三浦大知「どこかに劣等感がある。でも…」ものづくりをする目的を菅原小春と対談

J-WAVEで放送中の番組『TDK SUGAR WATER』(ナビゲーター:菅原小春)。4月27日(金)のオンエアでは、前回の放送に続き、三浦大知さんが出演。ものづくりをする上で大切なことや、夢にまつわる話をしました。

【前回はこちら】三浦大知、武道館公演での菅原小春の意外な行動にビックリ!

前回の放送では、三浦さんにダンスに関する思いや個人的な相談など、いろいろな話を訊いた菅原。

菅原:受けたことはないけど、本当にセラピーみたい。今夜も大知さんのラジオです。私はほぼ聞いているだけです。
三浦:いいのかな、それって(笑)。

こうして、今週も和やかな雰囲気で始まりました。まずは、人と人とのつながりの話題に。


■全員に支えられて

菅原:大知さんは、「一緒にいてくれるアーティスト」って感じがします。話していても一緒にいてくれて、それを言葉や心で、もっと広げてくれる人っていうのを改めて感じました。
三浦:嬉しいです。結局、ものづくりもそうだけど、人生は「人と人」だと思うから。この前(菅原が)出てくれた武道館の公演とかも含めて、「これだけの人に支えられてるんだ」って常に思ってる。チケットが取れなかった人や、仕事で行けなかった人もいるだろうから、来られなかった人も含めて。それでも三浦大知の音楽をたくさん聴いてくれたり、エンターテインメントを楽しみに待ってくれている人もいるわけで、そういう全員に支えられている。
菅原:うん。
三浦:そう思うと人のことが好きだよね。人と話をしたり、人と繋がりたい。その表現方法はいろんな方法があるだろうけど、自分がやっていることで、その人の人生に少し触れたいというか、そんな思いはあるよね。小春もきっとそうなんじゃないの ? コネクトしたいというか、人の心と繋がりたいというのは。
菅原:そうなんです。私がここで思っていることを体現して、その気持ちが見ている人の心にどれだけ入っていけるか、って思う。


■ものづくりをする目的

菅原は三浦さんの話を聞いて、その優しさに改めて感心。

菅原:大知さんは優しいんだよね。
三浦:(笑)。
菅原:私、すごくワガママだから。大地さんが優しいところは「小春はそのままでいいんだよ」って言ってくれるときに「そのままでいいんだな」って思える言い方というか、「本当にそう思ってくれてるんだな」って。世の中には心にもない言葉とかもあるじゃないですか。
三浦:そうだよね。
菅原:大知さんは、ずっと同じトーンでいてくれて安心する。
三浦:そういう風に言ってもらえて嬉しいですよ。
菅原:さっきの「みんながいるから自分ができている」って、謙虚な言葉だと思う。すごく嫌になるときとかありますか?
三浦:「自分なんてこんなもん」っていう劣等感は、どこかにある。ライブ映像を見て「全然よくない」「自分が思っている感じじゃない」っていう自分。でも、自分の可能性をめちゃくちゃ信じていて、「こんなもんじゃない」「絶対にもっといろんなことができるはず」って、三浦大知をめちゃくちゃ楽しみにしている自分もいる。
菅原:なるほど。
三浦:自分が思っている感じにできたからといって、それがいいのかどうかはわからないけど、それ(「全然よくない」というような思い)があるから、ものづくりをやるわけであって、「今が最高でしょ」っていうことになったら、今でいいんだからものをつくる目的がないじゃん。
菅原:うん。
三浦:でもそうじゃなくて、ずっとクリエイティブなことをしている人は、きっとどこかに「まだ足りない」という思いがあって、それをなんとか補完しようと思ったり、「もっとこういうことができるんじゃないか」「自分のこういう気持ちを表現するためには、こういう手法があるんじゃないか」と思ったりしていて。クリエイティブって、そういうことを繰り返しやるわけじゃないですか。だから「探究心みたいなものがあるといい」って思う。言葉だと謙虚に感じるかもしれないけど、本当にそう思ってるっていうか。だって、ひとりでできることは限られてるし。
菅原:大知さんは昔からそうだよね。
三浦:考えすぎかもしれないけど、何に対しても思うの。それこそ、この原稿も打ち込んでくれる人がいるし、紙も元々は木じゃん。この木が紙になるまでに、何年くらい育てたんだろうとか思うわけ。林業って自分の代だけでは木が育ち終わらないから、次の世代につないでいくために自分の一生を終えていく人とかもいるわけじゃないですか。ものづくりの先には必ず人がいて、誰かがこれを作ってると思うと「ひとりじゃない」っていつも感じる。
菅原:本当にいい人だよね。嬉しくて踊りたくなっちゃう。当たり前なんだけど、 「当たり前」ってどこかにいっちゃうから。(三浦さんは今)すごく忙しくて忘れがちな、 一番全てを見失いがちな時期なのかなって勝手に思ってたけど「全く逆だな」と(笑)。素晴らしい!
三浦:でも全然眠れてないとか、行き詰まっててうまくいかないとか、そういうときに、「マネージャーさんにあんな言い方しなきゃよかった」って思うときもあるじゃん。「なんでああいう態度取っちゃったんだろう」って思うことない?  それは自分に余裕がないだけで。
菅原:私いつもそれなんです。
三浦:(笑)。
菅原:それを人にやってしまって「自分は最悪」「自分が嫌い」と思って、結局ひとりでいるほうが誰も傷つかないんです。誰かと一緒にいて、誰かを傷つけるようなことを言いたくなかったのに、掛け合いでそういう風になってしまって。だからひとりを選ぶじゃないですか。でも、ひとりの孤独はすごく孤独で、最悪な連鎖が起きて、「どうしたらいいんだろう」って。
三浦:結局、自分を傷つけているという話だもんね。
菅原:本当に余裕がないんだと思います。


