの方もたくさんいました。都市中心部の無料イベントで、なかなか集まらないんじゃないかというメンツが集まりました。
【出演アーティスト(出演順)】
<1日目>
関取花、ビッケブランカ、松室政哉、fox capture plan、NakamuraEmi、Official髭男dism、Sano ibuki、あいみょん
<2日目>
INNOSENT in FORMAL、Shiggy Jr.、スカート、LUCKY TAPES、King Gnu、sugar me、FLYING KIDS、BONNIE PINK
藤田:いいラインナップ!
水野:しかも、同郷のNakamuraEmiさんにお会いできまして、お互いに「やっと会えましたね!」っていう感じでした(笑)。また、King Gnuとかは、これからメジャーシーンに飛び込んでくるところです。あいみょんさんが、今年のブレイクアーティストとしてスポットを浴びてますけど、真の話題を集めているアーティストとしては、King Gnuもまさにその通りで、バラエティに富んでいたんじゃないかと思います。fox capture planは、ドラマの劇盤での活躍も目覚ましくて、fox capture planの名前を知らない人でも、実は聴いてる曲という感じだったんです。いろいろなところで触れている音楽が、あのときに六本木に集まってたんじゃないでしょうか。さらに、BONNIE PINKさんは、「TOKYO M.A.P.S」が3年ぶりのライブだったんです。そんな重要なところに来てくださいました。感謝しかないです。
■今年の重要なブレイクアーティストが出ていた!
水野:まず最初に出てくるのは、あいみょんさんでしょう。今年ブレイクしたアーティストといえば、1~2番目に出てくる名前なのではないでしょうか。先日、赤坂BLITZで行われたライブを拝見させていただきました。「ブレイクしてる人って、こういうオーラを放つよね感」がステージからバンバン出てました。何がいいとか悪いとか、そういう理屈のところではなくて、今この人が注目を浴びていて、そのなかで、もがきながら頑張っているという感じが伝わってくるんです。気合いが入っているのか、自分ではコントロールできないのか、ギターの弦が切れまくるんだよね。それがすごいんですよ。
藤田:へぇ~! ストロークがいつもよりも力強くなって。
水野:ギターの弦が切れるのは、ある種のハプニングですよね。そういうのって、どうしても格好悪く映っちゃったり、ドキドキしちゃうんだけど、あいみょんさんの場合は、それが絵になっちゃうんです。弦が切れたらすぐにギターを背に抱えて、マイクパフォーマンスをしたりして、それ自体が演出なんじゃないか、と思えるような、それくらい全てを味方にするようなところがあって、2018年を振り返るときに、ここを押さえとかなきゃっていうアーティストが「TOKYO M.A.P.S」にはたくさん出てました。関取花さんは『SONAR MUSIC』ではあまり扱わないタイプのアーティストだけど、NHKの『みんなのうた』での『親知らず』とか、ちゃんと世間に浸透してるんです。LUCKY TAPESやビッケブランカも新進気鋭。ここからブレイクしはじめる人たちが出ていて、すごく自慢できるライブだったんじゃないかと思ってます。
■半年後なら呼んでた!
水野:今年、いろいろなアーティストに出会えたのもあるんですけど、たとえばSano ibukiさん、 Ryu Matsuyama、中村佳穂さん、竹内アンナさんあたりのアーティストに『SONAR MUSIC』をとおして出会えたことは、作り手として刺激になりました。Sano ibukiさんには、初日のトリ前に出てもらって、彼の歌声が夕暮れ時に似合うなと思ったんです。
藤田:なるほど!
水野:今だから言える話だけど、ちゃんと注目される場所で歌っていただきたかったと思っていて、トリ前に歌っていただいて、素晴らしかったです。Sano ibukiさんは出たけど、その時点ではRyu Matsuyamaのみんなとか、中村佳穂さん、竹内アンナさんに出会ってなかったんです。
藤田:確かに。
水野:ブッキングするタイミングではなかったんです。「今出会ってたら、呼んでる」という感じ。『SONAR MUSIC』で新しい出会いがどんどん訪れて、僕自身も刺激になってるし、こんなライブができるのではないかと、どんどんイマジネーションが湧いてきましたね。
■ベテランはやっぱりすごい!
