J-WAVEで放送中の番組『BOOK BAR』(ナビゲーター:大倉眞一郎・杏)。毎週ナビゲーターの2人が「今読むべき本」として、おすすめの本を持ち寄っています。9月29日(土)のオンエアでは、杏が『そういうふうにできている』を紹介しました。
■さくらももこの妊娠・出産エッセイ
杏が今週選んだのは、先日亡くなったさくらももこさんの『そういうふうにできている』。「無性に読みたくなり、アマゾンで注文したら1ヶ月待ちだった……。」と、さくらさんが逝去してから日本中でまた読みたいという人が殺到していたようです。この本はさくらさんが息子を産んだときの妊娠、出産に関するエッセイです。
杏:夫から「子どもを考えよう、基礎体温をつけなさい」と言われて、「とにかくあたしゃ面倒くさいことが大嫌いなんだよ」と(笑)。今はアプリとかでグラフとかをつけてくれますけど、まだつけなければいけなかったのがさくらさんの時代だったんです。「(出産に関する)雑誌を読め」と言われても「やだよ、あんたが読んでかいつまんで教えてくれればいいじゃないか」って。一応、体温をつけてるよと言うんですけど「ちょっと見せてごらんよ」と言われ「やばい、グラフ書いてないぞ」と、その場で急いで自分の体温ぽいところのラインを引いて3ヶ月ぶん作るとか。“まるちゃん”らしい妊活を経て、子どもが無事にできて。私自身が子どもを産んだときに、いろいろな人のエッセイを読みましたが、さくらももこさんのエッセイは軽妙で、でも真剣に向き合う、けどちょっと「手を抜きたいところは手を抜きたいんだよあたしゃ」みたいな感じですね。
■出産を“聖なるもの”として見ない
世間で根強く囁かれる母性神話。もううんざり……という方にもピッタリな内容です。
杏:“尊い、聖なるもの”として見ないんですよね。「わたしは困ったよ」と。ちょっとメンタルが不安定になったときに、食事中に旦那さんに喋りかけたら「今、テレビで聞いてるんだからさ、ちょっと話しかけないで」と言われて「そんなテレビの話が面白かったらテレビの面白い話と結婚しろ」と号泣したり。あと「子どもは天使で愛おしまなければならない」というのでもなく「別の人格だよね」というのを、産まれる前もあとも尊重しているんですよね。家族という教室のなかにやってきた転校生みたいな気持ち。「家族であっても他者である」というのはいい考え方だなと。親も子に楽になれるから、もっと広まっていいんじゃないかなと思いました。
■読みやすく、おもしろく…さくらさんにしか書けない
読みやすさからも、多くの人から支持を得たさくらさんのエッセイ集。大倉と杏も改めてそのすごさについて語りました。
大倉:さくらももこさんの文章ってさ、こういうこと言ったら怒られるかもしれないけど「オレでも書けるじゃん」的な感じがしちゃうんですよ。
杏:とにかく読みやすいし。
大倉:みんなが喜んで読んでもらえるように仕立てあげる能力ってすごいよねと毎回思ってました。
杏:妊娠出産のエッセイだって、世の中に死ぬほどあるじゃないですか、いっぱい私も読みましたけど、でも、彼女にしか書けない、見れない視点だなと、すごく感じました。
大倉:さくらももこさんって作家の友だちが多いじゃないですか、吉本ばななとかね。すごく仲がいいんですよね、そういうところに惹かれたんだとと思いますよ。「自分では書けないものをさくらさんは書いている」みたいなのはあったんじゃないかなあ。 杏:ちなみに産院は、「(山口)百恵ちゃんに訊いた」って本のなかに書いてあって。ちょっとしたやり取りで連絡先は知っていたけど「こんなに電話したのははじめて」みたいなので、「憧れだった百恵ちゃんに訊けた」と。
大倉:一度は『BOOK BAR』に来てほしかった人のひとりですよね。
杏:本当にお話とかも聞いてみたかったなと思いますね。
ふたりが大絶賛のさくらももこさんの『そういうふうにできている』、ぜひ手に取ってみてください!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『BOOK BAR』
