J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。6月7日(木)のオンエアでは、現在就活で急増中の「オヤカク」問題に注目。企業が内定者を確保するために親に内定の承諾確認をするという実態について、「しゅふJOB総研」所長 の川上敬太郎さんに伺いました。
■近年、増加する「オヤカク」
「オヤカク」問題とは、内定者だけでなく親にも確認すること。過去にもあったそうですが、近年は積極的に行う企業が増えてきた印象とのことです。どのような事例があるのでしょうか。
川上:企業によって手法はさまざまですが、会社の人事や社長からの手紙を渡したり、直接電話したりするケースもあります。中には親御さんを会場に呼んで、親のための説明会を開いたりなどですね。
サッシャ:親に反対されて入社しない事例もあるのでしょうか?
川上:はい。むしろそれがきっかけで、企業の人事が積極的に親御さんにも確認するようになってきている感じです。
サッシャ:それも含めて、なぜ「オヤカク」がここ数年増えて来たのでしょうか?
川上:3〜4年前から顕著になってきました。就職氷河期から、採用するほうが難しい売り手市場に時代が切り替わったことが原因のひとつです。内定を辞退した学生に理由を訊くと、親に反対されてしまったという事例が出てきたので、防ぎたいのがひとつ。もうひとつ、学生に振り向いてもらうために、自分たちの会社は親御さんにもオープンにできるようなホワイト企業であるというスタンスを見せる意味もあるようです。
■オヤカクのメリットとは?
川上さんの「しゅふJOB総研」では、アンケート調査を行い、「親の立場からオヤカクをどう思うか」訊いてみると、30%強が「どちらともいえない」よいとも悪いとも言えないと答え、45%が「よくない、悪い印象を受ける」と答え、20%がよい印象を持っているそうです。
サッシャ:バランスの問題のような気もしますね。大人として経験のある親に相談するのは子どもとしては当然だろうし、親としては、自分も社会人の経験があって、会社の力関係などで理不尽な目に遭ったりして、同じ経験を子どもにさせたくないと思っている。親の目が光ることで、会社も社員に対して待遇をちゃんとしなければならないという方向にいくなら、僕はポジティブだと思うんですけど。
川上:おっしゃる通りだと思います。意見は三者三様ですが、「子どものために何かしてあげたい」という気持ちは親御さんみんなが抱いていて、その表現の仕方が三者三様ということなので。いま、表面的に会社の中身はよくわからず、入社してみるとストレスで追い込まれて、場合によっては過労自殺……というケースもありますよね。“親、家族として関わりを持つことが、その子どもたちを救う”という意味で、関わりを持つことも必要だという親御さんもいると思うんです。
サッシャ:日本は他の先進国に比べると労働組合の力が弱かったり、労働者の権利が守られにくかったり、という時代が続いてきたので、まわりの目によって会社がよくならざるをえない一翼を担う意味ならポジティブに考えます。
子どもの就活に企業が親たちを必要以上に巻き込む現状について、川上さんは「自分の考えで社会人になって、自分で決断しなさいというのが基本だと思いますが」と前置きした上で、「企業が『子どもを信用していないんじゃないか』という声もあり、企業は『子どもさんを信用していないわけではなく、我々を知ってもらいたい、大事に思う気持ちなんです』ということを伝える努力が必要だと思います」と、企業側もなぜオヤカクするのかを親たちに伝える必要があると指摘していました。
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
■近年、増加する「オヤカク」
「オヤカク」問題とは、内定者だけでなく親にも確認すること。過去にもあったそうですが、近年は積極的に行う企業が増えてきた印象とのことです。どのような事例があるのでしょうか。
川上:企業によって手法はさまざまですが、会社の人事や社長からの手紙を渡したり、直接電話したりするケースもあります。中には親御さんを会場に呼んで、親のための説明会を開いたりなどですね。
サッシャ:親に反対されて入社しない事例もあるのでしょうか?
川上:はい。むしろそれがきっかけで、企業の人事が積極的に親御さんにも確認するようになってきている感じです。
サッシャ:それも含めて、なぜ「オヤカク」がここ数年増えて来たのでしょうか?
川上:3〜4年前から顕著になってきました。就職氷河期から、採用するほうが難しい売り手市場に時代が切り替わったことが原因のひとつです。内定を辞退した学生に理由を訊くと、親に反対されてしまったという事例が出てきたので、防ぎたいのがひとつ。もうひとつ、学生に振り向いてもらうために、自分たちの会社は親御さんにもオープンにできるようなホワイト企業であるというスタンスを見せる意味もあるようです。
■オヤカクのメリットとは?
川上さんの「しゅふJOB総研」では、アンケート調査を行い、「親の立場からオヤカクをどう思うか」訊いてみると、30%強が「どちらともいえない」よいとも悪いとも言えないと答え、45%が「よくない、悪い印象を受ける」と答え、20%がよい印象を持っているそうです。
サッシャ:バランスの問題のような気もしますね。大人として経験のある親に相談するのは子どもとしては当然だろうし、親としては、自分も社会人の経験があって、会社の力関係などで理不尽な目に遭ったりして、同じ経験を子どもにさせたくないと思っている。親の目が光ることで、会社も社員に対して待遇をちゃんとしなければならないという方向にいくなら、僕はポジティブだと思うんですけど。
川上:おっしゃる通りだと思います。意見は三者三様ですが、「子どものために何かしてあげたい」という気持ちは親御さんみんなが抱いていて、その表現の仕方が三者三様ということなので。いま、表面的に会社の中身はよくわからず、入社してみるとストレスで追い込まれて、場合によっては過労自殺……というケースもありますよね。“親、家族として関わりを持つことが、その子どもたちを救う”という意味で、関わりを持つことも必要だという親御さんもいると思うんです。
サッシャ:日本は他の先進国に比べると労働組合の力が弱かったり、労働者の権利が守られにくかったり、という時代が続いてきたので、まわりの目によって会社がよくならざるをえない一翼を担う意味ならポジティブに考えます。
子どもの就活に企業が親たちを必要以上に巻き込む現状について、川上さんは「自分の考えで社会人になって、自分で決断しなさいというのが基本だと思いますが」と前置きした上で、「企業が『子どもを信用していないんじゃないか』という声もあり、企業は『子どもさんを信用していないわけではなく、我々を知ってもらいたい、大事に思う気持ちなんです』ということを伝える努力が必要だと思います」と、企業側もなぜオヤカクするのかを親たちに伝える必要があると指摘していました。
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番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
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