水野:こちらは、FLYING KIDSのことです。若者中心のラインナップになりがちだけど、そこで20~30年選手が出てきたときの大御所感が、悪い感じじゃなくて、安心感なんです。「絶対に盛り上がる保険」みたいなものに契約できたっていう。お客さんが安心できる状態が大事だと思うんですよね。エンタメは期待させたほうがよくて、不安にさせないほうがいいんです。期待ばかりが膨らんで、「何がくるかな」って期待を煽るんだけど、それにちゃんとこたえていく。さらに、その期待からハミ出ていくところがベテランにはあるんです。対バンイベントという条件だから、それこそ違うアーティストのファンの方がいたり、悪条件が重なったりしがちなんだけど、そんなことは関係なく、ドンと構えてみんなが楽しくて、安心して音楽に集中できるっていうベテランの凄味なんじゃないかと思います。今『M-1グランプリ』が話題になってますけど、あれほどプロの話術をもった漫才師のみなさんが、『M-1』の決勝では緊張するわけじゃないですか。場に呑まれて10年〜15年選手でもそうなるんですよね。
藤田:確かに。
水野:で、『M-1』のほかに、『THE MANZAI』という違った番組があって、あれは『M-1』の審査員になってるようなキャリアの長い漫才師さんも披露する。どちらも面白いのは当然だけど、それ以上に、不思議なことに安心するんです。ベテランの方々が、その場に呑まれない感じがあるのかなと、素人ながらに考えたりして、そういう場数、経験は音楽でも話術の人たちの面でも大事で、それがお客さんの安心感や、期待にこたえるところに繋がるのかなと、改めて思いました。
■BONNIEさん、あいみょんさん、ありがとう!
水野:当日はコラボがありました。あいみょんさんとふたりで、『翳りゆく部屋』(原曲:荒井由実)を演奏しました。これは今、反省してるんです。謹んでお詫び申しあげたい。
藤田:え?
水野:コラボというからには、少しは僕も歌ったほうがいいんじゃないか、という変な気を遣ったんです。曲を整理するときに、キーが違うから、無理矢理、曲の中で変調して男性パートを作ったんです。最近、久しぶりにあの映像を見たら「俺は歌わなきゃよかった」と思って(笑)。やっぱり、あいみょんさんの声だけで十分だったんですよ。だから、俺なしでもう一度やりたい。そうなったら、あいみょんさんのライブだけど。
藤田:スタジオライブとかになっちゃう(笑)。
水野:あの声は通る声なんだよなぁ。“まっすぐ”という表現を使っていいんだろうか。でも、それがすごくにじみ出ていて素晴らしいライブでした。そして、BONNIE PINKさん。僕の音楽人生は14歳のときにBONNIE PINKさんの『Heaven's Kitchen』との出会いがすごく大きいわけです。ライブをするにあたり、都内のスタジオでリハーサルをしました。いつものメンバーの方がいらして、そこのパートに入らせていただきました。「やってみよう」っていって、そのときは無我夢中で鳴らして、1回か2回しか練習しないんですよ。これで終わっちゃうんだと思って「当日お願いします」ってスタジオを出た瞬間に「俺、ここにくるまでに20年かかったんだ」って思いました。でも、20年かかっても来られるもんなんだと思って、いろんな気持ちになりました。
プログラム・オーガナイザーを務めた「TOKYO M.A.P.S」。水野にとって大切な思い出となったようです。
【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/
「TOKYO M.A.P.S」は、毎年J-WAVEと六本木ヒルズが行なっているフリーライブイベントです。今年は水野がプログラム・オーガナイザーを担当し、当日は藤田と司会も務めました。そこで、「TOKYO M.A.P.S」を5つに分けて以下のように紹介しました。
【ライブ写真】あいみょん、Official髭男dismら8組が出演! 「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S」1日目
【ライブ写真】BONNIE PINK、FLYING KIDSら8組が出演! 「J-WAVE & Roppongi Hills present TOKYO M.A.P.S」2日目
■とにかく出てくれた人たち、ありがとう!
