町田啓太、Netflix『グラスハート』撮影で佐藤 健からのムチャ振りに「待って、できない」

俳優の町田啓太が、音楽との出会いや影響を受けたアーティスト、Netflixシリーズのドラマ『グラスハート』の裏話を語った。

町田が登場したのは、8月30日(土)放送のJ-WAVE『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。

この番組では、ゲストがビールに合う“おみや”を紹介する。町田はこんにゃくパークショップの『もつ煮』を持参し、ビールとともに楽しんだ。

いま思うとピアノは習っておきたかった

町田は群馬県出身。2010年から俳優として活動を始め、これまでにさまざまな映画やドラマに出演。しかし、幼少期はその未来を描いてはいなかったと語る。

町田:群馬県の山奥というか、すごく小さい街で育ったので、テレビや映画など芸能界は自分とはほど遠い向こう側の世界だと思っていました。まさかこうなるとはという感じです。

クリス:当時は何をして遊んでいました?

町田:自転車で河原や河川敷に行ってみんなで野球をしたり、走り回っていましたね。小学生の頃からずっとスポーツをやっていて、体を動かしてきた人間でした。

クリス:役者をやる前はモデルとかやられてたんですか?

町田:僕はダンスをやっていました。それは高校で出会ったんですけど、新しいことを始めてみようと思って、たまたまダンスに惹かれて始めたのがきっかけですね。

クリス:そこから俳優に?

町田:上京してダンスを続けたいなって。そうこうしているあいだに、プロのダンサーの方から事務所を紹介してもらって、それは興味あるなってことで。僕は「とりあえず行ってみよう」「やってみよう」みたいなタイプなので、飛び込んだってところから俳優になりました。

そんな町田が最初に買ったCDは175Rの『空に唄えば』だった。

175R「空に唄えば」OFFICIAL MUSIC VIDEO

町田:元気がもらえるなって。田舎のスポーツ少年が、この楽曲にすごく背中を押されたというか。

クリス:どこで出会ったんですか?

町田:レンタルCDショップだったような気がします。CDなどがたくさん並んでいて、ずっと流行りの楽曲が店内でかかっていて、「これ、すごくいい」と思って手に取ったと思います。

クリス:ご両親は音楽好きだったんですか?

町田:母は小学校教員だったのでピアノもやっていて、家にもピアノがあって。姉と妹がいるんですが、ふたりともピアノ教室に通っていましたね。僕も小さいころに、いちおうそのピアノ教室に連れて行ってもらって、「習おうか?」ってなったときに、ピアノに見向きもせずに走り回っていたらしいんですよ(笑)。それを見た先生が母に「この子は自由に走らせておいたほうがいいよ」って。でも、いま思うとやっておきたかったですね。

苦しいときに寄り添ってくれた1曲

そこから流行りの音楽を聴いていた町田は、印象的なアーティストとしてポルノグラフィティを挙げた。

町田:『アポロ』という楽曲が出たころですね。姉と妹がポルノグラフィティの大ファンで、いまでも。僕の部屋の外でずっとポルノグラフィティの曲が流れてきて、僕も負けじと流して(笑)。

ポルノグラフィティ『アポロ』MUSIC VIDEO

町田:以前、J-WAVEの弾き語りライブイベント「TOKYO GUITAR JAMBOREE」にポルノグラフィティの岡野昭仁さんが出られていたので、姉と妹と一緒に観に行きました。最高でしたね。生の力強さというかパワーがハンパなくて、しびれちゃいました。マイクいらないんじゃないかってくらいの声量でびっくりしました。

クリス:他にどんな音楽が好きですか?

町田:そこからもう少し大きくなってからは、BUMP OF CHICKENです。『天体観測』は高校生のころ、みんな歌っていたんじゃないかなって。いまでもカラオケでみんなで歌っちゃったりするくらい思い入れのある楽曲ですね。あと、当時すごく背中を押してくれたのはAqua Timezの『決意の朝に』でした。

Aqua Timez『決意の朝に』Music Video(映画「ブレイブ ストーリー」主題歌)

町田:ずっと好きで聴いてたんですよ。なんならちょっと涙を流すくらい。スポーツをやっていたので、「失敗してもいいんだよ」みたいな。失敗してるときにこれを聴くとグッときちゃって。スポーツって、メンタルがすごくやられることも多かったので。体を動かしているぶん、心がついていかないみたいな。成長期ですし。そういうときに寄り添ってくれて、力をくれる、メンタルを整えてくれるそんな楽曲でしたね。

ギター練習中に出会った、鳥肌が立ったギタリスト

町田は、話題のNetflixシリーズのドラマ『グラスハート』で、カリスマギタリスト・高岡 尚を演じている。その影響から、あるミュージシャンに注目するようになったという。

『グラスハート』予告編 – Netflix

町田:ギタリスト役をやるっていうときに、いろんなバンドを聴いていたんですけど、その中でギタリスト、マテウス・アサトさんを知って。もう素晴らしくて。

Mateus Asato - Maria (JTC Guitar Hero Ballads 2)

町田:ギターフレーズをずっと聴いちゃっていて。歌うようにギターを弾く人を初めて見て鳥肌が立ちました。あと、同時期くらいに、メタルバンドのポリフィアにも(衝撃を受けました)。「あれ? ボーカルいないんだよな」って錯覚するくらい、びっくりしました。ちょっとテクノっぽいところもありますし、本当にこれはギターで弾いているんだろうかって思うくらいでした。

Polyphia | G.O.A.T. (Official Music Video)

佐藤 健はムチャ振りがすごい?

