市川紗椰がハンバーグをこよなく愛する理由

【連載】やきそばかおるのEar!Ear!Ear!(vol.38)

「装束はどのように選ばれているんですか?」
「緊張する取組はありますか?」
「力士の緊張感は伝わってきますか?」

某誌にて、行司の木村銀治郎さん(三代目)に前のめりで質問していたのは、モデルの市川紗椰さん。大の相撲ファンで、「『力士のざぶとん』と呼ばれる“首の後ろの肉”が好き」とおっしゃるほどです。そのほか、市川さんは鉄道、アニメ、煙がモクモクと出るような焼肉屋など、いろいろなものにハマっています。

「なんでそれを知っているの?」と思うようなこともチェックしています。例えば、岩手県花巻市の「マルカン大食堂」。この言葉を聞いてピンくる人は、おそらく岩手にゆかりがある人か、昭和マニアでしょう。

「マルカン大食堂」は、花巻市内にあった「マルカン百貨店」の6階にあった食堂でした。食堂の名物、25センチ超えのソフトクリームは、「箸で食べるソフトクリーム」として、テレビ番組などで紹介され、全国にファンをもつ食堂でした。ところが、建物の老朽化と耐震性に問題があることから、「マルカン百貨店」は、2016年に閉店。市川さんは閉店前から「マルカン食堂」をご存じで、昭和の香りを色濃く残した雰囲気がお気に入りでした。食品サンプルをはじめ、ナポリタン、クリームソーダ、醤油ラーメンなど「パーフェクト!」と雑誌で紹介して太鼓判を押していました。閉店することを知り、「存続を願います」とコメントをしていたほどです。(その後、支援もあって食堂部分は復活)

また、大の鉄道マニアでもあります。電車のドアが開閉する様子が大好きで、いろいろな車両のドア開閉を動画で撮影していて「“鉄道車両ドア開閉”秘蔵映像鑑賞会」というイベントを開いたこともあります。ひとくちにドアといっても、「ゴォォォォォ」と豪快な音がするドア(市川さんによると“爆弾ドア”と呼ぶそうです)や、“ため”もなく高速で閉まるドア(“ギロチンドア”と呼ぶそうです)などに分かれるそうです。

好きなものの話になると、話が止まらなくなる市川さん。10月にスタートしたJ-WAVEのラジオ番組でも語っています。番組のタイトルは「TRUME TIME AND TIDE」(土曜 21時)。革新的な活動によって各界を牽引している方をゲストにお迎えし、現在の活動についてはもちろん、いままでどのような時を歩み、これから先どのようなビジョンに向かっていくのか伺っていく…という番組です。

これまで「ツリーハウス・クリエイター」の小林崇さんをお迎えして、小林さんが描く夢のツリーハウスについてお聞きしたり、「銀座 松崎煎餅」の代表取締役・副社長、松崎宗平さんをお迎えして、カレーとお煎餅の可能性、お煎餅の未来についてお聞きしたりと、ためになる話が満載です。

そんな番組の中でも特に「イチカワカオスモス」のコーナーは、市川紗椰ワールド全開です。「イチカワカオスモス」とは、「カオス」と「コスモス」を融合した言葉で、市川さんがめちゃくちゃなことを脈絡なくしゃべるかもしれない、でもそれが最後にまとまった世界になったらいいな、という思いを込めたコーナー…とのこと。

初回こそコーナーの趣旨の紹介で終わりましたが、2回目の放送から銀座線の車両の魅力をたっぷりと語っていたほか、アニメ、ハンバーグ、駅、プラレールなど、毎回、市川さんの視点は良いところをついています。例えば、大阪にある京阪電鉄・萱島駅のプラットホームのクスノキの話。こちらの駅のプラットホームには、樹齢700年の木が屋根を貫くように立っていて、切らずに残していることについて「その時の住民運動、ありがとう!」と感謝の言葉を発していました。

市川さんといえば、ハンバーグが大好きなことでも有名です。100店以上は行っていると語っていました。「やきそば」と名のつく私にとって、なぜ、ハンバーグなのか、気になるところです。できれば焼きそばであってほしかった…。市川さんがハンバーグの食べ歩きを始めた理由は、先日の放送で語られました。「ハンバーグには、マズイものはないと信じているんです。ある程度の合格ラインを達していて、その平均値が高いハンバーグの1位はすごいんじゃないかなと思って…」。

ぐぬぬ。言われてみればその通りです。焼きそばも美味しい店はありますが、そうではない店も(以下略)。放送では「榎本ハンバーグ研究所」の看板メニュー「初代しるばーぐ」についてアツく語っていました。そのうち「榎本ハンバーグ研究所」ならぬ「市川しるばーぐ研究所」というお店ができるかもしれません。その際には、お店のカウンターのまわりには鉄道模型が置かれ(特に市川さんの好きな1930年代のユニオン・パシフィック鉄道のビンテージ模型)、お店の入口のドアは、ギロチンドアになっていることでしょう。

TRUME TIME AND TIDE http://www.j-wave.co.jp/original/timeandtide/

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