音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
緑黄色社会・長屋晴子が明かすステージ裏の素顔 長谷川あかりと語る“心の整え方”

ⓒ山本佳代子

緑黄色社会・長屋晴子が明かすステージ裏の素顔 長谷川あかりと語る“心の整え方”

堂々とステージに立つ姿の裏にも、緊張やプレッシャーがある。日々の食卓を彩るレシピの原点には、料理に心を救われた経験がある――。

緑黄色社会の長屋晴子、料理家・管理栄養士の長谷川あかりが、J-WAVEナビゲーターのノイハウス萌菜と、心の健康やセルフケアをテーマにスペシャルトークを展開した。

このトークは、ソニーミュージックのメンタルヘルスプロジェクト「B-side」が企画・制作するPodcast番組とJ-WAVEとのコラボレーションによる特別編。「世界メンタルヘルスデー」当日の10月10日に、『B-side Talk ~心の健康ケアしてる?』のPodcastとYouTubeで公開された。

10月10日は、心の健康について理解を深め、対話するきっかけとなる日だ。今年はB-sideとJ-WAVEがタッグを組み、「#聴くことからはじめよう」をキーワードにキャンペーンを展開した。

プライベートでも親交のある2人が語ったのは、表に立つ「Aサイド」の自分と、ありのままの「Bサイド」の自分。ここでは、トークの一部を紹介する。

【特別編】長屋晴子×長谷川あかり×ノイハウス萌菜の「表に立つ自分」と「ありのままの自分」 |世界メンタルヘルスデー Collab. with J-WAVE

Podcastはこちらから:https://bio.to/b-sidetalk

「本当は弱虫だしポンコツ」長屋晴子が明かす、ステージで見せる姿とのギャップ

長屋は、4人組バンド・緑黄色社会のボーカル&ギターを担当。「Mela!」「花になって」などの楽曲で幅広い支持を集めている。一方の長谷川は、子役・タレントとして活動した後、22歳で芸能界を引退し、その後、大学で栄養学を学び、管理栄養士の資格を取得した。2022年より、料理家・管理栄養士として発信をスタートしている。

音楽と料理。それぞれ異なる分野で活動する2人をつないだのは、SNSで見つけたレシピだった。


ノイハウス:お2人は、かなり現代的な、面白い出会い方だったそうですね。

長谷川:確かに現代的ではありましたね(笑)。

長屋:私が、とあるきっかけでSNSでレシピを発見して、「なんて面白いレシピなんだ」と思って、ずっとフォローしていたんです。大好きだったんです。それで、フォローし返してくださったんですよ。でも、そこで連絡したりすることは特になくて、「認知されているのかな?」みたいな感じでした。

長谷川:認知どころか「長屋晴子や! 何で?」という感じでしたよ(笑)。

長屋:うれしい(笑)。でも、基本的にはDMはしないでおこうと思ったんです。しゃべりたいし、会いたいけれど、仕事で一緒になりたいと思っていたんです。

でも、とある番組で私の友達が、「作ってくれた料理、おいしかったよね」と私の話をしてくれたんですけど、それがあかりのレシピだったんです。そういう話が出たから、Xで「そのとき話していたレシピはこれですよ」と、みなさんに向けて共有したんですよ。そこで引用してもらったので、「じゃあ連絡しよう!」と思いました。

ノイハウス:どんなレシピだったんですか?

長屋:あおさのカレーです。色も全然、私の知っているカレーじゃなくて、ちょっと緑っぽいんです。作ってみたら本当に簡単でおいしくて、10回以上作っているんです。

長谷川:うれしい〜!

20261014_bside_sub1.jpg

ⓒ山本佳代子

レシピをきっかけに親交を深めた2人。トークではまず、それぞれの仕事の原点をたどった。長屋が歌手を目指すようになった背景には、幼い頃の「褒めてもらえた」という経験の積み重ねがあったという。

長屋:姉の影響もあって、ピアノを習っていたんです。音楽に触れるきっかけはすごく多くて、その中でも歌うことは好きではあったんですけど、ピアノのレッスンで、私の歌を聴いた先生がすごく褒めてくれたんです。

音楽の発表会でも歌について褒めてもらうことがあって、そんなちょっとした積み重ねで、歌に対する自信がだんだんついてきて、気づいたら将来の夢が「歌手になりたい」になっていたんです。

ノイハウス:当時、表に立つのは、好きなタイプだったんですか?

