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「野生」に魅了された哲学者 そのきっかけとは

「野生」に魅了された哲学者 そのきっかけとは

タイムフリー

J-WAVEの番組「JAM THE WORLD」のワンコーナー、「LOHAS TALK」(ナビゲーター:小黒一三)。10月17日(火)のオンエアでは、人類学者・思想家の中沢新一さんにお話を伺いしました。

中沢さんがディレクターを務める企画展「野生展:飼いならされない感覚と思考」が、10月20日(金)から六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催されます。「野生」という言葉はクロード・レヴィ=ストロースという人物から影響を受けたそう。

「野生的な未開文化というのは非常に洗練されている」という考えを持っていたというレヴィ=ストロースとは、どんな人物だったのでしょうか。

中沢さんによると、レヴィ=ストロースは20世紀初めに生まれた哲学者だったそうですが、「哲学をやっていてもヨーロッパ文化の限界を越えない」という意識が強くなり、未開社会の研究に乗り出していったのだとか。

「当時、哲学者が未開社会の研究に乗り出すなんていう例はほとんどなかったんですけど、彼はブラジルに行って、アマゾンの原住民の所に滞在して研究して。それでフランスへ戻ってから、いわゆる“構造主義”という人類学の考え方を確立していったんですね。それで彼が、僕なんかの年齢の時は神話に没頭していましたから、“神話論理”っていう大きい本を次々に書いていったんです」(中沢さん、以下同)

レヴィ=ストロースはアマゾンの原住民を研究し、世界中の人類学の資料を読む中で、「原住民というのは決して未開だったり野蛮だったりするわけじゃない」と気付いたそう。

「例えば植物なんかも、ものすごく細かく分類して、『どれが役に立つ』『どれに毒がある』と膨大な知識で作っている。それから動物のことに関しても、ものすごく深い知識を持っていて。その知識の作り方を見ていると、ヨーロッパの生物学者がやっているやり方とほとんど変わらないということを発見したわけです」

これらのことから「今発達している科学の研究も、原型は未開社会で行われる“野生の思考”が大元になっていて、基本的には変わらない」ということに気付き、レヴィ=ストロースは“野生”に魅力を感じるようになったのだそうです。

小黒と中沢さんのトークは19日(木)まで続きます! どうぞお聴き逃しなく!

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「LOHAS TALK」
放送日時:月・火・水・木曜 19時45分-19時55分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/blog/lohastalk/

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