【連載】やきそばかおるのEar!Ear!Ear!(vol.1)

心優しい松岡茉優さんが、台本を読む際にためらった言葉

ちょっと、学生時代を思い出してみてください。友だちが休んだときに「◯◯ちゃん、大丈夫かな?」と一日中心配していた同級生はいませんでしたか? 学校生活や恋愛など、さまざまなテーマについて討論する「AVALON」(月曜~木曜22時~23時30分)の、月曜日を担当している松岡茉優さんは、おそらくそのタイプだと思います。

友だち思い、アイドル思い、漫画思い、お笑い芸人思いなど、松岡さんの好きなものは多岐に渡ります。しかも、それぞれへの愛が深い。それは「AVALON」の番組内でも垣間見ることができ、トークの端々に見てとることができます。たとえば、松岡さんは昔から「モーニング娘。」が好きで、なかでも卒業した鞘師里保(さやし・りほ)さんの大ファン。とある会話で「広島」というキーワードが出た瞬間、広島出身の鞘師さんのことが頭に浮かんだようで「広島といえば、鞘師と同じね!」とイキイキと話していました。そのときの会話の内容は、鞘師さんとは何も関係なかったのに「広島=鞘師」と、とっさに出てくるところは、なんとも松岡さんらしいひとコマでした。

また、仲の良い友だちの話をサラリと紹介するのも松岡さんならでは! たとえば「『かりゆし58』の曲を紹介したときは「カラオケに行ったときに、ドラマ『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』で一緒に出ている伊藤沙莉が歌ってくれるの」とさりげなく紹介していました。朝の連続テレビ小説「あまちゃん」(NHK)で共演して以来仲良しの橋本愛さんの話題や、若手女優の友だちの名前を出して「◯◯ちゃん、元気かな?」と問いかけたことも。

これは私の想像ですが、松岡さんの人の良さは、おそらく子どもの頃から「おはガール」として出演していた「おはスタ」(テレビ東京)で培われたものだと思います。3月に「おはスタ」に19年間出演していた“やまちゃん”こと山寺宏一さんが卒業することになり、松岡さんもスタジオに駆けつけました。松岡さんがやまちゃん宛てに書いた感謝の手紙を読んだところ、やまちゃんはうるうると泣いていました。松岡さんが「やまちゃん、大好き!」と言うと、やまちゃんが照れる場面もありました。先ほど「友だち思い、アイドル思い…」と書きましたが、さらに「やまちゃん思い」を付け足しておきます。

漫画思いの松岡さんが「AVALON」でさまざまな漫画を紹介したこともありますよね。『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(平尾アウリ)、『町田くんの世界』(安藤ゆき)、『がっこうぐらし!』(海法紀光《ニトロプラス》×千葉サドル)、『岡崎に捧ぐ』(山本さほ)など。松岡さんは漫画について非常に詳しく、漫画コラムを書いている私の友人も「よくチェックしている!」と感心していたほどです。しかも、漫画の話をするときは楽しそうに話すため、松岡さんの漫画トークを聴いているうちに無性に読みたくなり、先日はオンエア後、深夜にも関わらずその漫画を買いにいきました。深夜の飯テロならぬ“漫テロ”です。おまけに紹介する作品がどれも面白いのです。

松岡さんは子どもの頃から漫画が好きすぎて『NARUTO』(岸本斉史)を読んでいたときは、カカシ先生のことを本気で好きになり、「カカシ先生が一度死んでしまった際は、熱を出して学校を休んだことがある…」と「AVALON」で明かしていました。さすがに「まゆらー(仮)」(松岡茉優ファンの通称)の私も「大丈夫か?」と心配するほどですが、それほどピュアで優しいということです。

松岡さんは、内村光良さん、ネプチューンらが出演していた「笑う犬の生活シリーズ」育ちでお笑いも大好きです。大好きな若手芸人のうちの一組「相席スタート」の山崎ケイさんが「AVALON」に出演したときは大興奮。しかも、優しい松岡さんは山崎さんのプロフィールを紹介するときに、台本に「ちょうどいいブスとしておなじみの山崎ケイさん」と書いてあるのを見て、一瞬、読むのをためらったことも私は聴き逃しませんでした。

もちろん、サポーターであるリスナーへの愛も強く、人生相談コーナー「POSTEL」では優しく、かつシビアにアドバイスをします。SNSでの反応を見ていると、下は小学生から上は親世代まで幅広い方に聴かれているようです。親世代にとっては、聴いているうちに10代にタイムスリップするような気分にさせてくれる「AVALON」。他の曜日(KenKen、満島真之介、渡辺直美)も含めて、アンチエイジングにもってこいの番組です。

AVALON  http://www.j-wave.co.jp/original/avalon/

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