長屋:それが難しいんですよね(笑)。引っ込み思案なくせして、気づいてほしい“察してちゃん”みたいな。表に立つのがすごく嫌いなわけじゃないけど、すごく緊張するし、プルプルしたり、顔も赤くなったりします。得意ではないんですね。

けれど、自分のことを認めてもらえたり、歌を褒めてもらうこと自体は好きなんです。“目立つことが好き”というわけではないんですけど、歌を褒められるのが好きということですね。

ノイハウス:ステージに立ち続けることで、緊張はほどけていくものですか?

長屋:だんだん減ってはいるんですけど、ゼロにはならないですね。ここ数年は緩和してきたんですけど、その前はずっと「帰りたい」と言っていました。極度の緊張で、ライブ前に帰りたくなっちゃうんですけど、帰れるわけもなく。

今はステージに立ったら楽しかったりもするんですけど、直前はやっぱり緊張やプレッシャーに襲われたりもします。

ノイハウス:そうなんですね。それこそ、長屋さんが普段なかなか見せない、A面のちょっと後ろにある部分というか。

長屋:歌っている雰囲気は結構堂々として見えると思うので、「緊張されるんですね」とはよく言われます。

そして、ボーカリストとしてどんどんハードルが高くなっていっちゃっているみたいな。期待されることが多かったり、かっこよく見られがちだったり、「しっかり者だね」と言われたり。でも、そういうふうに振る舞っている自分もいるので、全否定はできないんですけど、本当は弱虫だしポンコツなんです。そういうギャップはありますね。

20261014_bside_sub2.jpg

ⓒ山本佳代子

「作る・食べる」を通して心が回復。長谷川あかりのレシピの原点

長谷川が料理家を志すようになった背景にも、自分を認めてもらえた喜びがあった。芸能活動で思うような結果が出ず、食事が喉を通らないほどストレスを感じていた頃、心を動かされたのがレシピ本だったという。

ノイハウス:いつか自分が料理をして、それが仕事になると思ったことはあったのですか?

長谷川:いただいたお仕事や、自分がやりたいことを必死で表現したら、いつの間にか今こうして立っている、みたいな気持ちですね。実感もちゃんとあるし、「自分、頑張ったな」といういたわりの気持ちもあるけど、走って、立ち止まったら「ここにいた」みたいな気持ちになることはあります。

芸能活動では、大人として活動していきたいというタイミングで、オーディションに受からない時期があったんです。そのとき、食事が喉を通らないほどストレスを感じていました。「これはよくないな」と思っていたタイミングで、たまたま親と古本屋さんに入って、レシピ本のコーナーをのぞいたら、すごく心が動いたんです。そこで、ちょっとお腹がすく感覚も戻ってきて、作って食べてを繰り返していました。

それと、友人にご飯を作って食べてもらって、「おいしい」と言ってもらえると、それこそ「認めてもらえた」じゃないですけど、自分が思っているより、自分はダメな人間じゃないのかもと思わせてもらえました。

「作る・食べる」を通して自分の心が回復していったり、自分が自分として生きていくこと自体を肯定してもらえたり。レシピにはそういう力があるなと思いました。それで、レシピを書く仕事をしたいと思うようになりました。

20261014_bside_sub3.jpg

ⓒ山本佳代子

ノイハウス:まずは本の中のレシピを作って、自分でアレンジをして、それから自分で開発し始めたという流れですか?

長谷川:料理家の先生のレシピを見て作る時間が10年ぐらい続いて、それはただただ好きで作っていたんですけど、その間に結婚して、芸能界を引退して。それから管理栄養士の資格を取る学校に入ったんです。

料理すること自体は楽しいものだと信じて疑わなかったけど、料理が趣味ではなく、生活になった途端に「全然楽しくないな」と思ってしまって。

ノイハウス:作らないといけないものになると、またちょっと違う感覚になるというか。

長谷川:そうですね。自分の心を満たすとか、癒すとか、自分をケアする料理の良さはそのままに、生活とうまくバランスを取るための、中庸というか、1つの快適な選択肢としてのレシピがあったらいいなと思い始めてから、自分でレシピを作るようになりました。

心を満たしてくれる料理も、毎日の「やらなければいけないこと」になると、負担に感じることがある。その両方を知る長谷川のレシピは、忙しい日々の中でも無理なく作れて、気分が上がるものを目指している。長屋も、その魅力を実感する1人だ。

20261014_bside_sub4.jpg

ⓒ山本佳代子

長屋:一見、見たことのないレシピの組み合わせなんです。「この食材とこの調味料って合うんだ」と発見があるんですけど、作る過程を見るとすごく簡単だし、時間もすごく短いし、「これなら私にもできそう。おしゃれだし」みたいな。そういうのが詰まっているんです。