ドラマ『グラスハート』は天才音楽家・藤谷直季が率いる新生バンド・TENBLANKの活躍を描く青春ラブストーリー。町田をはじめ、佐藤 健、宮崎 優、志尊 淳、菅田将暉などが出演する。

クリス:この役をやる前は、ギターは弾かれていたんですか?

町田:高校のときに一度触ったことがあるんですけど、すぐに「あ、僕には無理だ」ってなったのを覚えています。そのギターをいま弾いているのが信じられないですね。

クリス:そんななか、世界最速試写会で披露されたんですよね。

町田:約600人のお客さまの前で披露しました。

クリス:誰の案なんですか?

町田:佐藤 健くんです。ムチャ振りがすごいんですよ。役の天才音楽家のままで、まわりが本当に振り回されるんですよ(笑)。ドラマではライブシーンがよく出てくるんですけど、そのリハーサルで「ここ、2小節くらい伸ばさない?」とか「ここはつなぎでドラムロール入れようよ」って健くんに言われるんですが、急な変更だと「待って、できない」と思いながらも、「大丈夫っしょ」って言われて「やるよ」ってみんな必死でやってましたね。

クリス:僕は、ライブシーンはCGだと思ってたんです。AIか何かを使って、最新技術で手のところだけ何かやってるんだよって。でも、みなさん弾いてるんですよね?

町田:やりました。

クリス:本当にびっくり。しかも、役柄としてはギタリストとしてもう何年もやっているわけで、コードを弾きながら話したりっていう自然なノリを出さないといけないんですよね。

町田:そうなんです。だから、いちばん困ったのがライブシーン以外のところで、レコーディングのシーンとかでちょっとしたときにギターを弾きながら話したりしないといけなくて、急にはできないのでそれが難しかったです。

町田は撮影前の1年間と撮影期間の8カ月間は、毎日のようにギターを弾いていたと明かした。

町田:それでギターを好きになって、自分のエレキギターも買って。自分のファンイベントでも生で弾いて。共演の藤木直人さんもギターがお好きで、現場でお会いしたときにお話させてもらったりして。世界最速試写会では、アコースティックギターでも弾いたので、やばかったです。エレキからアコギはちょっと異次元でした。健くんが僕の誕生日にアコギをプレゼントしてくださって、それも持っています。ハマりましたね。

劇中バンド・TENBLANKは実際にデビューを果たし、8月1日にデビューアルバム『Glass Heart』をリリース。RADWIMPSの野田洋次郎や[Alexandros]の川上洋平らが楽曲提供で参加している。

TENBLANK – 永遠前夜 / Forever Eve [Official Music Video]

また、10月11日(土)には横浜・ぴあアリーナMMで、TENBLANKメンバー4人が揃って、1日限りのイベント『TENBLANK from "Glass Heart" FAN MEETING feat. Takeru Satoh. Yu Miyazaki. Keita Machida. Jun Shison』を開催する。

クリス:大きな会場じゃないですか。

町田:12,000人くらい動員できる会場でやばいです。

クリス:何曲くらいやるんですか?

町田:何も決まってないです(笑)。今日もTENBLANKのLINEグループで、「とにかく曲を練習したい」と言っているんですが、まだ集まれてないですね。本編でもずっとやっていた楽曲たちなので、「新曲をやろうよ」とならないかぎりはどうにか食らいついていけるのではなかろうかと思っています。心の準備だけして、いろいろ思い出している最中です(※収録当時)。

クリス:ドラマを観て、メンバーのみなさん、芝居を超えてリアルだなって感じはすごくしました。

町田:僕も撮影しているとき、ライブシーンは特に芝居をしている間隔が1ミリもなかったです。素でやってるくらいな感覚で、キャラクターは絶対に自分に染み込んでると思って、全部いっちゃおうって。全部捨てて裸で飛び込んだって感じですね。

町田啓太の最新情報はLDHの公式サイトまで。

番組の公式サイトには、過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。

・過去ゲストのアーカイブページ https://www.jwave.co.jp/original/otoajito/archives.html

『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週土曜18時から。
番組情報
SAPPORO BEER OTOAJITO
毎週土曜
18:00-18:54

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