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“収穫しながら台本を覚える”工藤阿須加が、俳優業と農業を線引きしない理由

“収穫しながら台本を覚える”工藤阿須加が、俳優業と農業を線引きしない理由

俳優の工藤阿須加が、「育む」をテーマに俳優業と農業の両立について語った。

工藤が出演したのは、5月6日(水・振休)放送のJ-WAVE『J-WAVE GOLDEN WEEK SPECIAL TOKYO TATEMONO presents FEELIN' GREEN』(ナビゲーター:豊田エリー、nico)。4回目を迎えた今年のテーマは「育む」。次世代へつないでいきたい取り組みやカルチャー、未来に残したい音楽「EVERGREEN MUSIC」を軸にお届けする特別プログラムだ。

ゲストコーナーでは、人や音楽、日々の暮らしのなかで育まれる想いにフォーカスし、心地よい明日につながるヒントを届けた。

俳優業と農業を線引きしない理由

工藤阿須加は、2012年に俳優デビュー。以降、大河ドラマ『八重の桜』ドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』『教場』『なつぞら』、映画『ゴールデンカムイ』など、数々の作品に出演。一方、自身のSNSでは農園で育てている野菜の様子を発信し、注目を集めている。

まず、工藤が俳優業と農業をどのように両立しているのか、その思いを訊いた。

豊田:農業をされている様子をInstagramやテレビなどで拝見しています。どんなペースで俳優業と農業をやられているんでしょうか?

工藤:どちらも大切ですが、やっぱり役者の仕事があってこそだと思っているので、第一優先は役者の仕事です。役者の仕事以外の時間を農業にあてていますし、何より本当にたくさんの方に協力していただいて農業はできていますね。

nico:収穫時期とかって、台本を覚えながら作業したりするんですか? そういうことはしないですかね?

工藤:実はしています(笑)。植え付けのときとか、雑草を刈っているときも、イヤホンで自分のセリフを流してます。自分の声だけ棒読みで録音したものを聴きながら、頭に入れる作業をしていて。ブツブツとセリフを言いながら、どんな動きをしていても自然に出るように練習してます。

nico:面白いですね。役柄によって作業に影響が出たりはしないんですか?

工藤:さすがにそこまではないですね(笑)。

豊田:散歩しながら覚えるとかってありますよね。私も録音したものを運転しながら聴いたりしてます。農業をしながらセリフも覚えるってすごく一石二鳥だなと今、感銘を受けました。

工藤:いえいえ!できることをやろうと思っていて。長いセリフがあるときに、作業があって時間にも追われていると、その場で覚えておかないと後々大変になるんですよね。

豊田:セリフを覚えるのがいちばん大変なんですよね(笑)。

nico:それもひとつの楽しみというか、いい両立の仕方ですよね。変に線引きをしていないというか。

豊田:たしかに、同時進行で。

工藤:分ける必要はないかなと思っています。役者も農業も、どちらも大切なものなんです。日常のなかに溶け込むことで役者としてもいろんな人を演じたり、日常の些細な部分を観察したりしますし、農業もいろんな人の作業を真似しながら学んでいくものなので、区分けする必要はないんじゃないかなと思っています。全部うまく溶け込ませて、いい方向に作用すればいいかなと考えていますね。

一生作り続けたい野菜は「ニンニク」

工藤が農業に興味を持ったきっかけには、アスリートだった父と日々の食事に気を配っていた母の存在があったという。食を通じて自然と「野菜はどうやって作られているのか」に関心を抱くようになり、農業そのものへの興味も深まっていったそう。

また、母が農家とのつながりを持っていたことから生産現場の話を耳にする機会も多く、そうしたなかで、「日本の農業は大変な状況にある」という思いと同時に、農業の面白さにも惹かれていったと振り返る。幼いころに抱いた関心は成長とともにさらに大きくなり、やがて「東京農業大学に進学したい」と考えるようになったと語る。

nico:まさに、番組テーマの「育む」を体現されていますね。ちなみに、畑はどこにあるんですか?

工藤:山梨県の北杜市でやってます。広さでいうと、40アールくらいです。

豊田:ちなみに、40アールってどれくらいなんですか?

工藤:縦100メートル、横40メートルくらいの長方形のイメージです。100メートルトラックの横幅が40メートルある感じですね。

豊田:けっこう大きいですね! あと、お母さまがどんな料理を作っていたのかも気になります。

工藤:父が現役のときは、7品目とか8品目くらいが食卓に並んでいました。もちろん、僕らの体を考えて作ってくれていたんですけど、子供のころは体にいいものより、味の濃いハンバーグとかカレーとか、わかりやすいものが嬉しくて(笑)。でも、そのおかげで今はすごく体が丈夫だと思っています。

nico:今の季節に作られているお野菜は何ですか?