作るのが難しかったらハードルが上がるかもしれないけど、日常の中で「1品だけ試してみよう」と思える、料理が苦手な方でも作れるようなレシピなんです。

長谷川:「こういう料理を作れる自分になりたい」と思わせてもらえたら、それはレシピの力として強いかなって。どこか、お洋服を着るのに近い感覚というか。このブランドの服を着ている自分は、その間だけちょっと自分に自信が持ててうれしい、みたいな感覚はレシピにもあるかなと思うんです。気分が上がるようなことは考えています。

「ワクワクしなくなる」は疲れのサイン。2人が大切にする休み方

長屋と長谷川は、日々の忙しさの中で、自分の心の変化をどう捉えているのか。共通して挙がったのは、オーバーワークすると、普段なら楽しみにしていることに、気持ちが向かなくなるという感覚だった。

長屋:いろんな予定や、やらなきゃいけないことが重なったときに、ワクワクしなくなる感覚ってありますよね。いろんなところにアンテナを張れない感覚が来ると、「今、私ちょっとやりすぎちゃっているかも」と考えることはあります。

それこそ食もそうです。「あれを食べよう」「この店に行ってみたいな」みたいなことすら、嫌になっちゃう時期もあって。そういうときは、ちょっと休んだ方がいいという信号なのかなって思います。

長谷川:私も一緒の意見なんですけど、会いたいと思っていた人に自分から連絡が取れないとか、欲しい服が全然ないとか。物欲もなくなってくると、「私、疲れているのかな」と思って。

元気になったときに同じECサイトを見ると、立て続けにカートイン、カートインみたいな。めっちゃ物欲がある自分がいたんです(笑)。いろんな欲求が下がってしまっているときは、疲れちゃっているサインなのかもというのはありますね。

ノイハウス:またいろんなことをやりたい、ワクワクしたいと思えるようになるために、どんな行動を取っているんですか?

20261014_bside_sub5.jpg

ⓒ山本佳代子

長屋:まずは休まなきゃいけないなとすごく思います。しっかり睡眠を取ったり、脳を休めるじゃないですけど、世界からちょっと距離を置くようなことをしなきゃいけないなって。

ただ、それがどうしてもできないときってあるんです。休みたいけど休めないときは、愚痴を聞いてもらうじゃないですけど、共感してもらえる存在を見つけると、負荷が減るような感覚はありますね。

ノイハウス:バンドメンバーにもお話ししたりするんですか?

長屋:そうですね。メンバーとはだいたいのスケジュールも一緒なので、同じような疲れ方をしているわけです。「もう疲れたね」のたった一言でもよくて、その気持ちを分け合えるだけで、ちょっと軽くなることはありますよね。

自分だけじゃない感覚がすごく大事だと思うし、楽になるためにも、ため込んじゃいけないなというのはありますね。

ノイハウス:疲れていることを認めるという意味でも、言葉にしてみることは大事ですよね。長谷川さんはどうしているんですか?

長谷川:仕事や予定が詰まっていると、本当に煮詰まってしまうんです。「やらなきゃいけない」と思って、他の予定も取りやめると、全部仕事になっちゃったりするので。そういうときに、家族や友人とご飯に行って、会ってしゃべる時間がちょっとでも持てるといいですよね。

私も仕事が忙しいと、友達と会う時間からどんどん削ってしまうんです。でも、友達と会わなかったからといって、ものすごく仕事が進むかというと、意外とそうでもないことがあります。思い切って数時間、人と会ってしゃべった方が、次の日にめっちゃ元気が出ることもあるから。

1人の時間ももちろん大事だし、人と会って積極的に休養することもしながら、自分のための時間をちゃんと確保するのは大事なのかなと思いますね。

トークではさらに、人に弱みを見せるのが苦手だという長屋が、数年前、不満をため込みすぎて涙があふれた経験も明かした。周囲に見せている自分と、本来の自分。そのギャップを抱えながら、どう気持ちを伝え、どんな時間を過ごしていたのかーー。

この記事で紹介した言葉の背景や、お互いを「ソウルメイト」と表現する似たモノ同士2人ならではの自然体のやり取りも、ぜひ確かめてほしい。スペシャルトークの全編は、『B-side Talk ~心の健康ケアしてる?』のPodcastとYouTubeで公開中だ。

【特別編】長屋晴子×長谷川あかり×ノイハウス萌菜の「表に立つ自分」と「ありのままの自分」 |世界メンタルヘルスデー Collab. with J-WAVE

Podcastはこちらから:https://bio.to/b-sidetalk

【関連記事】「世界メンタルヘルスデー」に向けた【B-side×J-WAVE】の取り組みとは?キーワードは「#聴くことからはじめよう」

20261014_bside_sub6.jpg

ⓒ山本佳代子

(構成=中山洋平)

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30秒
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン