J-WAVE 平日(月~木)午後の番組「GRATITUDE」(ナビゲーター:レイチェル・チャン)のワンコーナー「TOKYO GROWS」。4月16日のオンエアでは2016年、東京都墨田区にオープン予定の「すみだ北斎美術館」にフォーカスしました。
葛飾北斎と言えば、『富嶽三十六景』や『北斎漫画』などの代表作があり、ゴッホやモネ、ゴーギャンなど、西洋の画家たちにも大きな影響を与えた江戸時代の浮世絵師。1999年にはアメリカの雑誌『ライフ』誌の「1000年で最も重要な功績を遺した世界の人物100人」に選ばれた唯一の日本人でもあります。
そんな北斎の功績をたたえ、アーカイブしていこうという墨田区挙げてのプロジェクトが「すみだ北斎美術館」です。今年7月着工予定で、2016年秋にはオープンする予定。コレクション内容は世界的に貴重なものばかりになるそうです。また、美術館のデザインを手掛けるのは世界的建築デザイナー 妹島和世さん。建築物としても注目です。
墨田区区民活動推進部 北斎美術館開設担当参事 鹿島田和宏さんは、あまり知られていない北斎の生き様を明かしてくれました。「北斎って、墨田区内を中心に、90回以上引越しを重ねていた方で、その生き様というのは、本当に修行に修行を重ねて、食べるものや住むところなんかも関係なく、本当に絵のことばっかりに集中して、絶えず研鑽を続けていた方なんです」。
88年間の人生のほとんどを江戸文化の中心であった墨田区で過ごし、描き続けた人だからこそ、町や人、江戸の風俗をリアルに描けたのでしょうね。また、鹿島田さんは、北斎が暮らした墨田区の未来にも思いを馳せます。
「北斎を伝える美術館があることで、中心が生まれ、そこに人が集まって、また何かが起こる。こうしたサイクルができるような場所にしていくということが、地域の中にある美術館として求められているんじゃないかなと思います。さらには“アート”と、墨田区が力を入れている“ものづくり”“地域の活性化”ということが結びついて、ほかの地域にはない魅力になっていく。そのための仕掛けが今から必要かなと思っています」(鹿島田さん)
“江戸クリエイティブ”が“東京クリエイティブ”を生んでいき、墨田区がますます盛り上がりそうですね。オープンは2年後ですが、一足先に北斎をリスペクトして、北斎フィーバーを先取りしてみてはいかがでしょうか。
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