水野:出てくれた人たちに感謝ですよ。ゴールデンウィークにいろいろなイベントがあるなかで、「TOKYO M.A.P.S」を選んでいただいたんです。「初めまして」のアーティストの方もたくさんいました。都市中心部の無料イベントで、なかなか集まらないんじゃないかというメンツが集まりました。
【出演アーティスト(出演順)】
<1日目>
関取花、ビッケブランカ、松室政哉、fox capture plan、NakamuraEmi、Official髭男dism、Sano ibuki、あいみょん
<2日目>
INNOSENT in FORMAL、Shiggy Jr.、スカート、LUCKY TAPES、King Gnu、sugar me、FLYING KIDS、BONNIE PINK
藤田:いいラインナップ!
水野:しかも、同郷のNakamuraEmiさんにお会いできまして、お互いに「やっと会えましたね!」っていう感じでした(笑)。また、King Gnuとかは、これからメジャーシーンに飛び込んでくるところです。あいみょんさんが、今年のブレイクアーティストとしてスポットを浴びてますけど、真の話題を集めているアーティストとしては、King Gnuもまさにその通りで、バラエティに富んでいたんじゃないかと思います。fox capture planは、ドラマの劇盤での活躍も目覚ましくて、fox capture planの名前を知らない人でも、実は聴いてる曲という感じだったんです。いろいろなところで触れている音楽が、あのときに六本木に集まってたんじゃないでしょうか。さらに、BONNIE PINKさんは、「TOKYO M.A.P.S」が3年ぶりのライブだったんです。そんな重要なところに来てくださいました。感謝しかないです。
■今年の重要なブレイクアーティストが出ていた!
水野:まず最初に出てくるのは、あいみょんさんでしょう。今年ブレイクしたアーティストといえば、1~2番目に出てくる名前なのではないでしょうか。先日、赤坂BLITZで行われたライブを拝見させていただきました。「ブレイクしてる人って、こういうオーラを放つよね感」がステージからバンバン出てました。何がいいとか悪いとか、そういう理屈のところではなくて、今この人が注目を浴びていて、そのなかで、もがきながら頑張っているという感じが伝わってくるんです。気合いが入っているのか、自分ではコントロールできないのか、ギターの弦が切れまくるんだよね。それがすごいんですよ。
藤田:へぇ~! ストロークがいつもよりも力強くなって。
水野:ギターの弦が切れるのは、ある種のハプニングですよね。そういうのって、どうしても格好悪く映っちゃったり、ドキドキしちゃうんだけど、あいみょんさんの場合は、それが絵になっちゃうんです。弦が切れたらすぐにギターを背に抱えて、マイクパフォーマンスをしたりして、それ自体が演出なんじゃないか、と思えるような、それくらい全てを味方にするようなところがあって、2018年を振り返るときに、ここを押さえとかなきゃっていうアーティストが「TOKYO M.A.P.S」にはたくさん出てました。関取花さんは『SONAR MUSIC』ではあまり扱わないタイプのアーティストだけど、NHKの『みんなのうた』での『親知らず』とか、ちゃんと世間に浸透してるんです。LUCKY TAPESやビッケブランカも新進気鋭。ここからブレイクしはじめる人たちが出ていて、すごく自慢できるライブだったんじゃないかと思ってます。
■半年後なら呼んでた!
水野:今年、いろいろなアーティストに出会えたのもあるんですけど、たとえばSano ibukiさん、 Ryu Matsuyama、中村佳穂さん、竹内アンナさんあたりのアーティストに『SONAR MUSIC』をとおして出会えたことは、作り手として刺激になりました。Sano ibukiさんには、初日のトリ前に出てもらって、彼の歌声が夕暮れ時に似合うなと思ったんです。
藤田:なるほど!
