アーティストに愛される音楽フェスとは?

J-WAVEで放送中の番組「TOPPAN FUTURISM」(ナビゲーター:小川和也・相楽樹)。7月2日(日)のオンエアでは、音楽評論家で、音楽フェスのプロデューサーとしても知られる鹿野淳さんをお迎えし、音楽フェスの未来について、お話を伺いました。

鹿野さんは、2007年に音楽専門誌「MUJICA」を創刊し、これまでに「ROCKIN'ON JAPAN」「BUZZ」などの編集長を歴任しました。2010年には東京発のロックフェス「ROCKS TOKYO」を、2014年には埼玉発のロックフェス「VIVA LA ROCK」を立ち上げるなど、イベントプロデュースも手掛けています。長い間音楽に携わり続けている鹿野さんが考える“良い音楽フェス”とはどんなものなのでしょうか?

「アーティストに愛されるフェスは、ちゃんとしているところはちゃんとしていて、ダメなところはさらけ出して、アーティストの方に『お願いします! このフェスの雰囲気を作ってください!』って明確にすることが大事ですね。僕、本当にダメな人間なんですが、それをアーティストの方は分かっているんです。もしかしたら良い原稿を書いたりインタビューをすることはできるかもしれない。でも鹿野って欠落している部分が多いから、全部任せきりにするのはまずいな、となるんです(笑)。つまり、フェスに70お世話になって、30は自分たちの力で盛り上げるんだっていう気持ちになってもらうんです」(鹿野さん、以下同)

アーティスト、関係者スタッフ、そしてお客さんにまでフェスの「ダメなところ」を正直に明確にして、一緒にフェスを作ってもらうというのが鹿野さん流のフェスの作り方なのですね。

日本の代表的なフェスといえば、「FUJI ROCK FESTIVAL」や「RISING SUN ROCK FESTIVAL」ですが、この2つのフェスの一番のコンセプトは「自然の中で不自由を楽しむ」。音楽を楽しむのはもちろん、お祭りとして「非日常を楽しむ」ために音楽フェスに行く人も増えているそうです。

「音楽好きは減っているかもしれない、音楽を買う人も減ってるかもしれない、それでも携帯からイヤホンで音楽を聴いている人はむしろ増えていると思います。そう考えると、みんなの中で日常化された音楽を、どれだけ非日常の空間で“日常”を持っていく場所として作れるのかが、今の音楽フェスの一つのテーマかもしれない。非日常すぎてもダメだし、日常すぎてもダメなんです」

音楽業界を知り尽くした鹿野さんですが、これから一体どんなことを仕掛けてくるのか楽しみですね。

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【番組情報】
番組名:「TOPPAN FUTURISM」
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/futurism/

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