箱根彫刻の森で迷画に出会う、横尾忠則の「迷画感応術」

J-WAVE平日(月~木)昼の番組「BEAT PLANET」(ナビゲーター:サッシャ)のワンコーナー「HILLS AGENCY」。 3月14日のオンエアでは、美術家の横尾忠則さんに、箱根彫刻の森美術館で開催される 展覧会「迷画感応術」について聞きました。

横尾忠則さんといえば、イラスト・絵画・音楽界とも深いつながりがあり、マイルス・デイヴィスやサンタナ、 日本のハードロックバンドLOUDNESSのアルバム・ジャケットなども手掛けています。なかでも、 22面体ジャケットをアートワークに用いたサンタナのアルバム「Lotus」は、 ギネスの記録にもなるなど、さまざまな形で世の中をあっと言わせてきました。

そんな横尾さんの作品を集めた展覧会「迷画感応術」が19日(土)から 箱根の彫刻の森美術館でスタートします。

「タイトルは『迷画感応術』となっていますけれども、有名な絵画という意味ではなく、 この場合は「迷う」という字をあてています。絵の内容は有名な画家の作品に対するオマージュ。 そういった作品を長年描いてきたものがかなりの数あるので、 そういったものを展示しようということになったわけです」(横尾さん)

5歳のときに絵本を模写したところからスタートしたと言われている横尾さんの芸術。 なかでも1980年にニューヨーク近代美術館で出会った、ピカソの衝撃は大きなものだったそうで、 今回も「オマージュ」という形で描かれた作品が多数展示されています。ほかにも、 マグリットやマルセル・デュシャンなど、横尾さんの芸術活動にインスピレーションを与えた名画の オマージュ作品が見られるそうです。まさに横尾さんの芸術の軌跡を辿る展覧会とも言えますね。

そして、この展覧会のために制作された新作として、箱根の中の「Y字路」をいくつかアレンジし、 箱根であると同時に架空の箱根を描いた作品がお目見えします。見知った名画や箱根の町が、 横尾さんのフィルターを通すと、どのように見えるのでしょう。事前にある知識との相違、 そんな落差に驚かされるのも楽しみのひとつかもしれませんね。横尾さんは、 作品について次のように語りました。

「社会全体の出来事とか世界の出来事、ニュースが僕の中に『情報』として入っているわけですが、 そのままストレートに出ていくんじゃなくて、僕の今までの過去のいろいろな子供のころからの 経験とか記憶がミックスされた形で出てくる、作品に何らかの形で現れていると思います」(横尾さん)

19日から箱根の彫刻の森美術館でスタートする「横尾忠則 迷画感応術」。春休み、 箱根の自然と共に「迷画」に感応する旅はいかがでしょうか。

【関連サイト】 「BEAT PLANET」
オフィシャルサイト http://www.j-wave.co.jp/original/beatplanet/

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