「クマムシ博士」が語る地球外生命体の可能性は?

J-WAVEで放送中の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MORNING INSIGHT」。3月8日(水)のオンエアでは、慶應義塾大学先端生命科学研究所特任講師の堀川大樹さんをお迎えしました。

先日NASAが発表した、地球によく似た7つの太陽系外惑星の発見…地球外生命体の可能性など興味は尽きません。「クマムシ博士」として知られる堀川さんは、NASAエイムズ研究センター時代もクマムシの研究をしていたそうです。

紫外線に強いと言われるクマムシを、火星環境を疑似再現した容器に入れて、40日間、火星の環境に耐えられるか調べる実験を行ったところ、殆どが死ななかったそう。また、水のないところでは乾いて仮死状態になる「乾眠」状態になって生き残ることができることもわかったそうで、「火星にそういう生き物が眠っている可能性も無くはない」と堀川さん。

宇宙でも死なない最強生物クマムシは、体長1ミリ以下、足は4対8本ありますが、昆虫ではなく緩歩(かんぽ)動物です。堀川さんは、それまで飼育できなかったクマムシを飼育できるようにしたことで博士号をとり、特にヨコヅナクマムシに関しては、日本で作られたある特定のクロレラのみで飼育可能なことも発見したりと、まさにクマムシ界の第一人者です!

クマムシ研究から人間の生活に活かせることも多く、例えばその強い耐性力をエビに移植し、冷凍せず乾いた状態で常温で運搬して、水を与えて新鮮な状態に生き返らせることが可能になれば、冷凍するエネルギーが必要なくなり、環境にも優しく、運搬コストを抑えることもできるのでは? と考えているそうです。

現在、いくつかのクマムシの遺伝子を研究している堀川さんは、クラウドファンディングで研究費用を募っているそう。寄付してくれた人にはクマムシの限定ぬいぐるみや、堀川さんのサイン本などをプレゼントする特典もあるそうですよ。

研究が成功していけば、将来、人間を乾燥させ、ロケットに乗せて100万光年向こうの惑星に飛ばし、水をかけて生き返らせ惑星移住を完了させる、なんてことも可能になるかもしれないと話していました。

そんなクマムシについて堀川さんが書いた最新著書『クマムシ博士の クマムシへんてこ最強伝説』が現在発売中です。クマムシの凄さを綴りつつ、人気の「クマムシさん」などのイラストも先生が書き、「シールも付いてます」とのこと(笑)。私たちの生活を変えてくれるかもしれないクマムシを知る一冊、是非チェックしてみてください!

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【番組情報】
番組名:「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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