「あの曲は過去一、ピアノを模索した感じがある」角野隼斗&浪岡真太郎&大原拓真がPenthouse鼎談

Penthouseの浪岡真太郎(Vo/Gt)と大原拓真(Ba)が、アルバム『Neon Garden』の制作エピソードや、夏フェス出演の思い出を語った。

ふたりが登場したのは、9月13日(日)放送のJ-WAVE『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:小川紗良)の「TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES」。ピアニスト・角野隼斗が、音楽を通じたさまざまな“出会い”をもとに、楽曲とトークをお届けするコーナーだ。

角野の演奏から生まれた新たな音色

9月13日(日)・20日(日)の「TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES」は、2週にわたってPenthouseの浪岡真太郎と大原拓真がゲストとして登場。

同コーナーでナビゲーターを務める角野もメンバーとして名を連ねているPenthouseは、7月に3rdアルバム『Neon Garden』をリリースした。今回は、収録曲の制作エピソードについて語り合った。

角野:『Neon Garden』は全10曲で、アルバムでの初出しが4曲ですね。

大原:4曲ともすごくご好評いただいている感じがあるね。

浪岡:うんうん。『Drop It Down』では、ピアノのミュート奏法をやってもらったりとかね。

Drop It Down

角野:そうそう。あれはどうすればいいかわからないながら、実験を重ねてやりましたね。

浪岡:たしかにね(笑)。あの曲は過去一、ピアノを模索した感じがある。

角野:『Drop It Down』はTower of Powerの『What Is Hip?』を模したというか、オマージュしたような曲で。最初はクラビ(クラビネット)を入れようという案もあったのですが、「グランドピアノで再現したほうが面白いんじゃないか」みたいな話になり。



浪岡:角野がコンサートで、けっこう弦をミュートしながら弾くことをやっていたときの音色(おんしょく)が、ファンクで使えそうだなと思った記憶もあって。そういうのもありかな、みたいな。

大原:それは、角野のコンサートに行ったときに思ったの?

浪岡:そう。コンサートを観たときに、「なんかファンクっぽいな」という印象があって。本当にやるかどうかと、実際に弾くとなったときにどれくらい自由度があるのかよくわからないから、とりあえずやってみたっていうところで(完成した)。角野さん、なんでもできちゃう男なんですよね。

大原:本当にね。何でもやってみたら、かっこよくなるからなあ。

角野:自由度でいうと、タオルとかを(鍵盤に)のせて片方の手でミュートしながら弾くんで、指が10本から5本にはなるっていうのもありますね。

大原:5本とは思えない感じではあるけどね。

浪岡:でも昔、4本で弾く動画を出してたよね?

角野:『千本桜』ね。親指と人差し指だけ、左右の2本だけで弾いた。ゲーマーなので「縛りプレイ」が好きで。

指四本桜(親指と人差し指しか使えない千本桜)| かてぃん

浪岡:それに比べたら1本多いわけだから(笑)。

大原:4よりは5あるから、けっこうできるじゃんっていう。

角野:とはいえ、片手と両手だと可動域が違いますよ。

大原:すごい右とすごい左で揃えることができないからね。

浪岡:どういう話なの、これ(笑)。

実験を重ねて広がるPenthouseの音楽

浪岡は、ミュートしたピアノの音色を試すため、YouTubeで素材ごとの違いを比較したという。そのなかで「黒板消しがいちばんよさそうだった」と明かした。

大原:絶妙なフェルトの感じだね。でも、黒板消しだと粉が舞って大変そうじゃない(笑)?

角野:実際に使ったやつでやったらヤバいやろ(笑)。強く押さえると張力が上がるから、ちょっと音程、ピッチが変わる音とかもあるし、金属っぽいもので緩く押さえる場合は、手で押さえないで、ただ置くだけとかすると、それが振動して、ジリジリジリみたいな感じになったりもする。それを以前、上原ひろみさんが実践していたんですよね。

大原:可能性はまだまだあるんだね。

浪岡:ハーモニクス(編注:倍音自体を響かせて本来の音の整数倍の高い音を奏でる奏法)とかも出せるからね。ミュートとかはギターでも同じようにやるし、端っこのほうをミュートして、音程感を残しながらやるみたいなこともあるから。

角野:ハーモニクスってピアノであるのかね?

浪岡:弦だから理論上はいけそうだよね?