■「今はいっぱいいっぱいです」…きちんと言葉で伝えるのが大事

菅原の悩みを聞いていた三浦さんは、菅原の日頃の様子を気遣う話を始めました。

三浦:やっぱり寝るのがいいよ。スタッフの人とも話していたんだけど「病は気から」ってよくいうじゃん。気持ちがネガティブな方向にいくと、体の調子も悪くなるみたいな。でも「逆もあるよね」っていう話になって、体の調子がいい日は人に優しくできる。本当にしんどいとなかなか人に優しくできないけど、ぐっすり寝て「今日は気持ちいいな」と思ったら、ちょっと嫌なことがあっても「大丈夫ですよ」っていう気持ちになるじゃん。
菅原:なる!
三浦:体の調子がいいと気持ちも安定する。それもあるから、無理をせず体を大切にして。小春は、表現として自分の中で無理をするときがあるじゃん。関節も「こんなに動かして大丈夫か」っていうくらい動かすけど、気持ちがそれを超えてるから「動かしちゃえ」って動かしちゃう。
菅原:はい。
三浦:それを「あのときのダンスすごかったよね」って評価されちゃうと、そこばかりを求められてる感じになってきて、また次も体のいろんな部分の限界を突破したものしかよくないというマインドになっちゃうじゃん。
菅原:そうなんです。私はその気持ちを裏切りたいのに、「次も次も!」ってやって「(体が)痛いよ~」って悪循環で、自分の体に余裕がなくて、そういう言葉も出ちゃう。
三浦:そこはスタッフさんとかと相談して、ちゃんとケアしたほうがいいと思う。
菅原:そうですね。
三浦:俺たちはものづくりに追われて言い忘れちゃうから、ちょっとしんどいと思っても、次に進まないといけないし「頑張ろう」って思ってやるんだけど。「本当にしんどいです」って言ったほうがいいし、言わないとわかんないと思う。
菅原:うん。
三浦:スタッフさんが「いろいろとスケジュールを入れろ」とか言ってるわけじゃないじゃん。小春のことを思って、こんなことをやったり、あんなことをやったりと、チームでスケジュールを決めていくわけじゃん。でもキャパオーバーのときもあるだろうから、「今はいっぱいいっぱいです」ってちゃんと言うと、「ああ、そうだったのか」ってなるよ。意外と伝わってないからね。
菅原:そうですよね。
三浦:だから、きちんと言葉にするっていうのは、けっこう大事だと思う。
菅原:私、爆発したときに言っちゃうから。
三浦:爆発する前に、「今、爆弾を抱えてますよ」っていうのを、ちゃんと言っていくのがいいと思う。
菅原:すごく勉強になる!
三浦:本当にセラピーみたい(笑)。俺が偉そうに人生観について話すみたいな。
菅原:小さいときから踊ってきて、歌ってきて、ずっとみんなの前に何かを届けるとか、何かを作るっていうことをしてきている人じゃないと、この言葉は出てこないよなって思う。

