J-WAVE土曜の番組「SAPPORO BEER OTOAJITO」(ナビゲーター:クリス・ペプラー)4月16日のオンエアでは、和嶋慎治(人間椅子 Vo, G)をゲストに迎え、幼少期に没頭したという音楽を軸に、彼のルーツを辿りました。
■「ダーク」に惹かれ育った和嶋慎治さん
青森県出身の和嶋さん。子どもの頃は、自然が多いので山に行ったりしていたかと思いきや、和嶋さん自身は部屋の中で本を読むのが好きな子どもだったそうで、自称「早過ぎたヲタクみたいなもの」。早いうちから児童文学では読み足りなくなり、江戸川乱歩を読んだ時にそのダークさに心奪われたそうです。
最初に買ったレコードは、小学校4年生か5年生のときの、フランスの音楽グループHOT BLOODのもの。周りの友達はみんな、当時大流行の「およげ!たいやきくん」を買っていたのですが、その頃からもう人と同じものにはいかない性格だった、と振り返っていました。
ギターを初めたきっかけは、小学校6年生の頃、姉が借りてきたビートルズ「アビイ・ロード」に衝撃を受けて。「I WANT YOU(SHE'S SO HEAVY)」「COME TOGETHER」は、ビートルズ特有のハーモニーがなく、「内面的で個人の苦しみを歌っている気がした」と語ります。
江戸川乱歩の話の段階から“ダークの良さ”にずっと同意していた、ナビゲーターのクリス・ペプラーがここにきて、「30歳過ぎるまでビートルズに興味がなかった」と暴露します。「軟弱な感じがして、何言ってるんだろう」と思っていたそう。と、その発言にまた強く同意した和嶋さん。「LED ZEPPELINとかに中学生でハマりだしたら、ビートルズがうすっぺらく聞こえてきた」「そのディスる感じ分かります」と、かなりシンパシーを感じていた様子でした。
和嶋さんが「あれを聴いた時に悪魔の音楽だと思った。人間がやっちゃいけない音楽だと思った」と、衝撃を受けたのはLED ZEPPELINの「BLACK DOG」。「ビートルズのダークサイドに似ている!」と思い、人生を変えた曲は、KING CRIMSONの「21ST CENTURY SCHIZOID MAN」。
大学時代、人間椅子の現ベース・鈴木研一さんともにオリジナルをやりつつもコピーしていたBLACK SABBATHの曲などなど、バックで流しつつ「これが良い」と感嘆の声をあげながら、その曲と出会った時の繊細な感覚を事細かに伝えてくれました。
ちなみに、初めてギターを本格的に練習したのは、LED ZEPPELINの「STAIRWAY TO HEAVEN」。中学生の夏休みに3カ月、1日8時間かけて、ちゃんとして弾けるようになった1曲目でした。「いきなり難しい曲にチャレンジしたんですけど、ソロ前の変拍子と、出だしのアルペジオが難しかった」と本人談。没頭し過ぎて親に心配されるほどの練習量だったそうです。「飽きなかった?」とクリス・ペプラーがきくと、「あきらめきれなかった」と即答。「今CDを出せてるのは、あの時期があったから」と、のめり込んで練習に打ち込んだ幼い頃を抱きしめていたようでした。
■ロックは「本来カッコ良くない人が輝く」のがいい
「ロックはうまくてもだめ。こんな風に『おれはこれをやりたい』を混じりっけなしでやるから打たれるんだ」と、あるバンドの曲を聴きながら、強い語気で言うと、「ああ、でもこのバンドが下手っていう意味じゃないですよ」と笑ってフォローする和嶋さん。
「ロックは、本来はカッコ良くない人が舞台にでて輝くっていうのがいいんですよ」「上手く社会にとけ込めない人が、ロックをやったら…っていうのがいい」と、和嶋さん独自の、ダークであり、でもキラキラとしているロックへの想いが、様々な言い方を介して、溢れ出ていました。
そんな和嶋さん、アルバム「怪談 そして死とエロス」発売全国ツアーが人気のため追加公演を行なうとのこと。4月17日、場所は EX THEATER ROPPONGI。また、6月15日には新宿ロフトで 、「ずっとリスペクトしていた」戸川純さんとの対バンライブも。「恐ろしくこわいサブカルチャーな濃密な夜になりそう」とワクワクした口調で語っていました。
ダークに惹かれて育ち、今もなおファンを離さない魅力的な音楽を発信し続けている和嶋慎治さんのバンド「人間椅子」。興味をもたれた方はぜひ、ライブに足を運んでみてはいかがでしょうか。
【関連サイト】
