デパ地下に祈祷室 免税制度変更で変わる日本

J-WAVE平日(月~木)朝の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」
(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MITSUBISHI JISHO TOKYO DICTIONARY」。 10月16日のオンエアでは、「免税デパ地下」というキーワードを取り上げました。

10月1日から、免税に関する制度が変わりました。 日本の税金を払う必要のない外国人のために、消費税を免除する制度なのですが、 これまでは、特定の商品がその対象になっていました。 これが制度が変わったことで、食品や化粧品など消耗品を含む全品目が、 その対象となり、東京都内の百貨店では免税販売額が倍増。 特に外国人が多く訪れる銀座界隈のデパートでは、 軒並み2倍から3倍の伸びを見せ、順調なスタートを切っているそうです。

この制度により、これまで外国人客がそれほど多くなかった場所への誘致も進んで
おり、その代表格が「デパ地下」なのだそう。 そこで、情報サイトFashionsnap.com編集長の、小湊(こみなと)千恵美さんに話を聞いてみました。

「免税カウンターの拡充や、多言語化への対応など、 各社が強化していますね。
特に注目している施策が祈祷室の開設なんですが、 これは、イスラム教徒の方が
礼拝される場所で、 今は百貨店だけでなく、商業施設や空港などといったところにも、 続々と導入されているんです。通訳がいなくてもテレビ電話で通訳を行う場所もあります。 単に利便性や買い物の割安感だけではなく、 宗教や食べ物や家族連れといった、多様な生活習慣に対応するサービスの充実が、 これからの鍵になっていくのだと思います」(小湊さん)

さらに小湊さんは、今後は「もの」から「こと」に関心が寄せられていくのではないかと話します。 何を売るのか、というよりも、どうやって売るのか。 たとえば、
利き酒ができる日本酒販売など、「何が体験できるのか」ということが、 鍵を握りそうだということです。

そして、商業施設などに留まらず、 こんなところにも変化が起きそうだと言います。 「これから区やエリアなど“この国のお客様に強い”といった 差別化が起きると思っています。たとえば、原宿にはトルコの大使館があって、 代々木には大型のモスク(イスラム教の礼拝堂)があるので、 実はトルコ人に優しい街だったりするんですよね。 各地域が、どう特色を出して観光客を誘致していくか、 これから楽しみになりそうです」(小湊さん)

グローバル化が進む中、国際都市・東京になるために、 今回の免税に関する制度の変更は、 大きなターニングポイントになりそうですね。

【関連サイト】
「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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