■三浦大知の壮大な夢

すっかり三浦さんの話に夢中になっていた菅原。続いて、夢にまつわる話をしました。

菅原:夢ってありますか?
三浦:夢?
菅原: 小学生のときのアルバムには「世界一のダンサーになりたい」とか素直に書ける自分がいたのに、大人になってくると「そういえば夢のことを忘れちゃってたな」って思って。
三浦:そうかもね。
菅原:「夢って何?」っていうことが周りから消えていってるし、 自分からも離れていってる。すごくピュアに「夢ってこれだな」って言えた自分さえもいない。だから訊いてみたくて。
三浦:今の話を聞いてひとつ思ったのは、夢の話をしなくなったのってネガティブな話もあるけど、きっとポジティブな方向もあると思う。というのは、夢が夢でなくなってくるからだと思う。自分が夢だと思ったものに近づいていって、「これ実現できるぞ」とか、目標に近くなってきたら、それは夢じゃなくて目標じゃん。 だから、夢っぽく自分の中に認識しなくなるだけなんじゃない? 
菅原:うん。
三浦:小学生のときに持っていた夢って、突拍子もなく思えるっていうか、自分のこととか関係なく、でっかいことを言っている感じに見えるわけじゃん。たとえば、小学生で「世界一のダンサーになる」って書いたら「大きい夢だな」って。でも、小春が今、「世界一のダンサーになる」って 、もうなってるじゃん。それは夢とかじゃなく、現実としてその場所にいるわけだから。
菅原:そういうことか!
三浦:でも、それにプラスして、今の自分では到底届かないかもしれないこととか、突拍子もないことを夢として持つっていうのは、いいことだと思うけどね。 俺は「日本語のまま海外で楽曲がガンガン流れるようになったらいい」ってずっと思ってる。自分の楽曲でもいいし、他のアーティストでもいいんだけど、向こうでラジオを流したら「三浦大知が新曲を出したんだ。いいじゃん」っていって、日本語のままみんなが聴いてるっていう。せっかく日本人に生まれて日本語が好きだから、何かできるといいなぁとは思うよね。
菅原:うん。
三浦:それでいうと、 ダンスは言語が関係ないからすごくいいんだよね。俺たちも 子どもの頃に海外の楽曲とか聴いて、何を言ってるかわからないけど超かっこいいとか、踊りたいとか、歌いたいとか。
菅原:歌詞をカタカナで書いたり。
三浦:そうそう。カタカナで書いて、意味もわからないけど歌ってる。あとで和訳を見てみたら、ものすごいメッセージだったとか。「子どもでこれを歌ってたんだ」みたいな。
菅原:確かに(笑)。
三浦:それが海外で普通に起きてもいいのになって思う。「何を歌ってるかわからないけど、この曲がいいっていうことはわかる」っていう。「このエンターテインメントはいい」っていうことが、いろいろなものを飛び越えてわかるっていうところに、自分のエンターテインメントがあったらいいなって思っていて、それが夢です。頑張りますよ。協力していただくこともあると思いますけど、「一緒に面白いことができたらいいな」と思うので、一緒に頑張りましょう。
菅原:ぜひぜひ。私は、いつでも! 

三浦さんとのトークにパワーをもらった菅原は、「私のラジオ、贅沢じゃない?」と感激していました。

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【番組情報】
番組名:『TDK SUGAR WATER』
放送日時:金曜 23時30分-24時
オフィシャルサイト: http://www.j-wave.co.jp/original/sugarwater/

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