「SAPPORO BEER OTOAJITO」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/
■「ダーク」に惹かれ育った和嶋慎治さん
青森県出身の和嶋さん。子どもの頃は、自然が多いので山に行ったりしていたかと思いきや、和嶋さん自身は部屋の中で本を読むのが好きな子どもだったそうで、自称「早過ぎたヲタクみたいなもの」。早いうちから児童文学では読み足りなくなり、江戸川乱歩を読んだ時にそのダークさに心奪われたそうです。
最初に買ったレコードは、小学校4年生か5年生のときの、フランスの音楽グループHOT BLOODのもの。周りの友達はみんな、当時大流行の「およげ!たいやきくん」を買っていたのですが、その頃からもう人と同じものにはいかない性格だった、と振り返っていました。
ギターを初めたきっかけは、小学校6年生の頃、姉が借りてきたビートルズ「アビイ・ロード」に衝撃を受けて。「I WANT YOU(SHE'S SO HEAVY)」「COME TOGETHER」は、ビートルズ特有のハーモニーがなく、「内面的で個人の苦しみを歌っている気がした」と語ります。
江戸川乱歩の話の段階から“ダークの良さ”にずっと同意していた、ナビゲーターのクリス・ペプラーがここにきて、「30歳過ぎるまでビートルズに興味がなかった」と暴露します。「軟弱な感じがして、何言ってるんだろう」と思っていたそう。と、その発言にまた強く同意した和嶋さん。「LED ZEPPELINとかに中学生でハマりだしたら、ビートルズがうすっぺらく聞こえてきた」「そのディスる感じ分かります」と、かなりシンパシーを感じていた様子でした。
和嶋さんが「あれを聴いた時に悪魔の音楽だと思った。人間がやっちゃいけない音楽だと思った」と、衝撃を受けたのはLED ZEPPELINの「BLACK DOG」。「ビートルズのダークサイドに似ている!」と思い、人生を変えた曲は、KING CRIMSONの「21ST CENTURY SCHIZOID MAN」。
大学時代、人間椅子の現ベース・鈴木研一さんともにオリジナルをやりつつもコピーしていたBLACK SABBATHの曲などなど、バックで流しつつ「これが良い」と感嘆の声をあげながら、その曲と出会った時の繊細な感覚を事細かに伝えてくれました。
ちなみに、初めてギターを本格的に練習したのは、LED ZEPPELINの「STAIRWAY TO HEAVEN」。中学生の夏休みに3カ月、1日8時間かけて、ちゃんとして弾けるようになった1曲目でした。「いきなり難しい曲にチャレンジしたんですけど、ソロ前の変拍子と、出だしのアルペジオが難しかった」と本人談。没頭し過ぎて親に心配されるほどの練習量だったそうです。「飽きなかった?」とクリス・ペプラーがきくと、「あきらめきれなかった」と即答。「今CDを出せてるのは、あの時期があったから」と、のめり込んで練習に打ち込んだ幼い頃を抱きしめていたようでした。
■ロックは「本来カッコ良くない人が輝く」のがいい
「ロックはうまくてもだめ。こんな風に『おれはこれをやりたい』を混じりっけなしでやるから打たれるんだ」と、あるバンドの曲を聴きながら、強い語気で言うと、「ああ、でもこのバンドが下手っていう意味じゃないですよ」と笑ってフォローする和嶋さん。
「ロックは、本来はカッコ良くない人が舞台にでて輝くっていうのがいいんですよ」「上手く社会にとけ込めない人が、ロックをやったら…っていうのがいい」と、和嶋さん独自の、ダークであり、でもキラキラとしているロックへの想いが、様々な言い方を介して、溢れ出ていました。
そんな和嶋さん、アルバム「怪談 そして死とエロス」発売全国ツアーが人気のため追加公演を行なうとのこと。4月17日、場所は EX THEATER ROPPONGI。また、6月15日には新宿ロフトで 、「ずっとリスペクトしていた」戸川純さんとの対バンライブも。「恐ろしくこわいサブカルチャーな濃密な夜になりそう」とワクワクした口調で語っていました。
ダークに惹かれて育ち、今もなおファンを離さない魅力的な音楽を発信し続けている和嶋慎治さんのバンド「人間椅子」。興味をもたれた方はぜひ、ライブに足を運んでみてはいかがでしょうか。
【関連サイト】
「SAPPORO BEER OTOAJITO」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/