放送日時:土曜 22時-22時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/bookbar/
■さくらももこの妊娠・出産エッセイ
杏が今週選んだのは、先日亡くなったさくらももこさんの『そういうふうにできている』。「無性に読みたくなり、アマゾンで注文したら1ヶ月待ちだった……。」と、さくらさんが逝去してから日本中でまた読みたいという人が殺到していたようです。この本はさくらさんが息子を産んだときの妊娠、出産に関するエッセイです。
杏:夫から「子どもを考えよう、基礎体温をつけなさい」と言われて、「とにかくあたしゃ面倒くさいことが大嫌いなんだよ」と(笑)。今はアプリとかでグラフとかをつけてくれますけど、まだつけなければいけなかったのがさくらさんの時代だったんです。「(出産に関する)雑誌を読め」と言われても「やだよ、あんたが読んでかいつまんで教えてくれればいいじゃないか」って。一応、体温をつけてるよと言うんですけど「ちょっと見せてごらんよ」と言われ「やばい、グラフ書いてないぞ」と、その場で急いで自分の体温ぽいところのラインを引いて3ヶ月ぶん作るとか。“まるちゃん”らしい妊活を経て、子どもが無事にできて。私自身が子どもを産んだときに、いろいろな人のエッセイを読みましたが、さくらももこさんのエッセイは軽妙で、でも真剣に向き合う、けどちょっと「手を抜きたいところは手を抜きたいんだよあたしゃ」みたいな感じですね。
■出産を“聖なるもの”として見ない
世間で根強く囁かれる母性神話。もううんざり……という方にもピッタリな内容です。
杏:“尊い、聖なるもの”として見ないんですよね。「わたしは困ったよ」と。ちょっとメンタルが不安定になったときに、食事中に旦那さんに喋りかけたら「今、テレビで聞いてるんだからさ、ちょっと話しかけないで」と言われて「そんなテレビの話が面白かったらテレビの面白い話と結婚しろ」と号泣したり。あと「子どもは天使で愛おしまなければならない」というのでもなく「別の人格だよね」というのを、産まれる前もあとも尊重しているんですよね。家族という教室のなかにやってきた転校生みたいな気持ち。「家族であっても他者である」というのはいい考え方だなと。親も子に楽になれるから、もっと広まっていいんじゃないかなと思いました。
■読みやすく、おもしろく…さくらさんにしか書けない
読みやすさからも、多くの人から支持を得たさくらさんのエッセイ集。大倉と杏も改めてそのすごさについて語りました。
大倉:さくらももこさんの文章ってさ、こういうこと言ったら怒られるかもしれないけど「オレでも書けるじゃん」的な感じがしちゃうんですよ。
杏:とにかく読みやすいし。
大倉:みんなが喜んで読んでもらえるように仕立てあげる能力ってすごいよねと毎回思ってました。
杏:妊娠出産のエッセイだって、世の中に死ぬほどあるじゃないですか、いっぱい私も読みましたけど、でも、彼女にしか書けない、見れない視点だなと、すごく感じました。
大倉:さくらももこさんって作家の友だちが多いじゃないですか、吉本ばななとかね。すごく仲がいいんですよね、そういうところに惹かれたんだとと思いますよ。「自分では書けないものをさくらさんは書いている」みたいなのはあったんじゃないかなあ。 杏:ちなみに産院は、「(山口)百恵ちゃんに訊いた」って本のなかに書いてあって。ちょっとしたやり取りで連絡先は知っていたけど「こんなに電話したのははじめて」みたいなので、「憧れだった百恵ちゃんに訊けた」と。
大倉:一度は『BOOK BAR』に来てほしかった人のひとりですよね。
杏:本当にお話とかも聞いてみたかったなと思いますね。
ふたりが大絶賛のさくらももこさんの『そういうふうにできている』、ぜひ手に取ってみてください!
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番組名:『BOOK BAR』
放送日時:土曜 22時-22時54分
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