工藤:ニンニクは毎年必ず作ってますね。たくさんの方に「おいしい」と言っていただいていて、僕のなかではできれば一生続けたい野菜ですね。おふたりにもぜひ食べてほしいです!

俳優業と並列で育てられる野菜は?

工藤は、栽培する野菜を選ぶ際には「作りやすさ」も重要な基準のひとつだと語る。現在も俳優業を第一に考えているため、比較的丈夫で育てやすい品種や収穫後に日持ちしやすい野菜を中心に選んでいるそう。

一方で毎日の出荷が必要な野菜や、日々欠かさず細かな作業が求められる品種についてはあえて手を広げないようにしているという。

工藤:夏場のナスやキュウリ、トマトはタイミングが大事なんですよ。キュウリは、朝「もう少しで出荷かな」と思っていても、夜には倍くらいの大きさになっていたりするんですよ。

豊田:1日でそんなに育つんですか!

工藤:トマトも「もう少しでちょうどいい赤みだな」と思っていたら、一気に赤くなっちゃうんですよね。

豊田:そうなると、つきっきりじゃないと難しいですね。ちなみに、今の旬の春野菜でおすすめってありますか? 今日の献立の参考にもしたいです。

工藤:今の時期なら葉物、レタスもいいですし、ニンニクも出始めますね。あと、ニンニクの芽もおすすめです。僕はニンニクの芽をさっと炒めて、炒飯みたいにして食べるのが好きです。

豊田:おいしそう!

工藤:刻んで入れると、ニンニクの香りと旨味がご飯に溶け込みます。けっこう細かく刻んで、塩コショウして、必要なら少し醤油を回しかけるくらいで十分です。

nico:お腹がすいてきますね。この番組では心地よいEVERGREENな曲を選んでいただいています。工藤さんにとっての1曲は何でしょうか?

工藤:やっぱり、ベン・E・キングの『Stand By Me』ですね。昔から大好きで、作業しながら聴いたりもしてます。

Stand By Me

俳優業と農業の共通点を考える

自身が手がける「工藤農園」で、無農薬・有機栽培による野菜作りに取り組んでいる工藤。数ある作業工程のなかでも、とくに好きなのは「土作り」だという。

豊田:土作りってどんなことをするんですか?

工藤:有機で使える肥料のなかで、その野菜に合ったものを選ぶんですね。牛糞を使うのか、豚糞を使うのか、鶏糞を使うのか、緑肥を使うのか。そのバランスだったり、土の状態を見ながらどれくらいの深さで耕したほうがいいのかなどを考えていきます。僕は野菜作りの半分以上を、土作りが占めてると思ってますね。

豊田:俳優業と農業で、共通点を感じることってありますか?

工藤:「ゴールが一緒」だと思ってます。僕ら役者は映画やドラマ、舞台を通して、観てくれた方に素敵な作品を届けたいと思ってやっています。農家さんも同じで、「誰かにおいしいと思ってほしい」「みんなの生きる力になってほしい」と思って野菜を作っている。誰かのために作り続ける人たちって、最終的なゴールは同じなんだなと思ってるんですよ。そこは農業を通じて、あらためて確認させられましたね。

味噌や醤油づくりにも意欲

工藤は、5月26日(火)スタートのテレビドラマ『100日後に別れる僕と彼』、さらに10月放送開始のNHK連続テレビ小説『ブラッサム』への出演を控えている。俳優業と農業、それぞれの今後について話を訊いた。

nico:これから農業をやっていくなかで、「これもやってみたい」みたいな欲はありますか?

工藤:味噌だったり醤油づくりはすごく興味ありますね。日本に生まれて、食を通して和を感じることって多いですし、自分のルーツとして、日本食への興味はすごく大きいですね。

豊田:なるほど。

工藤:その基盤になるのが、出汁だったり調味料だったりするじゃないですか。味噌や醤油って大豆を使った発酵食品ですし、いつかやってみたいなと思っています。

豊田:うわあ、楽しみ!

nico:自慢のニンニクを漬けたりして。

工藤:実はニンニク醤油はやったんですよ。もう最高です(笑)!

nico:表情が物語ってますね(笑)。

豊田:俳優業のほうではどうですか? やってみたい役とか、目指していることを教えてください。

工藤:家族の話が好きなんです。そういう作品にまた出会えたらいいなって思っています。激しく生きるような役も挑戦してみたいです。

豊田:今後のご活躍も楽しみです!

工藤阿須加の最新情報はパパドゥの公式サイトまで。

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番組情報
J-WAVE GOLDEN WEEK SPECIAL TOKYO TATEMONO presents FEELIN' GREEN
5月6日(水・振休)
9:00-17:55