J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』（ナビゲーター：サッシャ・寺岡歩美）のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。6月28日（木）のオンエアは、AbemaTV原宿スタジオから出張公開生放送でお届け。今、急増する外国人のコンビニ店員の背景と彼らの本音にフォーカスしました。
■コンビニで働く外国人は4万人
私たちの生活に欠かせない身近で便利なコンビニエンスストア（以下、「コンビニ」）。そのコンビニに今ちょっとした異変が起こっています。それは、外国人の店員がとても増えているということ。実感している人もいるのではないでしょうか。
スタジオには、１年間に渡る丹念な取材でまとめたルポルタージュ『コンビニ外国人』の著者・芹澤健介さんと、日本で声優・タレントとして活躍するロシア出身のジェーニャさんをゲストにお迎えしました。
実際に外国人のコンビニ店員はどれくらい増えているのでしょうか。
芹澤：大手のコンビニだけでも全国に5万5千店舗くらいあります。その中で外国人の店員は4万人以上いると言われています。全国平均で20人に１人くらいの外国人が、コンビニの店員として働いていることになります。東京だと、もっと外国人の割合が多い印象ですね。
サッシャ：そうですよね。全員外国人の場合もありますよね。特に夜とか多いのかな。
芹澤：深夜帯に働いている外国人留学生が多いですね。
日本に住んで13年目になるジェーニャさんは最近の東京について「コンビニや居酒屋も、目立つくらいに外国人店員が増えている」と話します。
では、なぜコンビニ店員に外国人が増えたのでしょうか。
芹澤：20年ほど前、全国にコンビニは2万店舗くらいしかありませんでした。今はその2倍くらいに店舗数は増えましたが、人員は減って働き手がいない現状です。そのことから、コンビニで働く外国人が増えています。
サッシャ：どのような外国人がコンビニで働いているのでしょうか。 芹澤：主に外国人留学生がアルバイトをしています。
サッシャ：どこの国の人が多いですか。
芹澤：1番多いのは中国ですね。あとは、ベトナム、ウズベキスタン、ネパール、スリランカ、最近ではミャンマーの人も多いですね。
■コンビニで働く理由とは？
他の働き先の選択肢があるなか、外国人がコンビニで働く理由を訊くと「日本の文化を学べるから」という意見が多かったと、芹澤さん。
芹澤：たとえば「これは割り箸で食べるけど、これはスプーンで食べる」とか、細かいことだけど、いろいろな勉強ができると聞きました。
ジェーニャ：いろんな人もコンビニに来るし、いろいろなコミュニケーションを取りやすいですよね。
芹澤：そうですね。工場などで働くよりは、コンビニで働く方が人とコミュニケーションが取れて、日本語を話す機会も増えると言う外国人も多いですね。
サッシャ：今のコンビニってコピーをとったり、郵便もあったり、払い込みをしたりとか、基本的な日常生活に関わることを全てやるから、日本の文化を覚えるのには1番いいかもしれないですよね。
芹澤：絶好の場じゃないですかね。
■外国人を受け入れても…「その先」のケアがない
芹澤さんは、多くのコンビニで働く外国人店員を取材してきました。そのなかでも、5年ほどコンビニで働く、東京大学のベトナム人留学生の言葉が印象に残ったと言います。
芹澤：彼は、「2020年の東京オリンピックが終わったら、今いる外国人は減っていくんじゃないか。オリンピックの後に日本は不況になるかもしれないし、そのときに、外国人の受け入れ制度が整っていない日本には外国人が来たがらないだろう」と言っていました。
政府が打ち出した骨太方針（経済財政運営と改革の基本方針2018）で、「外国人の受け入れをしよう」という話になっていますが、制度的には移民の受け入れを認めていないため、方針が全く整っていない……と芹澤さんは懸念します。
芹澤：今、政府の「留学生30万人計画」があり、積極的に留学生を受け入れているんですけど、ある意味で受け入れっぱなしです。
サッシャ：なるほどね。「受け入れた先は？」ってことがあまり考えられてないですよね。
芹澤：ほとんどケアがない状況だと思います。
最後に芹澤さんは、「日本の高校生や大学生など若者がコンビニで働くことで、非常にいい経験を得られる」とし、その理由を「同僚が外国人の場合、お互いのカルチャーや言葉を教え合ったりできるから」と話しました。
留学生のケアなど政府の課題があるなか、この先、コンビニの外国人店員はどのように変化していくのでしょうか。気になった人は、芹澤さんの『コンビニ外国人』を手に取ってみてください。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名：『STEP ONE』