角野:あ、でもネジを弦に挟むと音が変わるのを見たことあるから、それはハーモニクスの発想か。

大原:これでまた使えるテクニックが増えたね。次のアルバムにも入るかも。

角野:それだとライブでできなくなるから(笑)。じゃあ、次回のアルバムのコンセプトは「エクスペリメンタル」(編注:従来の音楽のルールや定型にとらわれず、新しい音や表現を探求する音楽の姿勢を意味する)になるのかな。

浪岡:いいですねえ。

大原:ある意味、Penthouseってずっとエクスペリメンタルなんじゃない? いろんなジャンルの曲をやっていくわけだから。「こういうのが意外と受け入れられるのか」「バンドに合うのか」っていうことを毎回試しながらやってるという意味では、けっこうエクスペリメンタルだと思う。

夏フェスならではの「楽器が熱い」苦労

番組では、浪岡と角野によるスタジオライブをお届け。『Neon Garden』の収録曲『Balloon』を演奏し、ふたりならではのセッションを繰り広げた。

Penthouseの浪岡真太郎と角野隼斗が『Neon Garden』の収録曲『Balloon』をスタジオライブで披露

【radikoで聴く】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20260913113930

角野:ライブでいうと、「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2026 in EZO」がめっちゃ楽しかったです。

浪岡:北海道の「RISING SUN ROCK FESTIVAL」に出させてもらいましたね。

大原:角野と演奏するのは、日本武道館以来だったかな?

角野:5カ月ぶりぐらいですかね。

大原:最近は角野もだけど、ドラムの平井(辰典)さんも育休とかがあって、ライブに出られないときがあるから、いろんなサポートメンバーとライブをやらせてもらっていて。それはそれで楽しいんだけど、やっぱり久々に6人が揃ったときの感じがすごいよくて。それを「RISING SUN ROCK FESTIVAL」っていう、ずっと出たかったステージでできたのがよかったね。

浪岡:お客さんもいっぱいいたしね。

角野:我々はトップバッターだったんですけど、暑いなか、たくさんの人が集まってくれて。

浪岡:角野は今年の夏フェス、俺らと一緒に出てないからわからないかもしれないけど……全然涼しかったよ(笑)。

角野:そっか(笑)。甘やかされてますね、ヨーロッパに。湿度も、北海道に着いたときすら「めっちゃムシムシしてるな」って思った。

浪岡:マジ!?

大原:甘やかされてるよ。俺たちの福岡の砂浜でやった激アツライブも……。

浪岡:(笑)。楽しかったんだけど、本当に持ち時間が30分でよかった。

話題は、暑い現場ならではの悩みに。角野は、ピアノの「黒鍵だけ熱くなるんですよ」と、演奏時に感じる意外な苦労を明かした。

浪岡:黒は太陽の光を吸収するからね(笑)。

大原:そういうときだったらさ、器用に黒鍵を使わないで、白鍵だけで弾いたりするんじゃない(笑)?

角野:曲によるなあ。『Stargazer』だったらいけますよ(笑)。

Penthouse - Stargazer [Official Music Video]

大原:たしかに、いけるね。じゃあ、暑いときは白鍵で弾けるようなセットリストを作るっていうのがあるかもしれない。

角野:黒鍵を冷ますほうがいい(笑)。

Penthouseは10月17日(土)から全国7都市を巡るバンド初のライヴハウスツアー「Penthouse ONE MAN LIVE HOUSE TOUR 2026 “Blinking Gate”」を開催する。

さらに12月17日(木)には、東京ガーデンシアターを皮切りに東名阪を巡る「Penthouse ONE MAN LIVE TOUR 2026 “Neon Garden”」を実施。続く12月19日(土)には、バンド史上初となる韓国・ソウルでのワンマンライブ「Penthouse ONE MAN LIVE TOUR 2026 “Neon Garden in Seoul”」を開催する。詳細および最新情報は公式サイトまで。

Penthouseの浪岡真太郎と大原拓真は次回、9月20日(日)の「TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES」にも引き続き登場する。

『ACROSS THE SKY』のコーナー「TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES」では、角野隼斗が音楽を通したさまざまな“出会い”をもとに選曲と語りをお届けする。オンエアは11時30分ごろから。
radikoで聴く
2026年9月20日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
ACROSS THE SKY
毎週日曜
9:00-12:00

関連記事