水野:今だから言える話だけど、ちゃんと注目される場所で歌っていただきたかったと思っていて、トリ前に歌っていただいて、素晴らしかったです。Sano ibukiさんは出たけど、その時点ではRyu Matsuyamaのみんなとか、中村佳穂さん、竹内アンナさんに出会ってなかったんです。
藤田:確かに。
水野:ブッキングするタイミングではなかったんです。「今出会ってたら、呼んでる」という感じ。『SONAR MUSIC』で新しい出会いがどんどん訪れて、僕自身も刺激になってるし、こんなライブができるのではないかと、どんどんイマジネーションが湧いてきましたね。
■ベテランはやっぱりすごい!
水野:こちらは、FLYING KIDSのことです。若者中心のラインナップになりがちだけど、そこで20~30年選手が出てきたときの大御所感が、悪い感じじゃなくて、安心感なんです。「絶対に盛り上がる保険」みたいなものに契約できたっていう。お客さんが安心できる状態が大事だと思うんですよね。エンタメは期待させたほうがよくて、不安にさせないほうがいいんです。期待ばかりが膨らんで、「何がくるかな」って期待を煽るんだけど、それにちゃんとこたえていく。さらに、その期待からハミ出ていくところがベテランにはあるんです。対バンイベントという条件だから、それこそ違うアーティストのファンの方がいたり、悪条件が重なったりしがちなんだけど、そんなことは関係なく、ドンと構えてみんなが楽しくて、安心して音楽に集中できるっていうベテランの凄味なんじゃないかと思います。今『M-1グランプリ』が話題になってますけど、あれほどプロの話術をもった漫才師のみなさんが、『M-1』の決勝では緊張するわけじゃないですか。場に呑まれて10年〜15年選手でもそうなるんですよね。
藤田:確かに。
水野:で、『M-1』のほかに、『THE MANZAI』という違った番組があって、あれは『M-1』の審査員になってるようなキャリアの長い漫才師さんも披露する。どちらも面白いのは当然だけど、それ以上に、不思議なことに安心するんです。ベテランの方々が、その場に呑まれない感じがあるのかなと、素人ながらに考えたりして、そういう場数、経験は音楽でも話術の人たちの面でも大事で、それがお客さんの安心感や、期待にこたえるところに繋がるのかなと、改めて思いました。
■BONNIEさん、あいみょんさん、ありがとう!
水野:当日はコラボがありました。あいみょんさんとふたりで、『翳りゆく部屋』(原曲:荒井由実)を演奏しました。これは今、反省してるんです。謹んでお詫び申しあげたい。
藤田:え?
水野:コラボというからには、少しは僕も歌ったほうがいいんじゃないか、という変な気を遣ったんです。曲を整理するときに、キーが違うから、無理矢理、曲の中で変調して男性パートを作ったんです。最近、久しぶりにあの映像を見たら「俺は歌わなきゃよかった」と思って(笑)。やっぱり、あいみょんさんの声だけで十分だったんですよ。だから、俺なしでもう一度やりたい。そうなったら、あいみょんさんのライブだけど。
藤田:スタジオライブとかになっちゃう(笑)。
水野:あの声は通る声なんだよなぁ。“まっすぐ”という表現を使っていいんだろうか。でも、それがすごくにじみ出ていて素晴らしいライブでした。そして、BONNIE PINKさん。僕の音楽人生は14歳のときにBONNIE PINKさんの『Heaven's Kitchen』との出会いがすごく大きいわけです。ライブをするにあたり、都内のスタジオでリハーサルをしました。いつものメンバーの方がいらして、そこのパートに入らせていただきました。「やってみよう」っていって、そのときは無我夢中で鳴らして、1回か2回しか練習しないんですよ。これで終わっちゃうんだと思って「当日お願いします」ってスタジオを出た瞬間に「俺、ここにくるまでに20年かかったんだ」って思いました。でも、20年かかっても来られるもんなんだと思って、いろんな気持ちになりました。
プログラム・オーガナイザーを務めた「TOKYO M.A.P.S」。水野にとって大切な思い出となったようです。
【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時-24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/