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占星術研究家・鏡リュウジが語る、「平凡なことをスペシャルに変えるマインド」とは?

占星術研究家・鏡リュウジが語る、「平凡なことをスペシャルに変えるマインド」とは?

占星術研究家/翻訳家の鏡リュウジが、占星術に興味を持ったきっかけや、この1週間を楽しく始めるためのメッセージなどを語った。

鏡が登場したのは、J-WAVE『JUST A LITTLE LOVIN'』(ナビゲーター:中田絢千)のコーナー「LIVING ON THE EARTH」。豊かさ・幸せにつながるオピニオンを週替わりのゲストに伺うコーナーだ。ここでは11月17日(月)のオンエア内容をテキストで紹介する。

【radikoで聴く】
17日(月)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20251117051122
18日(火)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20251118051157
19日(水)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20251119051103
20日(木)OA分:https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20251120051126
※それぞれ再生期限はオンエアの1週間後まで

オカルトブームのなか、占星術の魅力に触れる

鏡は、幼いころから占星術に興味を持ち、20年以上にわたりトップランナーとして活躍している。ナビゲーターの中田はまず、占星術とはどのようなものなのかを訊いた。

鏡:占星術は、日本語では「星で占う術」と書きますが、英語では「Astrology」です。「Astro」は「星」、「logy」はロジック、「言葉」や「論理」を意味し、もともとは星の学問すべてのことを言っていて、いまでいう天文学も占星術とあまり区別がありませんでした。

中田:そうなんですね。

鏡:だから、たとえばコペルニクスやガリレオ、ケプラーなど、「近代天文学の父」と呼ばれる人たちも、みんな占星術をやっていたんですよ。だけどケプラーの時代、16世紀から17世紀にいまの科学が生まれて、占いの部分が切り落とされていきました。

中田:そこから、枝分かれしていったということですか?

鏡:ギリシャの時代からなんとなくの区別はあったのですが、この時期にはっきりと分かれていきました。天文学が実際の星のことを研究するのに対して、占星術は天体の動きと地上の出来事、人生や人々の性格などを重ね合せて、「星の角度、星の立場から自分たちを見つめたらどうなるのだろうか?」というのを想像し直す、科学や合理性とは違うポイントから世界を見るという営みだと思っています。

中田:占星術に鏡さんが興味を持ったのは、どういう経緯だったのですか?

鏡:僕が小学生だったのは1970年代で、いま思うと1970年代は日本でオカルトブーム真っ盛りでした。イスラエルからスプーン曲げの青年、ユリ・ゲラーがいらっしゃったり、「ノストラダムスの大予言」が流行ったり、そういうことの流れのひとつで(占星術が)普及していった時代なんです。だから、おそらくそういう時代の影響をどこかで受けて、星占いやオカルトの世界にハマって、いまに至るという感じです。

中田:それがおいくつぐらいのときですか?

鏡:たぶん、10歳、11歳のころですね。そこからタロット占いなどにもハマっていって、いろいろなことがあって、高校1年生のときに当時あった少女向けの星占いの雑誌で(自分の)連載が始まりました。

中田:えぇ!? 高校生ですよね?

鏡:そうなんです。400文字くらいのものですが、毎月載せてもらっていました。

“星占いマインド”が日常を特別に

鏡は、“オカルトブーム”真っただ中で育ち、占星術の世界に足を踏み入れた。長年、星を読み続けるなかで「うまく読めないこともありますか?」と中田が質問すると、彼は「もちろん、ありますよ」と答える。

鏡:もともと、星はしゃべっていない、あるいは書いていないんだから、読めるわけがないですよ(笑)。だから、「こじつけ」と言うと同業者に怒られてしまいますが、占いはある種のイマジネーション、想像力を働かせて、合理的な考え方からちょっとジャンプして、「もし、この星が何かしゃべっているとしたらどうなるんだろうか」「星やカードが話しているかのようにいったん受け止めてみよう」というものです。そうやって出てきたメッセージを自分と照らし合わせることで、常識のなかでは見えなかったようなことが浮かび上がってきたら、これは「成功」だと言えます。

