J-WAVE日曜深夜の番組「GROWING REED」(ナビゲーター:岡田准一)。11月22日のオンエアでは、高級鮮魚店「根津松本」店主の松本秀樹さんが登場しました。
東京・根津に店を構える同店は、ほかではなかなか見ることのできない鮮魚を購入できることで、今注目を集めています。松本さんの実家も高級魚を扱う魚屋でしたが、当初は俳優を目指して渡米。帰国後、仕事を探していたところ偶然紹介されたのが魚屋の仕事だったこともあり、魚の素晴らしさに目覚め35歳で独立。「根津松本」を開業しました。
「高級」というと鯛などの高級魚を想像しますが、松本さん自身は高級ということにこだわっておらず、とにかく「良いもの、おいしいもの」を求めた結果、金額もそれなりになったという結果のようです。文京区という場所もあり、オープン当時は周りから「すぐ潰れる」と声が聞こえてきたといいます。
現在も基本的に松本さんが接客にあたり、刺身の注文が入ると自ら包丁でさばいて盛りつけて販売するそう。連日、ツウなお客さんで賑わう同店ですが、松本さんが魚の仕入れでこだわっている点を教えていただきました。
「僕は、その魚に惚れ込んで買うことが多いですね。魚のオーラを見るんです。内から出る力みたいなのがあるので。秋刀魚とか箱にいっぱい並んでるじゃないですか。同じ産地でとれて、大きさもちゃんと選別してあって。その中でも全然違うんです」
松本さんによれば築地には、鯛、秋刀魚、鮭など魚別に目利きの仲卸人が数人いるそうで、その達人たちから仕入れているそう。たとえば秋刀魚の価格であれば、スーパーに100円で売ってるイメージですが、松本さんが仕入れる秋刀魚は、店頭で1,000円の値段をつけるとか。ちなみに鰻に至っては、仕入れ値で3万を超えるそうです・・・。一体、魚のオーラを見てとれるようになったのは、いつからだったのでしょうか。
「最初は見えなかったんです。『これ、いい魚だ』と思って仕入れても脂が無かったりだとか。それで、すごく大きくてキラキラした綺麗な魚が良いわけじゃないってことに、10年くらい前にやっと気づきましたね」
ちなみに、東京湾の千葉・竹岡などの鰆(サワラ)は実は、これからが美味しい季節なのだとか。その字から春が旬というイメージですが、「春はたいしたことないです。うまくない。春だったら僕は(店に)置かないです」とバッサリ。「サワラって身が固いイメージがないですか? 全然でフワフワですよ」とも。
「鰆は春にいっぱいとれるんです。瀬戸内あたりだとか、産卵のために来るんで。いっぱい取れていっぱい並ぶから旬だって言いますけど、『センスねぇ~!』って思いますね(笑)」
店内には、ガラスの中に魚が宝石のようにディスプレイされており、見せ方にもこだわっている松本さん。最後に魚屋という仕事に対しての想いを聞いてみました。
「メッセージとか大それたことはないです。ただ、魚屋が敬遠される職業じゃなく、魚屋になりたいと思う人が増えればいいなとは思います。やり方ひとつで魚屋も良いものになっていくんじゃないかなって。これからどんどん魚屋が無くなっていく中で、魚屋も日本の文化じゃないですか。それを良い形で残していければ良いと思います」
松本さんの父もそうであったように、「魚屋という職業のイメージを変える」ことを念頭に仕事をしているという松本さん。ぜひ、松本さんが仕入れた「オーラのある魚」を食べてみたいものです。
【関連サイト】
「GROWING REED」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/growingreed/
東京・根津に店を構える同店は、ほかではなかなか見ることのできない鮮魚を購入できることで、今注目を集めています。松本さんの実家も高級魚を扱う魚屋でしたが、当初は俳優を目指して渡米。帰国後、仕事を探していたところ偶然紹介されたのが魚屋の仕事だったこともあり、魚の素晴らしさに目覚め35歳で独立。「根津松本」を開業しました。
「高級」というと鯛などの高級魚を想像しますが、松本さん自身は高級ということにこだわっておらず、とにかく「良いもの、おいしいもの」を求めた結果、金額もそれなりになったという結果のようです。文京区という場所もあり、オープン当時は周りから「すぐ潰れる」と声が聞こえてきたといいます。
現在も基本的に松本さんが接客にあたり、刺身の注文が入ると自ら包丁でさばいて盛りつけて販売するそう。連日、ツウなお客さんで賑わう同店ですが、松本さんが魚の仕入れでこだわっている点を教えていただきました。
「僕は、その魚に惚れ込んで買うことが多いですね。魚のオーラを見るんです。内から出る力みたいなのがあるので。秋刀魚とか箱にいっぱい並んでるじゃないですか。同じ産地でとれて、大きさもちゃんと選別してあって。その中でも全然違うんです」
松本さんによれば築地には、鯛、秋刀魚、鮭など魚別に目利きの仲卸人が数人いるそうで、その達人たちから仕入れているそう。たとえば秋刀魚の価格であれば、スーパーに100円で売ってるイメージですが、松本さんが仕入れる秋刀魚は、店頭で1,000円の値段をつけるとか。ちなみに鰻に至っては、仕入れ値で3万を超えるそうです・・・。一体、魚のオーラを見てとれるようになったのは、いつからだったのでしょうか。
「最初は見えなかったんです。『これ、いい魚だ』と思って仕入れても脂が無かったりだとか。それで、すごく大きくてキラキラした綺麗な魚が良いわけじゃないってことに、10年くらい前にやっと気づきましたね」
ちなみに、東京湾の千葉・竹岡などの鰆(サワラ)は実は、これからが美味しい季節なのだとか。その字から春が旬というイメージですが、「春はたいしたことないです。うまくない。春だったら僕は(店に)置かないです」とバッサリ。「サワラって身が固いイメージがないですか? 全然でフワフワですよ」とも。
「鰆は春にいっぱいとれるんです。瀬戸内あたりだとか、産卵のために来るんで。いっぱい取れていっぱい並ぶから旬だって言いますけど、『センスねぇ~!』って思いますね(笑)」
店内には、ガラスの中に魚が宝石のようにディスプレイされており、見せ方にもこだわっている松本さん。最後に魚屋という仕事に対しての想いを聞いてみました。
「メッセージとか大それたことはないです。ただ、魚屋が敬遠される職業じゃなく、魚屋になりたいと思う人が増えればいいなとは思います。やり方ひとつで魚屋も良いものになっていくんじゃないかなって。これからどんどん魚屋が無くなっていく中で、魚屋も日本の文化じゃないですか。それを良い形で残していければ良いと思います」
松本さんの父もそうであったように、「魚屋という職業のイメージを変える」ことを念頭に仕事をしているという松本さん。ぜひ、松本さんが仕入れた「オーラのある魚」を食べてみたいものです。
【関連サイト】
「GROWING REED」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/growingreed/