J-WAVE平日(月~木)朝の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」のワンコーナー
「Morning Insight」(ナビゲーター:別所哲也)。5月25日のオンエアでは、
ゲストに作家の冲方丁さんが登場しました。
代表作『天地明察』や『光圀伝』などの時代小説のみならず、SFやライトノベル、 漫画やアニメ、映画とジャンルを超えた創作活動を展開している冲方さん。 そんな冲方さんが、出版界に新風を巻き起こす試み“二次創作解禁”と、 脚本を担当した「攻殻機動隊 新劇場版」の見どころを語りました。
“二次創作”というと、小説家や出版界とは敵対しそうですが、冲方さんは、 これからの時代、二次創作という形で作品や業界を盛り立てようとする読者と、 協同する方法は何かないかといつも考えていたのだそう。 その一つが冲方さんの作品を限定して二次創作を解禁した「冲方塾」。
「一つの試みとして、まずは場を限定して二次創作を解禁してみようと。 どんなことが起こるのかというのをリサーチしていくこともできますし、 実際にそこでクリエイターが育成されれば万々歳ですし、新たな二次創作の形が生まれるかもしれない。 これがうまくいけば、もっとコンテンツを広げたり、範囲を拡大したりすることができますし、 双方向の関係性で、どんどん良い方へ持っていきたいなと思っています」(冲方さん)。
また、冲方さんは「攻殻機動隊 新劇場版」の脚本を担当。『攻殻機動隊』を“教科書” というほど大ファンだったという冲方さんが、この映画の見どころを熱く語りました。
「攻殻機動隊の何がすごいって、今の情報化社会をある程度予見して、 その中でどう生きていったらいいかというのを示唆しているんですね。 たとえば、ネットにはびこるいろいろ考え方、倫理観がいつの間にか自分の中に入ってきて、 今考えているのは本当に自分の考えなのか、こう感じているのは誰かの感情が侵入してきているだけじゃないのか、 というこの疑問。この疑問の中でだんだん自分が拡散していってしまうのが、 ネット社会の一つの危険性でもあり、可能性でもあるんですが。その中で、 主人公の女性はぶれないんです。ネット社会における自分が自分であり続ける保障というものを保ち続ける。 それが作中で出てくる“ゴーストに従う”というフレーズ。 このゴーストが何であるかというのも、倫理観だったり、信念だったり、感情だったり、 いろいろな解釈ができるんですけど。複雑な事件の中で、 シンプルに自分のゴーストに従い続ける女性とその仲間たちの物語。これが一番の見どころです」(冲方さん)
冲方さんと双方向で展開されるイベント『冲方サミット×ブックショート』は6月6日土曜日に開催されます。 ネット時代の創造の可能性を秘めた“二次創作”の世界に触れてみてはいかがでしょうか。
【関連サイト】
「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/
代表作『天地明察』や『光圀伝』などの時代小説のみならず、SFやライトノベル、 漫画やアニメ、映画とジャンルを超えた創作活動を展開している冲方さん。 そんな冲方さんが、出版界に新風を巻き起こす試み“二次創作解禁”と、 脚本を担当した「攻殻機動隊 新劇場版」の見どころを語りました。
“二次創作”というと、小説家や出版界とは敵対しそうですが、冲方さんは、 これからの時代、二次創作という形で作品や業界を盛り立てようとする読者と、 協同する方法は何かないかといつも考えていたのだそう。 その一つが冲方さんの作品を限定して二次創作を解禁した「冲方塾」。
「一つの試みとして、まずは場を限定して二次創作を解禁してみようと。 どんなことが起こるのかというのをリサーチしていくこともできますし、 実際にそこでクリエイターが育成されれば万々歳ですし、新たな二次創作の形が生まれるかもしれない。 これがうまくいけば、もっとコンテンツを広げたり、範囲を拡大したりすることができますし、 双方向の関係性で、どんどん良い方へ持っていきたいなと思っています」(冲方さん)。
また、冲方さんは「攻殻機動隊 新劇場版」の脚本を担当。『攻殻機動隊』を“教科書” というほど大ファンだったという冲方さんが、この映画の見どころを熱く語りました。
「攻殻機動隊の何がすごいって、今の情報化社会をある程度予見して、 その中でどう生きていったらいいかというのを示唆しているんですね。 たとえば、ネットにはびこるいろいろ考え方、倫理観がいつの間にか自分の中に入ってきて、 今考えているのは本当に自分の考えなのか、こう感じているのは誰かの感情が侵入してきているだけじゃないのか、 というこの疑問。この疑問の中でだんだん自分が拡散していってしまうのが、 ネット社会の一つの危険性でもあり、可能性でもあるんですが。その中で、 主人公の女性はぶれないんです。ネット社会における自分が自分であり続ける保障というものを保ち続ける。 それが作中で出てくる“ゴーストに従う”というフレーズ。 このゴーストが何であるかというのも、倫理観だったり、信念だったり、感情だったり、 いろいろな解釈ができるんですけど。複雑な事件の中で、 シンプルに自分のゴーストに従い続ける女性とその仲間たちの物語。これが一番の見どころです」(冲方さん)
冲方さんと双方向で展開されるイベント『冲方サミット×ブックショート』は6月6日土曜日に開催されます。 ネット時代の創造の可能性を秘めた“二次創作”の世界に触れてみてはいかがでしょうか。
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