中田:一種、レイヤーがひとつ上の対話をしているようにも思いますね。

鏡:あ、占いをするのはどういうことか、っていうメタな話ですよね、これ。ところで、星占いの文章を書くのは意外と難しいんですよ。

中田:難しそうだなと思います。ある種、人にちょっとしたお告げをしてしまったり、指針を与えちゃったりするじゃないですか。それがいいことならいいですが、「気をつけてね」「ちょっと注意してね」という内容は、普通の会話でもどう伝えたらいいか悩みますよね。

鏡:たしかに。ただ、「体に気をつけてね」「言葉に気をつけましょう」というだけでは、占いにならないんですよ。

中田:あまりに漠然としすぎて?

鏡:当たり前すぎるアドバイスでしょ。でも、たとえばそれを「いま、あなたは自分で思っているより疲れているかも。体に気をつけて」と言うと、これは占いなんですよ。「いま」「思っているより」なんてマジックワードを入れる(笑)。

中田:「心当たりあるかも!」と、より思いますね。

鏡:特別感が出ますよね。

さらに鏡は、星占いの文章を書くためのマインドは「自分の毎日を特別にするヒント」だと語る。

鏡:たとえば、「体に気をつけなければいけない」ということは、普段からわかっているわけですよね。だけど「ちょっとしんどいということは、私、いつもより疲れてない?」となると「ちゃんと休もう」と思えるでしょう?

中田:疲れている自分を肯定しつつ、「これまで頑張ってきたことも認めてあげよう」となりますね。

鏡:そうですよね。ほかにも、「デリバリーの人がニコっとしてくれた」ということも、「今日は『特別に』ニコっとしてくれたな。今日はすごくいいことがあった」と思えると、平凡なことがスペシャルに変わっていくんですよね。

中田:それは、いい変換の仕方ですね。

鏡:いまの星の動きはいましかない。「毎日が特別」なんですよ。こう考える姿勢を「星占いマインド」と呼んでいます。そうすると周囲のいろいろなことに、もうちょっと敏感になれますよね。

中田:これはいい視点をいただきました。

今週の星回りは、ここ数年のなかでも特にラッキー!?

この日は11月17日(月)。週の始めということで、中田は占星術の観点から「今週のスタートを気持ちよく切るためのメッセージ」をお願いする。鏡はあらためて星の運行表を見て、「なんという日に呼んでいただいたんだろう」と驚きの声を上げる。

鏡:今日、11月17日(月)は太陽と木星と土星という本当に大きな天体が、地球を中心に正三角形を作っています。だからこの1年、そしてここ数年のなかでも、めちゃくちゃラッキーな日です。

中田:えぇ!? そうなんだ!

鏡:そして11月20日(木)が新月で、この正三角形をもう1回刺激するタイミングでもあります。だからいま「今週すごくないか!?」と思って、びっくりしました。今週は、大きな夢を現実に変えていくためのステップが踏めるかと思います。

中田:では、第一歩を踏み出すにはいいタイミングということですか?

鏡:はい。そして、ものすごく夢を広げつつ、「それを具体化するにはどうすればいいか?」と自分の意思で考えられる、そんなときでもあります。自分の理想、夢を持っていらっしゃる方は、「絶対に叶わない」なんて思わないで、それに向けてちょっと動き出してもいいのではないでしょうか。

中田:占いは「こうなるよ」と断定するものではなく、今日の自分をちょっと違う角度から見つめる、“想像力のスイッチ”だと感じました。また、“星占いマインド”で日々、幸せをちょっとずつ貯金しているような気持ちにもなれそうです。

鏡リュウジの最新情報は公式サイトまで。

『JUST A LITTLE LOVIN'』のコーナー「LIVING ON THE EARTH」では、豊かさや幸せについて考えるヒントを、ゲストを迎えてお届けする。放送は毎週月~木曜の5時12分ごろから。

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2025年11月24日28時59分まで

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番組情報
JUST A LITTLE LOVIN'
月・火・水・木曜
5:00-6:00