家入一真 たった数年で十数億円を使い果たした理由

J-WAVE月曜―木曜22時からの番組「AVALON」(水曜ナビゲーター:満島真之介)。8月31日の「AVALON」では、会社やバイト、部活、学校、あるいは今の恋愛を「続けるべき」か「やめるべき」かを見極めるポイントをテーマにお送りしました。

今回は、さまざまなやめどき・続けどきの見極め方を“連続起業家”の家入一真さんにお聞きしました。

家入さんは、現在37歳。中学時代の引きこもり、高校中退を経て、一念発起して起業。会社を上場させて十数億円を手にしたものの、数年でその資産を使い果たしたそうで…。その豊富な経験による貴重なお話を聞くことができました。

そもそも中学生のときに、引きこもってしまった理由をお聞きすると…

「中2のときに、友人に(下の)“毛”が生えたんですよ。それを僕だけに教えてくれたんですけど、僕はクラス中に言いふらしちゃって。今だと笑い話かもしれないんですけど、それで『とんでもない奴だ』『こいつは口が軽いし友人を裏切るひどい奴だ』ってなっていじめが始まって、ほとんど学校に行けなくなっちゃったんです」(家入さん、以下同)

確かに“下の毛問題”は思春期の少年にとってはシビアですよね。そこから、ご両親に何を言われようと、逃げ回って学校に行かなかったそうです。

「そこから僕の人生、逃げっぱなしで。とにかく嫌なことがあったらすぐ逃げる」

引きこもりを数年続ける生活の中で、パソコン通信で知らない人たちと会話をしていたそうです。そこで「人と交流するのはやっぱり楽しい」と感じた家入さんは、さらに「もっと外に出て人と話したい」と、大学に入ったと話します。

しかしその後、家庭の事情で大学をやめ、就職をしなければいけなくなった家入さん。いくつかの会社に就職するものの、「時間を守れない」などの理由で、どこもうまくいかずクビになってしまいます。そのとき、「あ、自分で会社やらないと、生きていけないんだな」と思われたそう。

「起業って普通は、『いつか金持ちになりたい』とか『世界一の企業を作る』とか、そういう夢があるじゃないですか。でも全然そんなことなくて…。本当にもう、それしか選択肢がなかったくらいの感じなんです。自分の居場所って自分で作らないとないんだなって」

起業するというと、ポジティブな印象があるかと思いますが、家入さんの場合は全く逆だったのですね。このきっかけも驚きですが、さらにその会社をたった数年で上場までさせてしまうのも驚きですよね。

しかし…ここからさらに家入さんのお話に驚かされます。普通の考えでは、それを元手にもっと大きなことを始めようとなりそうなのですが…、なんとその十数億円を使い果たしてしまうのです(笑)。一体なぜ!?

「起業の経緯が、夢も希望もないものだったんで。運良く成功って呼ばれるものを手にしたわけですけど、自分としてはそこを望んではいないので。お金が入ってきたことは嬉しいですけど、それでさらに大きなことをというよりは、むしろ、青春を取り戻そうっていう方向にいっちゃったんですよね」

その“失われた青春の取り戻し方”というのを具体的に聞いてみると…

「キャバクラに行きまくった」

とのこと(笑)。満島は、当時の家入さんに関する噂を聞いたことがあるそうで、「巷の噂では、家入さんが六本木界隈に来ると、六本木中の店が家入さんを『次は俺たちの店に!』となってたらしいよ!」と暴露(笑)。

さて、家入さんは「連続起業家」という肩書きがあるように、そこからいくつも起業されていきます。その「始める」パワーはどこから来るのでしょう?

「パワーというか、居場所のなさから会社を作ったわけなんですけど、その自分で作った居場所も、社員がどんどん増えていって賑やかになってくると、居場所がまたなくなっていくんですよ。…で、逃げちゃうんです。で、次また新しい居場所を作って、また…」

そんな家入さんですが、最後に、家入さん流の「やめどき・続けどきの見極め方」のアドバイスをいただきました。

「まぁ、全てはなんとかなります。だから逃げたら良いんだと思います。(中略) “全ては流れるままに生きていく”ということが、楽に生きるコツなのかなぁ」

家入さんご自身はかなり突飛な人生経験をされてきたと思いますが(笑)、この言葉は人生を楽しむ上で、どんな人にも参考になるような気がしますよね。

今、もし“やめどき”で悩んでいたら、選択肢の中に“逃げる”を入れてみてはいかがでしょうか? ただし、人に大きな迷惑をかけない程度に…(笑)。

【関連サイト】
「AVALON」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/avalon/

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