読書することでお金がもらえる?とある国の新国家プロジェクトを解説

J-WAVEの番組『STEP ONE』には、ナビゲーターのサッシャ、ノイハウス萌菜が気になる海外ニュースをお伝えする「CHINTAI GLOBAL BEATS」というコーナーがある。ここでは2026年9月にオンエアした同コーナーから、「本を読んだらお金がもらえる国…!」というトピックをテキストで紹介する。

【オンエア:2026年9月17日(木)/ナビゲート:サッシャ、ノイハウス萌菜】

「CHINTAI GLOBAL BEATS」はSpotifyなどのポッドキャストでも配信中。毎週月曜に前週の放送分をアーカイブ配信している。

・ポッドキャストページ

毎日、本を読んでバーチャルコインをゲット

今回は、ノイハウスがCNNの「This country is paying its people to read. Can it stop brain rot?」をピックアップした。

【元記事】「This country is paying its people to read. Can it stop brain rot?」


ノイハウス:今は電車を待っている時間やカフェで過ごす時間に、スマホを手に取ってしまうという方が大半なのかなと思うんです。そこで、「スマホではなく本を手に取ろう」ということで、シンガポールは9月に、5年間にわたる国家プロジェクトを立ち上げました。政府が用意した専用サイトがありまして、自分が読書した時間を記録します。15分以上の読書セッションを1回こなすごとに20ポイントのバーチャルコインがもらえて、1,000ポイント貯まると1シンガポールドル、日本円にして90~100円くらいがもらえるそうです。ちなみに、1日に記録できるセッションは1回までなので、1日の上限は20ポイント。つまり、毎日読んだとしても1シンガポールドルを貯めるのに50日かかるという計算です。ですから、これでお金持ちになれるという仕組みではありませんが、ポイントを貯める“ゲーム感”や、「昨日やったから継続する」みたいな感覚、ほかにもみんなで参加している感覚などを組み合わせることで、SNSをずっとスクロールしてしまう時間を読書に置き換えてみては、ということです。

シンガポールの読書に関する取り組みは、スマホの使用は時間を奪われるばかりでなく、脳の疲弊や集中力・思考力などの低下を感じる“brain rot”を引き起こす可能性への懸念も背景にあると、ノイハウスは続ける。

ノイハウス:先週、発表された最新の国際学力調査によると、たとえばアメリカでは15歳の読解力のスコアが大きく落ち込んでいましたが、シンガポールや中国、日本などのアジア諸国は好成績を維持していました。この記事では、授業中のデジタル機器による注意散漫さも起因して、読解力に差が出たのではないかと言われています。「じゃあ、読書をすればすべてOKだろう」ではないかもしれませんが、読書の習慣自体が変わっていることに危機感を覚えている方も多いです。たとえば、画面上のもの(ネットニュースなど)を読むことは、みんな続けているわけだから、まったくものを読んでいないわけではないですよね。でも時間をかけてじっくり読み込む、深い読書の機会は確実に減ってきています。

「ポイントがもらえるから読書」は、いけないこと?

大人だけでなく、中高生の場合は受験勉強に関する書籍を読むことはあるが、テスト範囲の内容にしか触れないなど、現代において減少しているのは“趣味の読書”の機会だと、ノイハウスは語る。

ノイハウス:シンガポールの新たな取り組みで現状がどう変わるのかはまだまだわかりませんが、いったん年末まではテストとして運用するそうです。そして、利用者からのフィードバックをもとに、今後さらにいろいろな機能を追加していくことも発表されています。また、個人でポイントを貯めてお金になることに加えて、“チャリティ企画”も進んでいます。2026年はこの仕組みのなかで合計750万分(ふん)の読書時間を集めて、およそ1,300万円相当の寄付につなげようということです。ですから、「個人ポイントでモチベーションを保つのが難しい」という場合は、「チャリティのため」という理由で読む方もいらっしゃるかもしれませんね。

多くのメリットが期待できそうなシンガポールの取り組み。しかし、国内では賛否両方の意見が上がっているそうだ。

ノイハウス:「お金のために読む本って、本当に意味があるのか」といった批判もあります。でも、「今の時代、『何かきっかけがあれば本を読みたい』という人がいるのであれば、価値があるのではないか」という肯定的な声もあり、意見が分かれるかなというところです。読書にまったく興味がない方は、ちょっとした報酬では「読書にのめりこもう」となかなかならないかもしれませんが、「今後、読書力をどうやって育てるのか」というところでは、実験的な取り組みになると思います。ただ、「アルゴリズムが生み出しているドーパミンに、この小さな金銭的なインセンティブが対抗できるのか」という点からも、今後もシンガポールの事例を追っていきたいなと思います。

サッシャ:いくらもらえるんでしたっけ?

ノイハウス:1日15分読むと20ポイント、1,000ポイント貯まるとシンガポールドルで1ドルなので、50日かけてようやく1ドルです。

サッシャ:今日のレートで、年間1,000円もいかないくらいか……。

ノイハウス:どうですか? モチベーションになりそうですか?

サッシャ:年間840円くらいでも、ランチ1回分!

ノイハウス:そうです。おいしいランチを食べに行きましょう。

J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「CHINTAI GLOBAL BEATS」では、番組独自の視点で世界を見渡し、国内ではまだ知られていない話題やニュース、ニューミュージックをお届け。放送は月曜~木曜の12時5分ごろから。
番組情報
STEP ONE
月・火・水・木曜
9:00-13:00

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