大谷翔平選手、時間を惜しんで…練習の合間に励んでいたこととは?

J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)のワンコーナー「YA-MAN BEAUTIFUL STANDARD」。毎週1人のゲストが登場し、お話を伺います。6月12日(火)のオンエアでは、野茂英雄、イチロー、中田英寿など、トップアスリートのノンフィクションを何冊も手がけてきた作家の小松成美さんに、大谷翔平選手についてのお話を訊きました。


■栗山監督から聞いた、大谷選手の印象的なエピソード

最新作は日本ハムファイターズ監督・栗山英樹さんとの共著『育てる力』。栗山監督といえば、この春からメジャーリーグで活躍している大谷翔平選手を育てた人でもあります。『育てる力』にも大谷選手のエピソードが数多く出てきます。12日は、小松さんと栗山監督の出会い、そして小松さんが栗山監督から伝え聞いた大谷選手の話を聞きました。

小松:私は栗山監督より一つ下ですが同級生。栗山監督がデビューをし一軍で戦っていた時に、神宮でスタンドでビールを飲みながら応援していました。小さな選手、しかも国立大学からテスト生でプロ野球選手になったという出自が話題になり、そうした選手を取ったヤクルトスワローズというチームがクローズアップされました。関根潤三監督という、明るく老獪なベテラン監督が率いていて、その中で栗山監督は、小兵というにもさらに小さい、けれども足が速く、1番バッターを務めるような選手でした。栗山監督はやがてゴールデン・グラブ賞を取ります。そうした輝きを見せて、けれどもプロ野球で戦うことは大変で、やがてメニエール病を発症し、7年という短い期間でプロを引退します。

栗山監督ご自身は、「野球を愛する、このスポーツに魅せられた心というのは誰にも負けない」と自負していたと小松さんは言います。

小松:「そう思い続けていたから監督になれたかな」とおっしゃっていました。

野球界が震撼するニュースとなったのは、栗山監督が大谷選手を1番、そして先発ピッチャーに起用するという、ついにそうした真の二刀流がゲームで示されたときがあって、メディアでも大きく報じられました。

小松:私が栗山監督から聞いた、大谷選手のエピソードで最も印象的なのは、読書です。『論語と算盤』という澁沢栄一さんが書いた哲学と倫理と経済を記した本を、大谷選手が19歳のときに栗山監督は手渡すんです。それを彼は懸命に読む。でも難しくて簡単にはわからない。でも繰り返し読む。やがて読書が日常になり、彼の本棚にはたくさん本が並んでいったそうです。アスリートは身体性はもちろん最も大事ですが、素晴らしいプレーをし、チームワークをもって自らを高めていくためには、何よりも心が大事で、その魂を築くために大谷選手は本当に時間を惜しんで本を読んでいたと、栗山監督はおっしゃっていました。

この話にクリスも、「大谷選手がインタビューでも丁寧に言葉を選んで話している様子を見ると、こういう時間の使い方が現れているひとつなのかなと思いました」とコメントしていました。

次回13日(水)は、小松さんが作家の道に入ったきっかけを伺います。どうぞお楽しみに。

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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/

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