5Gでエンターテインメントはどう変わる? ラグビーW杯で試された新たな楽しみ方とは

J-WAVEで放送中の番組『TOPPAN FUTURISM』(ナビゲーター:小川和也・南沢奈央)。9月29日(日)のオンエアでは、2019年度上半期に番組が注目した「未来を創る鍵」を振り返った。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2019年10月6日28時59分まで)

■5Gによって生まれる新たな楽しみ

スマホ決済、仮想通貨、自動運転、IoT家電など、これらの言葉はこの半年間でグッと身近になったのではないだろうか。南沢は特に「5G」(第5世代移動通信システム)という言葉をよく聞くようになったと振り返る。そこで小川が、開催中の「ラグビーワールドカップ2019™日本大会」で5Gを利用した新しいサービスを紹介した。

小川:NTTドコモが5Gのプレサービスを展開しています。スタジアムのファンゾーンのイベントでは、会場の大きなスクリーンに国際映像やスタジアムを俯瞰した映像、ゴール裏の映像などが映し出され、いろいろな角度からラグビーを楽しめます。

また、来場者に5Gの携帯端末が貸し出され、リアルタイムでスタジアムの多視点映像を視聴できるサービスも展開された。

小川:そのサービスで特定の選手にフォーカスすることもできるし、リプレイを自分で選択して映像を観ることもできます。

先日、南沢が出演した舞台を観劇した小川は、5Gサービスの視点から新しい舞台の楽しみ方を想像したという。

小川:双眼鏡で舞台を観る観客が多かったんですよね。その様子は舞台上から気付く?
南沢:はい、見ているなって。
小川:おそらく観客は目当ての役者や気になった場面などを拡大して観ているから、それぞれ双眼鏡を手に取るシーンが違うことに気が付きました。それが双眼鏡ではなく5Gの技術を使えば、みなさんの楽しみ方が変わるのかなと感じました。
南沢:なるほど。確かに、舞台ではこだわっていても、観客には観えないのかなという細かい部分もありますからね。たくさん出演者がいると「ここを観てほしいけど、観客はどこを観ているのかな」と思う瞬間もあるから、観たいところをズームして観られたり、舞台を上から観たり、いろいろな角度で観られたら舞台鑑賞も変わっていきそうですよね。


■許容しあう社会が未来的である

番組では、スマホ決済、仮想通貨、自動運転、5G、IoT家電、サブスクリプションサービスの中で「体験したもの、持っているものはあるか」と街の人にアンケートを実施。アンケートでは「自動化」というキーワードも多く発せられた。

小川:AI(人工知能)とかロボットにより、どんどん物事が自動的に進んでいる。事務的な仕事や製造する仕事などを含め、当然、人がやらなくてもいい仕事が増えていく。その一方で、心と心の問題があげられます。今、インターネット上でバーチャルの墓を置くような話もあるし、お賽銭を電子決済にすることの議論もよく耳にします。

技術的に賽銭を電子決済にすることは簡単だが、それでいいのか、と小川は疑問を投げかける。

小川:今後、さらに技術化できることは増えるけど、どこまで技術に置き換えるのかを考えることが人間の仕事になってくるかなと思います。ある程度のことは自動化で処理したほうが早くて楽で便利だけど、そうではないものが一体なんなのか、まさに人間の心に問うような、最後の人間の砦を突き詰めていくタイミングにあるなと感じています。

最後に小川は2019年上半期、そしてこの番組を通じて感じた「未来的とは」を語った。

小川:「最新技術はすごいよね」ということではなくて、本当に未来を考えるには技術ありきではなく、人間の心や抱えている課題をどう解決するのか。それを念頭に、技術を使っていく未来でありたいと思います。技術は進化と言われるが、それには競争が伴います。勝ち負けの世界になり許容しあえなくなってしまう。未来的であることは許容しあう社会なのかなと思います。

2019年下半期は、どのような未来をつくる要素が生まれるのか。技術進歩と人の心の関係に注目したい。

『TOPPAN FUTURISM』では、「未来を創る鍵を探る」をテーマに、各分野で活躍するゲストを毎回迎えてお送りしている。時間は21時から。お楽しみに!

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【番組情報】
番組名:『TOPPAN FUTURISM』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/futurism/

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