大人の脳をやる気にさせる「勉強法」は?

J-WAVEで放送中の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MORNING INSIGHT」。8月15日(火)のオンエアでは、世界最先端の脳研究から見えてきた「大人の勉強法」について、脳医学者で東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之さんにお話を伺いました。

一般的に「歳をとれば脳が老化するのはしかたがない」と思われがちですが、瀧さんは「脳は生きている限り一生成長し続け、新しい能力を獲得し続けることができる」と言います。脳は「可塑性」という変化する力を持っているので、能力を失うだけではなく、何かを始めることで変化をする力があり、努力することでその能力を獲得することができるのだそうです。

若い頃より習得に時間はかかるかもしれませんが、年を取ってからの勉強は、何かを楽しみながら自分を高めていくことで、確実に新しい能力を獲得できるようになるのだそうです。

また、「大人の脳をやる気にさせる環境づくり」について、瀧さんは「人は何かを始めることに抵抗があるので、始めることのハードルをいかに下げるかが重要」と言います。

「例えば、勉強部屋など環境を整えて始めるよりは、読んでいる本を身近に置いたり持ち歩いたりして、いつでも始められるようにしておくことが重要です」(瀧さん、以下同)

同様に大事なのが「海馬の使い方」と、瀧さん。

「大人になると、子どものときのように記憶することは難しいものの、全体を見てから細かく見ていったり、関連付けて記憶する『連合記憶』という使い方で、記憶力を高めることが可能です。いろいろなことを関連付けるよう工夫することで、子どもに負けない記憶力を作ることができ、海馬を刺激して脳の細胞を新しくすることができるんです」

さらに生活習慣も重要だそう。1つは食事、特に朝食をしっかりとることで体全体を起こす効果があり、もう1つは睡眠。寝不足は海馬の萎縮につながるので、できれば6時間半程度は寝たほうが良いそうです。昼寝も効率性を高める意味で効果あるそう。そして3つ目が運動で、「運動には海馬の神経細胞が生まれるのを促進する働きがあるので、激しい運動でなくていいので、30分の早歩きなど“息がはずむ程度の運動”をすることが重要」とのこと。

ちなみに寝る前のスマートフォンは、睡眠時間を削るだけでなく、脳を覚醒してしまう効果もあるので良くないそうです…。

さて、21日の週はスペシャルウィークということで、「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」では、新時代のクラフトマンシップ=クラフトマンテックを掘り下げます。次世代へ繋ぐ伝統へのチャレンジとは? どうぞお楽しみに!

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【番組情報】
番組名:「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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