放送日時：月・火・水・木曜 9時－13時
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
■コンビニで働く外国人は4万人
私たちの生活に欠かせない身近で便利なコンビニエンスストア（以下、「コンビニ」）。そのコンビニに今ちょっとした異変が起こっています。それは、外国人の店員がとても増えているということ。実感している人もいるのではないでしょうか。
スタジオには、１年間に渡る丹念な取材でまとめたルポルタージュ『コンビニ外国人』の著者・芹澤健介さんと、日本で声優・タレントとして活躍するロシア出身のジェーニャさんをゲストにお迎えしました。
実際に外国人のコンビニ店員はどれくらい増えているのでしょうか。
芹澤：大手のコンビニだけでも全国に5万5千店舗くらいあります。その中で外国人の店員は4万人以上いると言われています。全国平均で20人に１人くらいの外国人が、コンビニの店員として働いていることになります。東京だと、もっと外国人の割合が多い印象ですね。
サッシャ：そうですよね。全員外国人の場合もありますよね。特に夜とか多いのかな。
芹澤：深夜帯に働いている外国人留学生が多いですね。
日本に住んで13年目になるジェーニャさんは最近の東京について「コンビニや居酒屋も、目立つくらいに外国人店員が増えている」と話します。
では、なぜコンビニ店員に外国人が増えたのでしょうか。
芹澤：20年ほど前、全国にコンビニは2万店舗くらいしかありませんでした。今はその2倍くらいに店舗数は増えましたが、人員は減って働き手がいない現状です。そのことから、コンビニで働く外国人が増えています。
サッシャ：どのような外国人がコンビニで働いているのでしょうか。 芹澤：主に外国人留学生がアルバイトをしています。
サッシャ：どこの国の人が多いですか。
芹澤：1番多いのは中国ですね。あとは、ベトナム、ウズベキスタン、ネパール、スリランカ、最近ではミャンマーの人も多いですね。
■コンビニで働く理由とは？
他の働き先の選択肢があるなか、外国人がコンビニで働く理由を訊くと「日本の文化を学べるから」という意見が多かったと、芹澤さん。
芹澤：たとえば「これは割り箸で食べるけど、これはスプーンで食べる」とか、細かいことだけど、いろいろな勉強ができると聞きました。
ジェーニャ：いろんな人もコンビニに来るし、いろいろなコミュニケーションを取りやすいですよね。
芹澤：そうですね。工場などで働くよりは、コンビニで働く方が人とコミュニケーションが取れて、日本語を話す機会も増えると言う外国人も多いですね。
サッシャ：今のコンビニってコピーをとったり、郵便もあったり、払い込みをしたりとか、基本的な日常生活に関わることを全てやるから、日本の文化を覚えるのには1番いいかもしれないですよね。
芹澤：絶好の場じゃないですかね。
■外国人を受け入れても…「その先」のケアがない
芹澤さんは、多くのコンビニで働く外国人店員を取材してきました。そのなかでも、5年ほどコンビニで働く、東京大学のベトナム人留学生の言葉が印象に残ったと言います。
芹澤：彼は、「2020年の東京オリンピックが終わったら、今いる外国人は減っていくんじゃないか。オリンピックの後に日本は不況になるかもしれないし、そのときに、外国人の受け入れ制度が整っていない日本には外国人が来たがらないだろう」と言っていました。
政府が打ち出した骨太方針（経済財政運営と改革の基本方針2018）で、「外国人の受け入れをしよう」という話になっていますが、制度的には移民の受け入れを認めていないため、方針が全く整っていない……と芹澤さんは懸念します。
芹澤：今、政府の「留学生30万人計画」があり、積極的に留学生を受け入れているんですけど、ある意味で受け入れっぱなしです。
サッシャ：なるほどね。「受け入れた先は？」ってことがあまり考えられてないですよね。
芹澤：ほとんどケアがない状況だと思います。
最後に芹澤さんは、「日本の高校生や大学生など若者がコンビニで働くことで、非常にいい経験を得られる」とし、その理由を「同僚が外国人の場合、お互いのカルチャーや言葉を教え合ったりできるから」と話しました。
留学生のケアなど政府の課題があるなか、この先、コンビニの外国人店員はどのように変化していくのでしょうか。気になった人は、芹澤さんの『コンビニ外国人』を手に取ってみてください。
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【番組情報】
番組名：『STEP ONE』
放送日時：月・火・水・木曜 9時－13時
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/