J-WAVEで放送中の「~JK RADIO~TOKYO UNITED」(ナビゲーター:ジョン・カビラ)のワンコーナー「THE HIDDEN STORY」。11月10日(金)のオンエアでは、話題のミュージシャン、米津玄師さんに最新アルバム「BOOTLEG」の制作秘話を語っていただきました。
米津さんがアルバム制作を意識し始めたのは、今年2月頃。初音ミク「マジカルミライ 2017」のテーマソング「砂の惑星」を作っている頃でした。
この曲を作るのに2ヶ月ほどかかったという米津さん。どうしてそんなに時間がかかったのかというと、米津さんはかつて“ハチ”という名義でボーカロイドを使った楽曲を作っていましたが…。
「“ハチ”の名義で投稿するのが、4年ぶりとかなんですよね。久しぶりにボーカロイドに歌わせるためのエディターをパソコンで開いて、初音ミクの声を聞いた瞬間に、ものすごく自分の中で違和感があって。4年間、自分の声で歌うことで生活をしていた人間が、久しぶりにボーカロイドに戻ってみると、そこに対してすごく違和感があって、その4年間の溝を埋めるのに1、2ヶ月かかりました」(米津さん、以下同)
また、アルバムの中には“砂漠”という言葉が繰り返し登場します。そこには米津さんの“砂漠”に対する複雑な感情が入り混じっているとおっしゃいます。
「砂漠ってすごく開けていて、シンプルな空間じゃないですか? で、いま自分は日本という国に住んでいて、すし詰め状態になりながら暮らしている。だから、そういう何にもないシンプルな空間に対してスカッとした気持ちになる」
しかし、一方で、人が住みにくい土地であり、作物が育たない不毛な土地ということで、“滅びの象徴”というイメージも挙げる米津さん。そしてさらに、その“滅ぶ”ということについてポジティブなイメージを持っていたりもするそう。
「すごく入り組んでいるんですけど。そういうものが『ナンバーナイン』という曲をきっかけに自分の頭の中から離れなくなってしまって。ひとつ表層に現れたのが『砂の惑星』っていう曲だと思います」
その時期、米津さんは“砂漠”の曲ばかり作っていたそう。「この砂漠の曲が全部アルバムに入ったら、もう『砂漠のアルバム』になってしまうんじゃないかってすごく不安…不安というか予感があって、そのときのアルバムの仮タイトルは『DUNE』だったんです」
しかし、実際についたタイトルは「BOOTLEG」でした。
実は「砂の惑星」をニコニコ動画に投稿したところ、一部のユーザーから「人の曲を勝手に使うな」という声があったそう。というのも、2コーラス目の歌詞には、ボーカロイド・シーンの金字塔とも言われ、なおかつ米津さんが影響を受けた楽曲のタイトルや歌詞をオマージュとして散りばめていたため。それに拒否反応を示した人たちがいたのだとか。
「オリジナル信仰を持っている人間からすると、自分はもしかしたら偽物なのかもしれないけど、でも偽物でもこれだけ美しい音楽が作れるんだという、ある種ちょっとした皮肉も込めて『BOOTLEG(海賊版)』という、タイトルに落ち着きました」
菅田将暉さんや、池田エライザさんが参加したり、映画の主題歌になったり…と多くの人と関わりながら制作された今アルバム。ぜひチェックしてみてください!
※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:「~JK RADIO~TOKYO UNITED」
放送日時:毎週金曜 6時-11時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/
米津さんがアルバム制作を意識し始めたのは、今年2月頃。初音ミク「マジカルミライ 2017」のテーマソング「砂の惑星」を作っている頃でした。
この曲を作るのに2ヶ月ほどかかったという米津さん。どうしてそんなに時間がかかったのかというと、米津さんはかつて“ハチ”という名義でボーカロイドを使った楽曲を作っていましたが…。
「“ハチ”の名義で投稿するのが、4年ぶりとかなんですよね。久しぶりにボーカロイドに歌わせるためのエディターをパソコンで開いて、初音ミクの声を聞いた瞬間に、ものすごく自分の中で違和感があって。4年間、自分の声で歌うことで生活をしていた人間が、久しぶりにボーカロイドに戻ってみると、そこに対してすごく違和感があって、その4年間の溝を埋めるのに1、2ヶ月かかりました」(米津さん、以下同)
また、アルバムの中には“砂漠”という言葉が繰り返し登場します。そこには米津さんの“砂漠”に対する複雑な感情が入り混じっているとおっしゃいます。
「砂漠ってすごく開けていて、シンプルな空間じゃないですか? で、いま自分は日本という国に住んでいて、すし詰め状態になりながら暮らしている。だから、そういう何にもないシンプルな空間に対してスカッとした気持ちになる」
しかし、一方で、人が住みにくい土地であり、作物が育たない不毛な土地ということで、“滅びの象徴”というイメージも挙げる米津さん。そしてさらに、その“滅ぶ”ということについてポジティブなイメージを持っていたりもするそう。
「すごく入り組んでいるんですけど。そういうものが『ナンバーナイン』という曲をきっかけに自分の頭の中から離れなくなってしまって。ひとつ表層に現れたのが『砂の惑星』っていう曲だと思います」
その時期、米津さんは“砂漠”の曲ばかり作っていたそう。「この砂漠の曲が全部アルバムに入ったら、もう『砂漠のアルバム』になってしまうんじゃないかってすごく不安…不安というか予感があって、そのときのアルバムの仮タイトルは『DUNE』だったんです」
しかし、実際についたタイトルは「BOOTLEG」でした。
実は「砂の惑星」をニコニコ動画に投稿したところ、一部のユーザーから「人の曲を勝手に使うな」という声があったそう。というのも、2コーラス目の歌詞には、ボーカロイド・シーンの金字塔とも言われ、なおかつ米津さんが影響を受けた楽曲のタイトルや歌詞をオマージュとして散りばめていたため。それに拒否反応を示した人たちがいたのだとか。
「オリジナル信仰を持っている人間からすると、自分はもしかしたら偽物なのかもしれないけど、でも偽物でもこれだけ美しい音楽が作れるんだという、ある種ちょっとした皮肉も込めて『BOOTLEG(海賊版)』という、タイトルに落ち着きました」
菅田将暉さんや、池田エライザさんが参加したり、映画の主題歌になったり…と多くの人と関わりながら制作された今アルバム。ぜひチェックしてみてください!
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