未来の運転は車と会話しながらに? 自動運転技術はここまで進歩している!

J-WAVEで放送中の番組『BRIDGESTONE DRIVE TO THE FUTURE』(ナビゲーター:ピストン西沢・松嶋初音)。9月30日(日)のオンエアでは、交通コメンテーターの西村直人さんをお迎えし、自動運転についてお話をお訊きました。

自動運転は世界中の自動車会社が開発していますが、なぜ自動運転化させる必要があるのでしょうか?

西沢:楽だからじゃないんですか?
西村:それもありますが、実は世界中で交通事故の死傷者数が増えているんです。それをどのように減らしていくのか、最終的にはゼロが目標なんですけどなかなか難しい。そこで危険な状態を、自動運転技術を搭載することで遠ざけていこうという目的があるんですね。

今後、自動運転化で手放し運転や、居眠りができるようになるかもしれませんが、それは本当の目的ではないそうです。

西沢:だからいい加減な運転でも車に乗れるという風に考えてはいけないんですね。やっぱりモラルと自分が経験したことを使って、安全に気を使わないと自動運転も持ち腐れになる可能性がありますか?
西村:そうですね。自動運転というのはすごく大きな話ですよね。たとえば自動扉や自動洗濯機みたいになんでもやってくれそうな感じがする。けれどもこの先、たとえば5年先に売られる車に搭載される技術は限られた場所で使えますよ、という自動運転技術なんです。

自動運転のレベルを0〜5段階に分けると、現状はまだ2の段階で、すべて自動運転化されるのはまだまだ先のようです。

レベル0は自動運転が何もない状態。レベル1は高速道路上で、アクセルとブレーキを自動的にコントロールしてくれる「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」という状態で、現在日本の乗用車の50%ほどに普及しています。レベル2はレベル1の技術に、ハンドルのアシストを加えたもの。たとえば前に車がいたり、白線が見えている場合には、その白線を越えないように前の車についていくという機能です。前の車との距離を測るのはカメラやレーダーで、まるで人間の目で見ているのと変わらないのだとか。

西沢:そういう風にカメラで見ていくということは、じゃあ雨、雪、霧になったら見えないですよね? こういう時はどうするんですか?
西村:ここがすごく重要で、実はどこでもできますよ、っていう誤解があるんですね。一部では過信なんて言われています。センサーが見えるものと見えないものを、ドライバーにちゃんと伝えなきゃいけないんですけど、実は今の車にもセンサーの情報は出ていて、見えてない時はたとえば車のマークが消えていたり、白線のマークが消えていたりするんです。でもそれは車の取扱説明書をちゃんと見ていないとわかりません。この先はたとえば、フロントウィンドウにあるセットアップ・ディスプレイに大きく表示するなど、対策が考えられます。

進化していく自動運転の技術ですが、今後、こういった機能がついていないと車も売れない時代になっていくのでしょうか?

西村:パソコンを例にしてみると、たとえばCPUの性能とかSSDもスペックが高ければいいんですけど、じゃあ使いこなせるかっていうとちょっと別の問題のような気がするんですね。つまり人によってはそういう機能がなくてもいいよ、自分で運転するよって方もいらっしゃれば、こういうものが欲しいねって方もいる。だから今は選択の自由がたくさんある時代だと思ってもいいと思います。


■車と会話する時代に突入!

先日、アウディにAmazonの音声アシスタント機能「アレクサ」が導入されることが発表されました。どんなことが可能になるのかは西村さんもまだ細かく取材をしきれていないそう。

西村:音声会話というのは、専門用語で「HMI=ヒューマンマシンインターフェース」。簡単に言うと、車と人の接点で、パソコンのマウスとかキーボードもそれにあたるんですね。それがこの先は車の中で会話になるだろうと。「暑いよ」って言ったら温度を下げる車って実はもうあるんです。
西沢:Aクラスはそうですよね。
西村:ボルボもあります。それがもう少し進んでいき、自動運転で走行しているときに「速度を5キロ上げて」と話すだけでできたりとか。

今はまだ「自分でやったほうが早い」なんて意見もありますが、今後は運転手のこれまでの運転ソースや道路状況などから、「加速しますか?」などさまざまなことを教えてくれるようになるかもしれない、と西村さんは話しました。そう遠くない未来には、どんな運転ができるようになっているのか、楽しみですね。

【番組情報】
番組名:『BRIDGESTONE DRIVE TO THE FUTURE』
放送日時:毎週日曜 19時-19時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/drivetothefuture/

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