Casa BRUTUS「猫村さんとほしよりこ」特集、中吊り広告も話題に! 制作の裏側とは

J-WAVEで放送中の番組『SUNRISE FUNRISE』(ナビゲーター:レイチェル・チャン)のワンコーナー「SARAYA ENJOY! NATURAL STYLE」。10月14日(日)のオンエアでは、フードディレクターの野村友里が、雑誌『Casa BRUTUS』編集長・西尾洋一さんをお迎えし、雑誌の作り方についてお話を伺いました。


■大ネタを決めたら繰り返す

西尾さんは早稲田大学卒業後、出版社・マガジンハウスに入社。『Tarzan』、『relax』、『anan』の担当を経て、2012年から『Casa BRUTUS』の編集部に配属され、今年から編集長を務めています。

同誌編集長になって最初に作った号の特集は、「猫村さんとほしよりこ」(2018年6月号)でした。

野村:この特集は斬新でした。電車の中吊り広告もジャックしていましたよね。
西尾:そうですね。編集長の1回目の号だから宣伝費をつけてくれて、「中吊り広告をやりなさい」って言われました。その広告をみんなが写真に撮ってSNSにアップしてくれたおかげで、とても反響が広がりました。中吊り広告は東京と大阪だけだったので、その地域の人しか見られなかったのですが、SNSのおかげで全国の人に見てもらうことができました。

雑誌を作る上で「1個の大ネタを決めたら、それをずっと繰り返す」と西尾さんは言います。

西尾:この特集に関して言えば、最初に猫村さんの茶室を作る企画があり、そのあとは、ほしよりこさんの単行本未収録作品が延々と続き、以上、みたいな感じなんです。その延々と続くものが強ければそれでいいと思って、それをひたすら繰り返しています。
野村:最終的には、いろんな方向からひとつのことに向かっていく快感が、雑誌の中にあるのかなって、この号で思いました。
西尾:ありがとうございます。狙い通りです(笑)。
野村:ああ、引っかかっちゃいました(笑)。


■古いものに新しいものが隠されている

『Casa BRUTUS』の最新号の特集は「東京、再発見。」です。この号では「野村友里 Tokyo Eatrip」と題して、野村も寄稿しています。西尾さんが、野村が書いた以下の内容を紹介しました。

最近、よく考えるのが「新しいって何だろう」ということです。新しい、新しいというけれど、「新しい」ってなんなのか。東京には、次々とニューオープンのお店ができています。新しい店をホッピングするのがお好きな方も多いでしょう。でも、今は古さの中に新しさを見つけることも大事ではないかと思うんです。(『Casa BRUTUS』2018年11月号より)

西尾:これ、まさにその通りだと思いました。野村さんの原稿は制作の終盤に読んだんですけど、今回の特集のテーマがそういうことでもあると思ったんです。実は新しいスポットってあまり出てこないんです。変わる東京と変わらない東京だと、むしろ変わらない東京のほうがいっぱい出てくるんです。でも、そういうふうに作ったほうが面白いんじゃないかなって。
野村:古いものが残っているということは、何かがいいから残っているわけだから、今新しく作るところのヒントは、そこにいっぱい隠されていることもあるんじゃないかなって意味で書きました。

変わる東京と変わらない東京。東京の魅力がたっぷり詰まった『Casa BRUTUS』の最新号をぜひ手に取ってみてください。きっと、新しい東京が見つかるはずです!



【番組情報】
番組名:『SUNRISE FUNRISE』
放送日時:毎週日曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sunrise/

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