原宿“カワイイ”文化は寺山修司の小説から生まれた?

J-WAVEで放送中の番組「OTHERS」(ナビゲーター:ふかわりょう)。10月8日のオンエアでは、原宿の”kawaii(カワイイ)”カルチャーを世界へ発信するアートディレクター・増田セバスチャンさんが登場しました。

増田セバスチャンさんは、カワイイカルチャーを象徴するショップ「6%DOKIDOKI」のプロデューサーを務めるほか、きゃりーぱみゅぱみゅさんの「PONPONPON」「つけまつける」のミュージックビデオのアートディレクションを手がけたことでも注目を浴びました。また、TV番組や企業のキャンペーン、世界各国での個展など、活躍の場を広げています。

そんな増田さんが、原宿でカワイイカルチャーで生み出すことになったのには、実は意外な出合いがきっかけだったそう。高校生の頃、休日は原宿の「ホコ天」でライブを見る生活を送っていた増田さんは、卒業後は大阪に移りますが、土地に馴染めず、ひきこもり状態に…。しかしそんな日々の中、図書館である本との運命的な出合いをすることになります。

「いろんな本を読む中で出合ったのが、寺山修司の『書を捨てよ、町へ出よう』でした。当時はすごく将来に悩んでいたのですが、とにかくこのままじゃいけないという気持ちにさせられて。それで東京に戻って、寺山修司みたいな世界を自分でも作れるようなクリエイターになりたいと思ったんです」(増田さん、以下同)

しかし、決意を持って東京に戻っても迷走の時期が続き、自分の表現を求めて再び原宿の地に降り立ちます。

「わかってくれる人は絶対にいると思っていました。それで、自分が10代のときに通った、あの原宿なら…自分をわかってくれるんじゃないかと、原宿に行ったんです」

そしてついに1995年、思い出の地である原宿で「6%DOKIDOKI」をオープン。SNSの登場を機に、お店の存在は一気に世界で知られることになります。Myspaceでお店のHPを作ったところ、世界中から問い合わせのメールが殺到。SNSによって、原宿のカルチャーを求める人同士がつながったのです。「原宿は街自体がコミュニティの性格を持っていたのですが、それがそのままインターネットに移動したと思った」と増田さん。

その傍ら、アートディレクターとして、当時お店の常連だった高校生のきゃりーぱみゅぱみゅさんをファッション雑誌の表紙に取り上げ、原宿発のアイコンへと導いていきます。

「もっともっと作りたいものがある」と話す増田さん。増田さんの夢は、これからもますます進化していきそうです。

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【番組情報】
番組名:「OTHERS」
放送日時:毎週土曜 22時ー24時
オフィシャルサイト:http://www.j-wave.co.jp/original/others/

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