忌野清志郎は「常に全力で、優しい人」高野寛が思い出を語る

J-WAVEで放送中の番組「SAPPORO BEER OTOAJITO」(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。2月17日(土)のオンエアは、シンガー・ソングライターの高野寛さんをゲストに招いてお送りしました。

今までの音楽活動を振り返って「幸せな音楽人生を歩ませてもらっている」と話す高野さん。その幸せの一つが忌野清志郎さんと音楽活動ができたことだそうです。番組では、清志郎さんとのエピソードを明かしてくれました。

高野さんは清志郎さんと同じレーベル、ディレクターのもとでデビューをしたという経緯から、ライブで共演をする機会が早くからあったそうです。清志郎さんの音楽を昔から聴いていたという高野さんですが、一緒に仕事をするにあたって、あえてファン意識を封印していたとか。

「浮かれていると仕事でヘマをする。ファン意識を封印するっていう努力をしました。やっぱり見上げちゃいけないと思うんですね。同じ目線で『若輩者なりに頑張ります』ということを心がけてきたような気がします」(高野さん、以下同)

そんな高野さんは清志郎さんから尋常ではない「タフさ」と「優しさ」を感じたと言います。

清志郎さんのライブでは、その日のビデオを見ながら、バンドメンバーと一緒に清志郎さんの部屋で飲むのが定番となっていたとのこと。高野さんは、こう振り返ります。

「今思えばそれって、反省会という堅苦しいものじゃなくて、メンバーと一緒にその日のライブをチェックしていた。本当にタフな人で、朝4時くらいまで部屋で飲むんですけど、自分が最初に『眠くなったから先に寝るわ』とか、絶対に言わなかったですね。必ず全員が外に出て行くまで一緒に付き合う。面倒見がいいっていうか、優しい人でしたね」

なかでも高野さんが強く感銘を受けたのは、ライブのリハーサルから本番まで全力投球で臨む清志郎さんの姿だったそう。リハーサルと本番を合わせて約7時間にも及ぶ「ナニワ・サリバン・ショー」でのエピソードを語ってくれました。

「清志郎さんがリハーサルのときに力を抜いて歌っているところを、見たことがないですね。常に全力なんですよ。僕なんか弱いから、調子が悪いときはセーブしながらやることもありますけど、清志郎さんのそういうところは見たことがないです。その状態しかないんですね。ああいう人には会ったことがないですね」

高野さんは、宅録で音楽活動をしていた清志郎さんのサポートをするなど、晩年まで交流は続いたそう。絶え間なく曲を作り続けてきた清志郎さんを間近で感じ「自分もそういう風にものを作っていこうとやっている」と話しました。

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【番組情報】
番組名:「SAPPORO BEER OTOAJITO」
放送日時:毎週土曜18時-18時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/

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