辻仁成 舞台出演者のラーメンズ片桐について「全く知らなかった」

J-WAVE土曜午後の番組「ATELIER NOVA」(ナビゲーター:クリス智子)のワンコーナー「Audi pleasure motif」。4月12日のオンエアにはミュージシャンで作家の辻仁成さんが登場しました。

先日、辻さんが脚本・演出を手掛ける舞台「海峡の光」がスタート。作品は辻さんの小説が原作で、刑務所を舞台に、かつてのいじめっ子・いじめられっ子の立場が、受刑者・刑務官という形で逆転するというストーリー。今回は舞台のために新たに脚本を書きなおしたとのことで、「小説と同じ骨格を持っているんですが、全く違う作品になりました」と辻さん。「スピード感のある、走り回る作品になりました。かなりマッチョな(笑)」とも話します。

舞台の主演である中村獅童さんとは、実は今回が初対面だったそう。その印象についてこう話します。

「最初はやんちゃな男の子だなぁという印象で。僕は3日目で通しをやったんですよ。『3日目で通すから、みんなセリフ覚えてきてね』と言ったんですが、彼は覚えてこなくて、本読みながら必死にやっていて。終わった後『こんな演出家初めてだ』って(笑)。3日目で通しというのはまぁ早いでしょうね。普通なら1週間はかかるでしょう。でも新しい劇場で、スタッフが誰も分からない状態で。そんな中1回だけ劇場を使っての稽古があったので、それに合わせて早く通しをやったんです。でも彼は変わり者が好きみたいで、そこから信頼されましたね(笑)」(辻さん)

実は、出演者のひとりであるラーメンズの片桐仁さんについては、全く知らなかったのだそう。

「ラーメンズの片桐さんに関しては全く知らなくて(笑)。ラーメンズって名前でまず衝撃を受けまして(笑)。でも、彼がまたすごくまじめな男で、セリフは全部本番前に覚えてきて。(中村獅童さんと)好対照なんですよ。その好対照が、いじめっ子、いじめられっ子ということではぴったりですよね」(辻さん)

また、舞台の一方で音楽活動も行っている辻さん。先日は久々にアルバム「コトノハナ~super best of Jinsei TSUJI~」をリリース。新曲のほか「ZOO」などの名曲も新たに録り直して収録したそうです。今回のアルバムについては次のように話します。

「今までロックをずっとやってきて、気持ちはロッカーに変わりないんですけど、ちょっと鎧を脱いで。自分の声や曲のメロディーや言葉、詩の大事さなんかを伝えられるアルバムになればいいなと思いました。とにかく力の抜けたアルバムを1枚、生活の場(パリ)で録りたいなと思って」(辻さん)

再録されたZOOもギターのカッティング演奏でこれまでとは全く違ったテイストに仕上がっています。辻さんの今までとは違った側面が見えてきそうなアルバム、ぜひ聴いてみてはいかがでしょうか。

【関連サイト】
「ATELIER NOVA」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/atelier/index.html

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