音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
稲葉智美の番組をぜひイヤホンで聞いてほしい理由

稲葉智美の番組をぜひイヤホンで聞いてほしい理由

【連載】やきそばかおるのEar!Ear!Ear!(vol.24)

友達に本やCDを貸して1週間くらい経って返してもらったら、表紙やブックレットに醤油や油のシミが少しでもついているのを発見すると、絶望的な気持ちに陥る…そんな子ども時代を送っていた私。そんな私にとって、「やっぱり物を大事にするって、大切だよねぇ~」と改めて思うような話を、J-WAVEの番組「ZAPPA」(毎日朝5時)で耳にしました。

声の主は、4月から「ZAPPA」の土曜ナビゲーターを務めている稲葉智美さん。趣味は、現代アート鑑賞、旅、骨董市めぐりのほかに、野菜作りや常備菜作り、畑で大豆を育てて味噌を作ることだそうです。高校時代にアメリカ・ネブラスカ州に1年間留学し、大学在学中よりラジオの活動を始めたとか。

学生時代、稲葉さんの音楽の情報源はラジオで、ラジオで知った音楽の中でも、パット・メセニー・グループのアルバム「Still Life (Talking)」が思い出に残っているそうです。実はこのアルバムは、かつてクリス智子さんがナビゲーターを務めていたJ-WAVEの朝の番組「BOOM TOWN」で紹介されていたもの。クリス智子さんはこのアルバムが大のお気に入りで、何枚もプレゼントするほどだったとか。しかも、旅行に行く時も持って行くほどだと知り、稲葉さんは「旅行に行く時に、わざわざ音楽を選んでいくなんて、素敵!」と思い、自分もまねしてみようと、モロッコに一人旅をする際にiPodに入れていったとか。「長距離列車の中で『Last Train Home』を聴いていると、景色がドラマチックに感じられて、その旅の思い出の1曲になったんです」と語っていました。

しかも「Last Train Home」は、J-WAVEが開局した当時に放送されていた、ジョン・カビラさんの番組「PAZZ&JOPS」のエンディングテーマでした。その事実を知った稲葉さんは、CDについているブックレットを手にしながら「J-WAVEに関わったナビゲーターがかけ続けてくださったからこそ、出会えた曲なんだと思います。私も名曲を繋いでいきます」と言って、「Last Train Home」をオンエアしました。私は思わず「良いものは受け継がれていくし、物を大事にするって大切」としみじみ…。

私は稲葉さんがこの話を「ZAPPA」でしていた時、イヤホンで聴いていました。私は一人暮らしなので本来はイヤホンを使う必要はありませんが、敢えてイヤホンで聴きたい番組を「イヤホン推奨番組」として、まわりのラジオファンに勧めています。稲葉さんの「ZAPPA」もイヤホン推奨番組です。イヤホンで聴くと、ちょっとした息遣いも聴こえて、耳元で直接話しかけられているような気分になるのです。稲葉さんはまさに、息遣いの音も含めて聴き心地が良いです。(おっと! こんな書き方をすると下心があるように思われそうですが、あくまでも真面目な視点から書いている…つもりですぞ)

そのほか、クリス智子さんがナビゲートを務める「GOOD NEIGHBORS」(月曜~木曜 13時)、ダンサーの菅原小春さんがナビゲーターを務める「TDK SUGAR WATER」(金曜 23時30分)、女優の吉岡里帆さんがナビゲーターを務める「UR LIFESTYLE COLLEGE」(日曜 18時)などもイヤホンで聴くと、息遣いや話し方の雰囲気を楽しめます。もちろん、今回挙げた番組以外にもたくさんあります。以前、このコラムでも触れましたが、クリス智子さんの場合は、笑い声のバリエーションの多さにも注目です。クリスさんの笑い声を聴いていると、こちらもつられて笑ってしまいます。

イヤホンでラジオを聴く時のポイントの一例を紹介すると、素敵な曲がかかった後、余韻に浸っている中で喋る時の息遣い、リスナーからの人生相談に「どうしよう…」と考えている時の息遣い、まだラジオで喋ることに慣れていない人が緊張している中で喋っている時の息遣いなど、息遣いを意識して聴くと、その人の心境まで伝わってきます。ちなみに、私のように普段からずっとラジオを聴いていると、息遣いだけを聴いても楽しめます。(もはや、トークではありませんが…)

ZAPPA https://www.j-wave.co.jp/original/zappa/

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