凄腕音楽Pも号泣…「SING」日本語版秘話

J-WAVEで放送中の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MORNING INSIGHT」。3月16日(木)のオンエアでは、音楽プロデューサーの蔦谷好位置さんをお迎えして、日本語版音楽プロデュースを務めた映画「SING」の舞台裏を教えていただきました。

蔦谷さんといえばYUKI、Superfly、ゆず、木村カエラ、Chara、JUJUなど多くのアーティストへの楽曲提供やアレンジ、プロデュースでも知られますが、今回はミュージカル映画「SING」の日本語吹き替え版の音楽プロデュースを担当しました。

「ミニオンズ」のスタッフが手がけた本作のハリウッド版は、キャストなども含め超豪華なラインナップで知られており、楽曲も蔦谷さんが「どうやって許諾とったんだ」というくらい凄い数の名曲がずらりと並んでいます。日本語版吹き替えプロデューサーという仕事については、洋楽を日本語にして全てレコーディングする作業で、試写で英語版を見て「英語でこのキーで歌える日本人は4~5人しかいないだろうな」と思いながらキャスティングしていたそうです。

翻訳は、一緒に仕事をしていたときに「翻訳するのが一番楽しい」と話していた、いしわたり淳治さんが担当。いしわたりさんは3パターンほど翻訳候補を出してくれたそうで、蔦谷さんがアニメーションのリップシンクと言葉の意味、響きをパズルのように合わせて完成させたとか。

自身が学生のときに洋楽ファンだったことから、「僕も学生だったら『なんてことしてくれるんだ』と文句を言っているはず」と蔦谷さん。吹替版に賛否両論があることは分かった上で、本国の作品の気迫や本気度を感じ、「超えるものを作って本国にも喜んでもらおう」という気持ちになり、デモ作りの仮歌から一曲一曲、本国のチェックを取りながら、少しずつ信頼を得る作業が続いたのだそうです。

60曲以上ある中で一番難しかったのが「Don't You Worry 'bout A Thing」(スティーヴィー・ワンダー)という蔦谷さん。中には翻訳許諾がアーティストから下りなかった曲もあったため英語で歌うことになり、発音の苦労も。トレンディエンジェルの斎藤司さんがテイラー・スウィフトの「Shake It Off」を英語で、しかもテイラーのキーで歌うという難しい作業だったとか。これは本国と同じく、4度キーを下げて歌を録音してコンピューターでオリジナルのキーに上げる処理で解決した、そんな制作の裏話も教えてくれました。

そして豪華キャストが参加している中でも、山寺宏一さんが「凄かった!」と回想する蔦谷さん。

蔦谷さんは「レコーディングで4年ぶりくらいぶりに泣きましたね、ワンテイク・オッケーというのを久しぶりに体験しました。山寺さんが『My Way』という曲に対してめちゃくちゃ研究して来てくれたんですよ。いろいろな人のカバーを全て聴いて『自分がこの歌を歌う意味とは』とまで考え過ぎてナーバスになるくらいで。超一流の方が仕事に向き合う気持ちも含めてうれしくて、立ち上がって泣いてましたね」と語りました。

映画「SING」は3月17日より全国ロードショー。ぜひ名曲の数々を劇場で楽しんでください!

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【番組情報】
番組名:「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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